横山紘一のレビュー一覧
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人の成長モデルは医者や学者の言う物とは違う、そう感じている人にとって十牛図はしっくりくるだろう。生まれて育ち老いる、の単純なものではない。人の成長は細胞レベルでの生死の連続、それは否定の連続でもある。見かけでは分からないが同じ身体の状態は一瞬たりと無い。若い頃には理解出来なかったろう。NHKの大人の...続きを読むPosted by ブクログ
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概念を理解するのが難しい唯識を、少し理解できたような感覚を得られた。何となく言っていることがわかるけど、具体に入ると難しい。
実際この唯識を会得するために長きに渡り修行している人がいるのだから、一冊読書しただけで分かるものではないと思う。教養として、一歩目として読む本。Posted by ブクログ -
禅宗の「十牛図(じゅうぎゅうず)」だけど「物事を体得して悟りの境地が拓かれる」、(悟りがどんなかは知らないが)誰にでもわかるように一般化した体験ストーリーなんだろうと想像する。
絵を順を追って解説しているが、本書は「唯識(ゆいしき)」の文脈で読み解くところが二度美味しい(1冊で2つを学べる)。
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禅の悟りの道筋を示す十牛図。昔から興味はあったのだが、最近、関心のあるオットー・シャーマーのU理論って、十牛図と似てるんじゃないの?とふと思い、唯識論の研究で有名な横山先生の入門書を読んでみる。
と、なんだこれって、やっぱりU理論そのものじゃ、ないか!それだけじゃなく、「出現する未来」的な持続可...続きを読むPosted by ブクログ -
唯識論の入門書。
坐禅を実践するかたわらに読むと実感が湧いて良い。
唯,心があるだけであって,目に見える物事は,それ自体としては存在しておらず,心が認識する幻影に過ぎないのであって,「自分」というものすら存在しない。Posted by ブクログ -
ナゾの感動の書である。我々は生きなければならず、そして、他者のために生きて当然だと悟った。
西洋の哲学書は、ハッキリさせる、定義することが基本である。ゆえに全てを語れなかったり、矛盾を生じることもありで、イマイチ信用におけないなと思っていた。
本書では、分からないものは分からない、自分よりも他者を大...続きを読むPosted by ブクログ -
唯識についての初心者向けの本。本文もはじめて唯識に触れるであろう人を意識した平易な語り口で、図解を多用している。私が存在しなければ、世界は存在しない。すべての物は自分の心を離れて存在しないということが唯識についてのポイントであるらしい。
著者の後半に、なりきり、なりきって生きる。一瞬一瞬にその行為に...続きを読むPosted by ブクログ -
(私なりの解釈)
阿頼耶識は、蔵識とも言われ、人間のこころの一番奥にある、心の倉庫のようなもの。
そこに良い種をまけば、世界をより良い視点で観ることができる、と説かれている。
哲学的な議論(悪く言えば屁理屈)が展開される場面が大半を占めるので、哲学にアレルギーがある人には向かないかもしれない。...続きを読むPosted by ブクログ