野中柊のレビュー一覧
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実家で、いま飼っている猫、むかし飼っていた猫たちを思い出しながら読みました。
猫専門のムーンライト・セレモニーで弔ってあげたかったなぁ。
猫が隠し持っている星を見てみたいなぁ。
などなど、しんみりしながら読みました。
実家では、居ついたのら猫を飼っていました。その猫が歳をとり弱ってきた頃から、そっくりなのら猫が姿を見せるようになりました。そして、先代に頼まれたかのように、その猫が実家で暮らすようになりました。
猫って本当に不思議なところがあるんです。
わがままで勝手に暮らしているようで、飼い主さん達のことを大切に思ってるんでしょう。
猫好きの戯れ言ですが…。 -
Posted by ブクログ
戦前から戦後間もない横浜を舞台に,腹違いの姉妹 慧子と蒼がたくましく生きる物語だが,蒼は妾の子であるにもかかわらず前向きに力強い.二人は同じ学校に通うが,慧子の母の死後 後妻に来た多恵の雑言に蒼は母の鞠と自立し,横浜市電の車掌,運転手として働く.空襲に襲われる中,二人は何とか生き延びるが,密かに開いたダンスパーティで慧子は蒼に従兄弟の広也を紹介する.広也が出征する間際の逢瀬で身ごもった蒼.戦後になって洋服を手掛けて人気を博する二人だが,慧子は進駐軍の日系兵士の矢崎綸太郎と恋仲になるが,朝鮮戦争に出征する際に腕時計を託される.本文を読んだ後,冒頭の序章と最終章を読むと,二人の波乱に満ちた生涯が思
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装丁がキレイで、新刊コーナーで購入しました。
6編の短編集。
久々に恋愛小説を読みました。
「“危ないよ”と止められようと、
勝手に愛し、勝手に求め、勝手に離れていく。」
「だれかを愛するときの自分勝手なやり方を、
私は簡単に改められそうもない――勝手であることの
なにがいけないの?それが情熱というものじゃない?
と言い訳をしながら。」
恋愛をすると、
ものすごく余裕がなくなったり
醜く感じたり
残酷になったり。
ひとつひとつのお話は短くできているので、
バックグラウンドはばっさりカットされています。
なので、
入りきれないかもしれないけど
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Posted by ブクログ
猫を弔う人たちの物語。
タイトルの「おくる」は、見送るの「送る」なんだな。読む前、何となく「贈る」かと思っていた。
猫寺と呼ばれるお寺の住職、真道(こちらは人の法事も行う)。真道が開いた霊園で猫専門の火葬をする藤井。愛する猫をここで弔ってもらった瑞季。
三人の視点で語られる、猫たちを中心とした世界。
猫たちがたくさんいる風景が愛らしくて(愛想はないのだけど)、彼らのためにいろいろしてやる人間たちが微笑ましい。
心痛むエピソードもあるけれど、あれもこれも猫が癒してくれる気もする。
個人的には別に猫派ではないけど、猫いいなぁと思わず感じてしまう、猫だらけの本。 -
Posted by ブクログ
戦前から戦後の横浜を舞台に、二人の腹違いの姉妹がお互いどのように接しながら生きていったのか、またそれぞれその時代をどのように過ごし生きたのかが描かれた物語だった。
激動の時代を背景に描かれた、二人の腹違いの姉妹の距離、そして二人の人生が、とても興味深くて面白いストーリーだった!
p389の、
「自分の好きなこと、楽しいと思えることをやっちゃった方が、結局のところ、道は拓けていくものだって気がするわ。-予想もつかないかたちで、ね」
⇒無心にやりたいことをやっているほうが、ものごとはなるようになるのだ
この部分が「きっとそうだ」というような気持ちになり、とても印象に残りました。