横山紘一のレビュー一覧

  • 唯識の思想
    三蔵法師が命を懸けて追い求めるほどハマった唯識思想を平易な言葉で解説した本。
    正直半分も理解できたか怪しいが、少し理解できただけでも、何やら途轍もない思想に出会ってしまったと感じた。
    唯識の思想とは、簡単に言うと、すべての存在は心の中に認識されて初めて成立する、とした思想だ。具体的にどういうことかは...続きを読む
  • 唯識の思想
    唯識について誰もが分かる本ではないかと思う。
    かつ、分かるが故に分からないというところまで案内される。
    末那識や阿頼耶識の存在はヨーガをしないと分からないし、五識や意識の本当の使い方も仏教でいう修行を行わなければ分からない。
    何より、正聞熏習と無分別智の両方の理解と実践が欠かせない。
    それを行っても...続きを読む
  • 唯識の思想
    仏教初学者で唯識論の勉強をしたいと思い本書を手に取りました。結論から言えば大変満足しています。文庫本でページも300ページ弱ですからすぐ読めるかと思いましたが、思った以上に中身が濃かったです。これは良い意味で期待を裏切ってくれました。線を引いた箇所の数があまりにも多いので、本書の良さを端的に説明でき...続きを読む
  • 唯識の思想
    難解であったけど面白かったです。自分がみているもの、聞いているもの、嗅いでいるものなどはみんな心から生み出されている。感じさせられていると。自分や他者は実は存在しないと。
  • 唯識の思想
    唯識論を理解したくて手に取った。まだ理解できない箇所も多くあったが、初めて触れた唯識の世界の奥深さに心打たれた。自分の意識とは何かを考えるきっかけとなった。
  • 唯識の思想
    宗教と先端科学が実は繋がっているということが体系的にわかり、とても脳が刺激された一冊。しかも難しい言葉には何度も解説をつけてくれており、理解を助けてくれる。

    仏教の唯識と物理学の量子力学は実は近い、それが現代の社会問題の解決にもつながるかもしれない、というあたりは興味深い。

    もともと仏教は宗教性...続きを読む
  • 唯識の思想
    唯識思想について書かれた入門書と言われて読みました。
    わかりやすかった。
    この本を読んでから末那識と阿頼耶識という言葉が聖闘士星矢のハーデス編にも出てくると聞いてすぐに聖闘士星矢を全巻買ってしまった。
  • 十牛図入門 「新しい自分」への道
    人の成長モデルは医者や学者の言う物とは違う、そう感じている人にとって十牛図はしっくりくるだろう。生まれて育ち老いる、の単純なものではない。人の成長は細胞レベルでの生死の連続、それは否定の連続でもある。見かけでは分からないが同じ身体の状態は一瞬たりと無い。若い頃には理解出来なかったろう。NHKの大人の...続きを読む
  • 唯識の思想
    腑に落ちたとはとても言えないけど、唯識が実践的、科学的な思考体系だといわれる所は何となく感じる事ができた。

    ・見えているものは自分の心が作り出す鏡像世界
    ・一人一宇宙(ヒトだけに限らない)
    ・心の深層(末那識、阿頼耶識)

    西遊記レベルしか知らなかった玄奘をもう少し知る事ができ、故郷の奈良との繋が...続きを読む
  • 唯識の思想
    前章までに説明済みの言葉や観念についても繰り返し説明してくれるので、安心して読み進める事ができ、唯識のほんの入り口を知る事ができた。

    仏教は、信者が共通認識を持って神を崇めるキリスト教やイスラム教とは違い、宗教というよりは哲学というイメージがあったが、「すべての宗教は「苦からの解脱」を共通の目的と...続きを読む
  • 《唯識》で出会う未知の自分 仏教的こころの領域入門
    概念を理解するのが難しい唯識を、少し理解できたような感覚を得られた。何となく言っていることがわかるけど、具体に入ると難しい。

    実際この唯識を会得するために長きに渡り修行している人がいるのだから、一冊読書しただけで分かるものではないと思う。教養として、一歩目として読む本。
  • 唯識の思想
    今ハマっているコテンラジオという番組で紹介された本書。
    三蔵法師(玄奘三蔵)を理解する上で、必要な唯識論を「わかりやすく」解説したという本という紹介内容であった。

    ただ、本書の冒頭で、唯識論の理解は、「1人1宇宙」という事実を認めることから始まる、とあり、トンデモ論的な印象を受けた。
    また、最終的...続きを読む
  • 十牛図入門 「新しい自分」への道
    禅宗の「十牛図(じゅうぎゅうず)」だけど「物事を体得して悟りの境地が拓かれる」、(悟りがどんなかは知らないが)誰にでもわかるように一般化した体験ストーリーなんだろうと想像する。

    絵を順を追って解説しているが、本書は「唯識(ゆいしき)」の文脈で読み解くところが二度美味しい(1冊で2つを学べる)。

    ...続きを読む
  • 唯識の思想
    三島由紀夫の『豊饒の海』を読んだ後、唯識思想を理解するために読みました。入門として知るべきことはすべてわかった気になれました。あとは、「暁の寺」の中の三島による唯識を読み直せば良いのではないか。真に理解できているのかはまったくわからないが、認識によって世界を把握するということがわかりやすく解説されて...続きを読む
  • 十牛図入門 「新しい自分」への道
    禅の悟りの道筋を示す十牛図。昔から興味はあったのだが、最近、関心のあるオットー・シャーマーのU理論って、十牛図と似てるんじゃないの?とふと思い、唯識論の研究で有名な横山先生の入門書を読んでみる。

    と、なんだこれって、やっぱりU理論そのものじゃ、ないか!それだけじゃなく、「出現する未来」的な持続可...続きを読む
  • 十牛図入門 「新しい自分」への道
    なるほど!ということではないが、言われてみて味わい深い。
    人の心の移ろいがこのような絵になる。
    再び見て、ものを思う。
  • 阿頼耶識の発見 よくわかる唯識入門
    唯識論の入門書。
    坐禅を実践するかたわらに読むと実感が湧いて良い。
    唯,心があるだけであって,目に見える物事は,それ自体としては存在しておらず,心が認識する幻影に過ぎないのであって,「自分」というものすら存在しない。
  • 阿頼耶識の発見 よくわかる唯識入門
    ナゾの感動の書である。我々は生きなければならず、そして、他者のために生きて当然だと悟った。
    西洋の哲学書は、ハッキリさせる、定義することが基本である。ゆえに全てを語れなかったり、矛盾を生じることもありで、イマイチ信用におけないなと思っていた。
    本書では、分からないものは分からない、自分よりも他者を大...続きを読む
  • 阿頼耶識の発見 よくわかる唯識入門
    唯識についての初心者向けの本。本文もはじめて唯識に触れるであろう人を意識した平易な語り口で、図解を多用している。私が存在しなければ、世界は存在しない。すべての物は自分の心を離れて存在しないということが唯識についてのポイントであるらしい。
    著者の後半に、なりきり、なりきって生きる。一瞬一瞬にその行為に...続きを読む
  • 阿頼耶識の発見 よくわかる唯識入門
    (私なりの解釈)

    阿頼耶識は、蔵識とも言われ、人間のこころの一番奥にある、心の倉庫のようなもの。

    そこに良い種をまけば、世界をより良い視点で観ることができる、と説かれている。

    哲学的な議論(悪く言えば屁理屈)が展開される場面が大半を占めるので、哲学にアレルギーがある人には向かないかもしれない。...続きを読む