あらすじ
タクシー運転手の野上雄貴は、GCS幼児教育センターから入社要請を受け、不審を抱く。GCSが発明した「金のゆりかご」と呼ばれる機械で育てられ、一時は天才少年ともてはやされたが、能力の限界を露呈し見捨てられた自分。真意を探るうち、子供が次々と精神に錯乱をきたした事件が浮かび上がる。やがて、ある母親が失踪、殺人が……。先端科学に切り込む新感覚ミステリー。
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Posted by ブクログ
レビューの評価がそれほど高くなかったので、あまり期待しないで読んだが、面白かった!
前半はやや冗長な感じだったが、400ページ頃から二転三転…。頭の中「えっ!えっ!」。どんでん返し好きにはハマる小説だと思う。
ミステリーではあるが、人間の尊厳、優生思想等について考えさせられる。
それにしても守くんは本当に被害者で可哀想。
Posted by ブクログ
10年以上前に読んで衝撃を受けた本作を再読。高校生のときと子どもを持つ立場になってからだと、心が揺れる場面も変わったと思う。
命の重さについて考えさせられるとともに、ミステリ性の高さに驚愕し、読み終わった後に呆然とした読後感は今もそのまま。自分の中にある、健常者の方が生き残るべきだ、という無意識に気づいてしまったときは少しショックだった。
先が気になりすぎて、禁断の「少し先の文章を薄目で見てから先に進む」を何度もやってしまった。登場人物の多さと関係の複雑さはあるが、入り組んだ伏線が最後にするすると解けていく快感は、やはり今まで読んだ小説の中で突出していると思う。映画化してほしいけど、ここまで複雑だと映像化難しいか、、、
Posted by ブクログ
面白かったヽ(*^ω^*)ノ
ラストで二転三転する真実には驚かされっぱなし!
今後が気になる人物もちらほらいるが…
テーマもオチも好みだったので良かった(*´ㅈ`*)♡
ただ、主人公の役立たずっぷり半端ない(;^ω^)
まあ、ストーリーの邪魔せず、読者に展開を教える役だと思えば、あれくらいでいいのかなとは思える。
Posted by ブクログ
天才能を作ることを目的とした、幼児への早期教育を行うセンターをめぐる物語。
しっかりと重量感のある面白い作品。どんでん返し、どんでん返し、最後にまたどんでん返しで、しかもそれらに全く無理がない。普通に考えたらそう思い当たるだろう、という流れで、どんどんとどんでん返しがなされていくのがすごい。一体こんな話、どこから考え始めるのだろうか。
いくつもの複雑などんでん返しの繰り返しが、二件の殺人と守の母親梨佳の逃走劇などと絡み合い、複雑でいてしかし無理のない見事な作品になっている。
そして、幼児早期教育も普通にこの世にあるんじゃないかというくらいの信憑性ぶりで、センター見学の場面で繰り広げられる説明を聞いていたら、子どもができたら受けさせようかしらという思いがよぎるくらいだ。とても現実的で、それでいて非現実的なほどアクロバティックな展開だ。
この人の別の本も読んでみたくなった。でも、これとアンソロジー1本しか読んだことがないのに、これこそがこの人の最傑作な気がしてならない。
Posted by ブクログ
とある幼児教育センターが発明した
脳科学装置「金のゆりかご」で、
本当に天才児は創られるのか⁉️
その真相を追う人々が、
なぜ謎の死を遂げるのか❓❓
狂気渦巻くサイエンス ミステリー。
ちょっと長めのお話には、
早期幼児教育の弊害、命の優劣、医学のタブー、などなど。
問題が目一杯 盛り込まれており。
正直、結末がどんな方向へ向かうのか、
途中で迷いそうにもなりますが・・・
Posted by ブクログ
最初は長々しい説明が多く少し退屈したが後半に一気に凄い勢いで引き込まれた!
「なるほど、これが真相か」と納得した直後に「え、違うの!?」って言うのの繰り返しで途中で何が真実かわからなくなる(笑)
野上の感性が1番自分の感覚に近く後の皆の頭脳には少し着いていけそうにない(笑)
Posted by ブクログ
ミステリーっぽくないミステリー。
早期教育が天才を生み出すことが出来るのか? 天才少年に情熱をかけた教育者の本心は何処にあるのか?
科学的な知識を駆使した構成と、いくつもの転がされる展開に読者は完全に翻弄される。
作者は高学歴の中年男性に違いないと思って検索してみたが、覆面作家と言うことで残念なことに確認できなかった。
このような書き方をすると偏見とか差別と言われる可能性があるが、個人的には、男性は論理的な構成に強く、女性は心理描写に強いイメージがある。
その判断が正しいかどうか、確認してみたかったのだが。
Posted by ブクログ
北川歩実さん初読。
後半は誰が黒幕なのか話が二転三転して、読み終わってすぐなのにストーリーがパっと説明できないぐらい複雑で面白かったです。
ただだれもまっすぐないい人が出てこないというか、歪んだ人ばかりというか・・・登場人物で好きになれる人はいませんでした。
読んでいても読み終わってもドロドロした感じがして、すっきり爽やかな気分になれる本ではないです^^;
Posted by ブクログ
面白かった。終盤のどんでん返しというか、裏になったり表になったり、それが余りにも複雑で分かりにくいなあ、と思っていた所の真犯人は、全くの意外だった。野上と守の親子関係、秀人のその後など、気になることもあるが、細かな所まで、よくプロットが練られているな、という印象。
Posted by ブクログ
旅行中に読んだ。面白かった。
●面白かった点
近松博士の妄執。久々に科学者らしい人物描写だった。科学者たるものこうでなくては。
●気になった点
積極的に謎解きをするひとがいないんで、爽快感はあまりないです。手なりに解明されるだけ。
主人公ふらつきすぎ。素直な正確すぎてちょっとびっくり(小説らしいけど)。
Posted by ブクログ
天才と凡人、命の価値は同じか。
明かされる真相はそういったテーマと関連しており、ただ闇雲にどんでん返しを狙っているだけの小説とは違い面白かった。
Posted by ブクログ
【野上雄貴:タクシー運転手】
GCS幼児教育センターが開発した「金のゆりかご」で育てられ
天才少年ともてはやされた。
見捨てられたはずの野上に、センターからの入社要請。
精神に異変を起こした子供たちが事件を起こす中、
センターへの不審を持ちながら真相に迫る。
Posted by ブクログ
金のサジからゆりかごへ。
早期教育プログラムを中心にした話・・でいいのかな。
いかんせん登場人物が多く、関係性も複雑で、中々に脳を使う物語だった。
登場人物Aが利用されてBも利用されてCも利用されて・・
みたいなお前ら簡単に利用され過ぎという突込みは入れたい
Posted by ブクログ
長い。長編だ。
天才と凡人。命の価値。
テーマは重いが、ぐいぐい読ませる。
親の子供への愛の重さは平等でないといけない。
平等でないことは倫理に反する。
と、後半何度も問いかけてくる。
そんなことは当然だと思うが、違うのか。
つまらなくはないが、受け入れ難い。
天才も人間なのではないか。
Posted by ブクログ
テーマは興味がある分野だったので、途中までは面白く読めた。
しかし、実際に育ててもいない自分の子供、しかも一度は捨てた(というか無かったことにしていた)子供に対して、そこまで父性が湧いてくるのかなぁ…と違和感を感じたり。
なんでそういう思考になるの?…と疑問に感じるところもあり、感情移入しにくかった。
最期のオチも意外性はあるけど、なんだか腑に落ちない。それが何故だかはわからないが…。
Posted by ブクログ
おもしろいといえばおもしろいけど、自分の思いつくままに書いた内容という感じがした。
秀人や梓についてまとまりかたが微妙。
結末は二転三転するが、最後のまさか感は良かった。
カズオイシグロのわたしをはなさないでを読んだ後だったので、途中似たようなものを感じてしまった。
Posted by ブクログ
よく考えられた発想ですねぇ
しかもお話も細かく練られていて隙がない。素晴らしい。
金のゆりかごで育児教育を受けると天才になってしまう!!
(子供の頃、天才というのに憧れたなぁ(笑))
コーディネーターとか強化人間みたいなものなんだろうか!?
それを事件性と絡めたお話にしているところも凄いですね。はじめて読んだ感覚で面白い。中盤から後半にとてもハマります!
Posted by ブクログ
興味のない題材に最初は読み進めることが出来るか疑問でしたが、疑問から新たな疑問が生まれ…気づいたら夢中になって読んでました。
最後の方は、二転、三転して、それもまた楽しかった。
Posted by ブクログ
「金のゆりかご」と呼ばれる早期幼児教育システム。
3歳までの子供の五感に特別な刺激を与えることで、天才脳をデザインする。
天才をつくることは可能か。
金のゆりかごで育てられた子供が精神に異常をきたしたという噂。噂の真偽と、殺人事件。
500ページを超える長編で中だるみの感もあったがラストはどんでんがえしの連続で一気読み。
本書には金のゆりかごで育った何人かの子供が登場する。この中に真の天才がいるのか、読み終えても結局分からなかった。
「天才」の定義は曖昧だ。ただ一つ確実に言えることは、私は天才じゃないということだな。
Posted by ブクログ
早期幼児天才教育を題材にしたお話。
最近の育児書でも天才教育とまではいかなくとも、
アレをやったら脳の発達にいい!
コレをしたら天才になるかも!?
みたいな記事が沢山載っています。
子供の可能性を出来るだけ沢山広げたいと思うのが多くの親の本音でしょうが
この本に出てくる教育施設のトップの人は
ただの天才フェチのおっさんです。
胸くそ悪いです。
何だかややこしくて途中から、頭がこんがらがってしまいました。
題材は面白いだけに少し残念。
Posted by ブクログ
ゆりかごが先か、金が先かという水掛け論です。
いや違う一番揺れたのはオチですよっていう話です。
まあ私も脳震とうなんですけどねおもそろかったです。
Posted by 読むコレ
書店員さんの激プッシュ作品みたいですね。
なかなかのボリュームかつ、入り混んだ内容に
意外に読むのに苦戦しましたー。
とはいえ、流石に推してる理由が分かる納得のラスト!
予想だにしなかったどんでん返し!
ゾクゾクっと来ましたー。
倫理的にかなりハードな内容だし結構エグいんですが
作者もしっかり何が大切な事かを伝えるべく
書ききっているところで気持ち的には救われます。
大森望氏の解説にあるように意外な探偵と意外な
犯人との対決のミステリの醍醐味だけでも充分楽しめる!
Posted by ブクログ
早期教育で天才を育てる施設に係わった人達のお話。
命の優劣的な重いテーマなのに、登場人物がみんな薄っぺらく、入り込め無かった。どんでん返しをしたいが為に作られたような感じ。
Posted by ブクログ
複線が結構張り巡らされてて色々想像させられました。
結末は「あれ?そういう話?」って感じで、
最初に思ってたのと違ったけど、
全体によく出来てるなぁって印象でした。
なんかもっと壮大な結末にも持って行けそうだったので、
ちょっと拍子抜けな感じがありましたが、
まぁまぁおもしろかったです。
Posted by ブクログ
終わり方がややこしかったので★4つ!!
簡潔にいうと「生まれてすぐの赤ちゃんを人工的になんやして天才にしよう」っていう話。
それにまつわる色んな事件。
人は平等であることを望むくせに優劣をつけたがる。
普通がいちばんとか言うけど特別になりたがるし、特別であることを崇めてしまう。
物事の良し悪しすらわからんくなってまうやろ。
とりあえず話のおちが想像をはるかに越えてるうえに理解するがややこしかったです。
Posted by ブクログ
北川歩実作品2冊目。早期幼児教育の話。前回同様SFチック。
けど小難しいことは書いてなく、読みやすい。
やはり今回も最後にどんでん返し祭りが待っていた。
なんだか二冊目にしてこの二転三転する展開に飽きてしまった。
登場人物が多いので今回の最初の人物紹介が役に立った。
心臓は結局入れ替えられてなくて、篤志も普通にしゃべれるという。