小松由佳のレビュー一覧
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小松由佳(1982年~)氏は、秋田市生まれ、高校時代に競技登山に打ち込み、国体やインターハイに出場。東海大学山岳部では海外遠征も行い、卒業後の2006年に同大学山岳部による世界第2の高峰K2登山隊に参加し、登頂に成功する(女性としては、日本で初、世界で8人目)。植村直己冒険賞受賞。秋田県県民栄誉章受章。その後、アジア各地の人々の日常を撮影するフォトグラファーに転身し、取材地のシリアで知り合った男性と結婚。
本書は、2008年に、シリアのパルミラの近くの沙漠でアラブ人の青年(ラドワン)と出会ってから、シリア内戦に翻弄されながらも、2012年にラドワンと結婚し、日本で2児の母となって生活する現在( -
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シリアの内戦は2011年に始まり現在も続き、泥沼化している。
反政府勢力の戦死・犠牲者数は50万人、難民は400万人以上、国内避難民は760万人とも言われている。アサド大統領の政府勢力はロシアの支援を受けている。反政府勢力は、現在では欧米諸国に支持されていたが、一時はISやクルド人勢力が内戦に参加し、何がどのように戦っているのかも不明確な状態が続いていた時期もあったようである。また、最近ではサウジアラビアを含むアラブ連盟が12年ぶりにシリアの復帰を容認する等、外部の者にはにわかに何がどうなっているのかが分かりにくい状態が続いていると言える。いずれにせよ、シリア国民にとっては大災厄ということであ -
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砂漠といえば、同じ景色が果てしなく続き、どちらかというと「死」のイメージが強かったけど、砂漠と共にある人々の営みや、砂漠が場所によって砂の特性などが違うことを知り感動した。
その豊かな日常が、悪化する圧政、ISの台頭に寄ってどんどん壊されていく様子は、生々しく恐ろしい。
すみ慣れた土地、築いてきた生活を奪われ、コミュニティを壊され、人々はその地を追われ、いつ終わるかわからない移民生活を強いられることとなった。
肉体的な負担はもちろん、精神的なダメージは想像するだけでも耐えがたい。
故郷を思う気持ち強ければ強いほど、その傷も深く、喪失感は計り知れないだろう。そういった点で、原発事故で家族ばらばら -
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K2登頂から、シリアの砂漠地帯で生活を営むベドウィンの生活の様子、それから起きたシリア内戦の様子やまたその渦中の人々、そしてベドウィンの旦那さんとの結婚までの筆者のストーリーと彼女が経験したことがつづられていた。
この本を読んで筆者の小松由佳さんは本当にタフな人だなあと思った。自ら危険と隣り合わせの環境(K2登山やシリア内戦下での取材)に入っていけることがすごいと思った。なかなか普通の人が経験できないこと本を通して知ることができてよかったと思う。特にシリア内戦の悲惨さ、またそれに翻弄される人々の悲しみや絶望の気持ちをより自分と近くに感じることができたと思う。
やはりこのような戦争の状況をなる -
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ネタバレ「君はそう書かれていたらそのまま信じるのか?」
「今日は泊っていきなさい」=別れの挨拶
パルミラ遺跡の盗掘
先陣が残したものを見つけて生活の糧にする
シリア、
この国では先に警察を味方につけたほうが正義になる。 真実ではなく利益。
軍隊でも。秘密警察でも。
賄賂で自由と安全を買う。
越境ビジネス 2万円≒シリアの平均月給
ゆとりの時間ラーハが人生の価値
自給自足の放牧業 食費は収入の1/10
税金は払わない、電気水道は自分で引く
医療費教育無料、ガス石油資源豊富、
ハラール
神に許された屠畜か? ≠日本の肉 =すべての魚
IS
無差別空爆を行う政府軍とは異なり解放を -
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遺跡は破壊されてもなお、人類の叡智を物語るのに十分な威厳を保ち、破壊されたことでむしろ、人間の歴史とはどういうものかを物語っているようでもあった。かくも美しく壮大な建築物を生み出すが、他方では否定し、一瞬で破壊する。人間とはそういう存在なのだ、と。
パルミラの住民は被害者だと言えるかもしれない。だが、状況に甘んじ、体制への協力を惜しまないことで、政府の支配を盤石なものにしてきた当事者だとも言える。この街に身を置くためには、そうせざるをえなかったこともわかる。
だが、そうした市民のあり方が、現在のシリアをつくってきたのではないだろうか。
その場所で生き残るために保身を図り、あるいは無関心を装い -
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登山とは、登頂の可否以上に、目標に向かって精一杯努力し、進むというかていにこそ本質があり、誰とどのように、何のためにその山を目指すのかが肝心だ
チャンスには2種類がある。自ら生み出すことができるチャンスと、偶然の巡り合わせによって与えられるチャンスと。後者は、機を逃したら2度と巡ってはこない
遭難事故はたったひとつの要因だけでは起こらない”。大きな遭難事故の前には、大体において予兆のような小さな不協和音がある。そうしたささいな要因がいくつか重なり、状況がもはや後戻りを許さなくなった結果、致命的な事故へとつながる。
K2に登頂し、帰還したことは、ただ単に私たちが幸運だっただけなのだ。この山 -
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手島という香川の島に著者の小松さんがいらして写真を撮っていかれたようです。
台風だったこともあり、手島でおいてある本書を読みきりました。
K2登頂はプロローグのようなもので、シリアで知り合った現夫とシリアの内戦に翻弄される人生についての記述が大部分を占めます。
内戦による生活の変化。文化や宗教、考えの違いからの精神的な壁の困難。それらについて率直な意見が素直に綴れている本です。
シリアの現状について知らないこともたくさんありました。他者の考えに触れることができ、考えるきっかけにもなりました。読んでよかったなと思う本でした。
タイトルはサン・テグジュペリの『人間の土地』のオマージュです。そ