野中柊のレビュー一覧

  • 猫をおくる
    猫専門の葬儀社と霊園を営む通称〈猫寺〉の木蓮寺。
    猫の骨を丁寧に火葬する藤井、住職の真道、客だった縁で事務スタッフになった瑞季。
    猫寺には今日もたくさんの名前のない猫たちと、少しの人々がやってくる。

    てっきり、亡くなった猫にまつわるエピソードが描かれるのかと思っていたら、全然違う話だった。
    三人と...続きを読む
  • 猫をおくる
    最近いろんな事に忙しく、夜読み始めるとコックリといつのまにか寝てしまう。
    そんな繰り返しで読むのに時間がかかってしまった。
    でも内容的に優しい時間が漂う内容だったので、私の気持ちもいつも穏やかなゆっくりとした時間が流れていたのかも。

    猫専門の霊園。そこを営んでる猫寺木蓮寺。
    住職真道や猫の亡骸を優...続きを読む
  • 波止場にて
    正反対の異母姉妹。
    互いに反発しながらも、次第に二人は親友のような同志のような姉妹関係を築いていく。

    昭和の横浜の街並みが感じられ、作中に出てくる洋服たちも素敵。でも何より苺やトランプ柄の大正モダンな着物と、それを着こなす鞠が粋で格好良い。
    次から次へと新しい事を始める蒼の行動力にも驚かされた。
    ...続きを読む
  • あなたのそばで
    短編が集まってるんだけど、ひとつひとつの物語が糸みたいに繋がってる感じ。お話にちょっと登場した男の子が、次のお話の主人公、みたいな感じで。
    まんなからへんのお話がよかった。イノセンスとか。

    なんか、ところどころでそうだなぁ、って思うような普遍的な言葉が散りばめられてる。
    それを言うために、その他の...続きを読む
  • あなたのそばで
    少しせつない恋物語6編。連作短編集と書いてあったけれどつながりがあるのは最初の2編だけか。
    久しぶりにドストレートな恋愛小説を読んだ感。
    どれも今は亡きティーンズハートにありそうな話だった。
    「だから何」って思ってしまうのは恋心だけを描いた話では物足りなくなってしまったからかもしれない。


    『オニ...続きを読む
  • 参加型猫
    なんでこんな終わりかたをするのでしょう?
    二人の日常が淡々と綴られ、私好みで面白く読んでいたのに、胸がざわざわするような落ち着かない気持ちで終わってしまいました。もっと良い感じに終わらせようと思えばできるよね?刹那的な二人の生き方をあらわしてあるのでしょうか?
  • きみの歌が聞きたい
    【経緯】
    二年前くらいに積本にしてて満を持して!

    【書き出し】
    開け放した窓から、微かな風が吹いてくる。朝の十時。この部屋には初夏の光が溢れている。

    【感想】
    野中柊と江國香織は同じ匂いがするように感じている。
    殊に三角関係を描いているときに強くそう思うのだけど、何故なんだろう。
    それは、三つの...続きを読む
  • 祝福
    『甘い記憶』を読んで気になったのがこの人。

    なんだかいい気分な短編集。
    でも全然記憶に残りませんでした。
  • あなたのそばで
    野中柊さんは恋人との食べ物の描写がピカイチな作家さん。
    悲恋よりもいちゃらぶの話が好みです。
    今回は登場人物が次回予告みたいなかんじでちらっと出てきて次の話へつながる構成で、少女マンガを読んでるみたいでした。

    ●オニオングラタンスープ
    菜名(高校生)と春生さん(菜名の父より2個上)の結婚記念日1年...続きを読む
  • きみの歌が聞きたい
    受験前に読んで妙につぼにはまった作品。
    江國さんや、よしもとさんをいつも読んでいる人にはおすすめできる。
    多分恋愛の書き方が私と波長があったんだな。
  • きみの歌が聞きたい
    幼なじみ同士の女性二人と少年ひとりの三角関係。夫に他の女性の影があることを知りながら、自分は週に一度少年との逢瀬を繰り返す、と書くとドロドロしていますが、微妙な距離感が透明感を出していて、恋愛というより心を癒す同士的なものを感じました。最後の展開は予想していなかった。ただ、妊娠していることを知りなが...続きを読む
  • 参加型猫
    イラストとタイトルが気に入って購入。

    カレーにはティースプーン一杯のインスタントコーヒーを入れること。
  • 草原の輝き
    主人公は、小学校の教師をしている夫と、平穏で幸せな暮らしを営んでいます。けれど主人公には、忘れられない辛い過去がありました。その記憶は重荷となり、常に主人公を苦しめ続けているのですが、正面から向き合うことを彼女はずっと避けてきたのです。ある日、夫の教え子である12歳の少女が彼女のもとを訪ねてきます。...続きを読む
  • きみの歌が聞きたい
    不倫をベースにした小説は作品の質以上に、読み手の人生観や恋愛感をフィルターにして吸収されていく。

    何にでも好き嫌いはあるものだが...
  • 参加型猫
    可愛い猫のチビコは、家族と何でも一緒にしようとする参加型の猫。
    チビコと暮らす勘吉と沙可奈の若夫婦の一時期を描きます。
    沙可奈がひき逃げに遭い、半年のリハビリの後、仕事を辞めることに。
    しゃれた現代的なマンションから、エレベーターのない6階に引っ越す。

    引っ越し屋さんはヤンキー風で余り体格も良くな...続きを読む
  • あなたのそばで
    読んでいる私にやさしくなれと言っているような作品だった。連作短編集の本だったのでとても読みやすかった。
  • あなたのそばで
    これと言って特筆すべきことがないのにも関わらず、読み進めていくほどに胸がチクチクと痛む。

    それほどに自然に読み手の心に入り込んでくる作品なのかもしれない。
  • あなたのそばで
    恋愛にまつわる6つの連作短編集です。
    ひとはどうして恋するんでしょう?ドキドキしたり、キュンキュン胸が痛んだり、苦しかったり、せつなかったり、悲しかったり。。。。。でも、そのもどかしさがイイんでしょーネ。きっと♪
  • きみの歌が聞きたい
    読み終わった後はよく分からなくて「?」がいっぱいだったけど、なんかほわ〜んとして優しい気分になれた。
    ガツガツ読まずにゆったり読むのが似合う本。
  • 参加型猫
    そのとき偶然かばんの中に入っていたから基礎演のレポートの対象作品としてお付き合いを始めた本。
    対象作品になったものの、ないんだよなぁ、2つ以上の連体修飾詞によって修飾される名詞が。
    でもお陰でちょっと楽できたし、話の内容もほっこり系で癒されたし、満足。