北川歩実のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
随分評価のわかれる作家さんですが、
私はこれで2冊目ですがけっこう面白く読みました。
ダイエットコンテストを絡めた真理サスペンスなのかな?
最初からどんどん謎が投げられてくるので、
それに引き込まれてぐいぐい読み進められます。
構成もよく出来てるし、あれだけ謎だらけでも
ちゃんと最後は上手くまとめてあるので、
話の流れとして納得できないって事はありません。
が、登場人物が極端すぎるのか、
異常をきたしてる故なのか、
なんか彼らの心理や言動がいまいち理解不能。
特に出てくる男性陣の行動や心理は違和感ありまくりです。
言動全てがうそ臭いって感じでしょうか(笑)
ここがもう少し「そりゃそうだよねー。」と
多少なりとも共感出来る範囲であれば、
もっとリアリティーがでそうな気がします。
しかしそういう言動じゃないとこの物語が成り立たなくなって
しまうので、仕方ないかな・・・。
関係ないけど、ダイエットなので食べ物を我慢してる描写が
たくさん出てくるのだけど、読んでるこっちが
無駄になにか食べたくなっちゃったわ(笑) -
Posted by ブクログ
ネタバレ探偵・嶺原克哉が関わった六つの事件からなる連作短編集。それぞれの短編が非常に淡々とした文章で書かれている上に,地味な印象の事件が多い。嶺原克哉のキャラクターも非常に地味。創元推理文庫らしい作品である。
連作短編といっても,シリーズを通した大きな仕掛けがあるわけではない。同じ探偵が登場しているだけである。この探偵が,まるで個性がない。では,面白くないかというと,これが案外面白い。面白いと感じた理由は,個々の短編に無駄がほとんどないからだろう。テンポよく話が進む。
「多重どんでん返し」が魅力とあるが,犯人やトリックに意外性があるというより,意外なオチが用意されているショートショートのようなイメージだった。読む前の期待値が低かったこともあって,それなりに楽しめた。★3で。
個々の作品の所感は以下のとおり。
○ 警告
血液の研究をしている研究者に,遊ばずに研究をするよう脅迫していた男の話。その研究者の愛人と脅迫していた男が殺される。犯人は,脅迫されていた男の子どもである隼人という少年であるというオチ。これはイマイチ。
○ 白髪の罠
妻が不倫をしているかもしれないと,嶺原に調査を依頼する男の話。不倫ではなく,死んだと思われていた依頼者の父が生きており,妻はその秘密を守ろうと弟と協力していた。嶺原は,妻と弟が父を殺害しないよう警告するというオチ。
○ 絆の向こう側
臓器移植絡みの話。養子にもらった少年に臓器移植ができるよう,血のつながった兄を探すが,父が現れる……。オチは,父だと思っていた人物が兄で,祖父だと思っていた人物が父であるというもの。ややこしい話だが,結構面白かった。
○ 父親の気持ち
中学時代に娘にレイプ未遂をした男と,娘の親友が付き合っていることを知り,ショックで事故死した娘の復讐をしようとする父の話。
父は,レイプ未遂をした男と娘の親友の間の子どもを誘拐し,殺害したかに見える。しかし真相は,その子どもはレイプ未遂をした男の子どもではなく,そのことがばれないよう,本当の父親であった娘の従妹が犯人だったというもの。ややこしい話だが,これもなかなか。
○ 隠れた構図
小林成絵の夫であり,かつてはカリスマ講師と言われた小林幸造が急死する。塾講師の粕谷容子が塾を辞めるが,実は容子は幸造の愛人。愛人関係をばらすと脅迫してくる。
成絵は容子を殺害し,トイレの盗撮を利用したアリバイ工作をする。しかし,そうすることで息子が疑われるおそれがあることを知り,自殺をするというオチ。六作の中では白眉。まさに二転三転するどんでん返し。ややこしく,分かりにくい話ではあるが……。
○ 天使の歌声
表題作。言葉を話せない代わりに,聞く者の心を癒す歌声を持つ弟。そして,その母代わりだった愛人。弟の主治医が死に,嘘をついていた愛人が犯人だと思われるが,実際は弟は言葉を話せる可能性があり,そのことがばれないよう弟を殺そうとした主治医が事故死した話。
これも意外性はある。及第点以上のデキではある。
【思い出し用メモ】
・地味な探偵・嶺原克哉。
・全体を通した仕掛けはなし。
・ショートショート的なオチ。
・「隠れた構図」がベスト。
・全体的にややこしい話が多い。
・期待値が低かった分,意外と楽しめた。★3。 -
Posted by ブクログ
夜の公園で恋人・実咲との時間を過ごした菅見は、帰りに包丁を持った骨と皮だけの細い女に襲われる。五十嵐武人という男が止めに入ってどうにか事なきを得たが、女は精神を病んでいるようだった。そんなことがあった後、実咲の前で光山千夏という女から菅見へのメッセージが留守電に入る。まるで恋人に連絡するかのような話しぶりに実咲は憤慨し、そして気分を害したかように予定をキャンセルする。そして自分と別れて歩き出す実咲を尾行した菅見はそこで、彼女の思いがけない姿を目撃する。
ダイエットに苦しむ女性の心理や、見かけが愛されているのか中身が愛されているのか悩む女心を描いたという点では興味深いけれど、ミステリーとしてはやや冗長。しかしこの菅見の言い分はやっぱり嘘くさいと思ってしまうのは、自分もやっぱり美に対して歪んだ認識がある故だろうか。