青山景のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
付き合っている彼氏や彼女から、自分のことを「好き」と言われた時に、相手の自分への「好きになり方」に違和感を感じることがあるとしたら、それは自分が見て欲しいところを透過され、相手が自分の上に勝手に投影している自分の像のようなものを見ているような感じになる時だろうか? 好きな相手にこそ自分が評価されたいところを評価して欲しいという気持ち、相手に自分の都合のいい相手の像を投影してしまう気持ち。彼女との関係に挫折する主人公の姿を通して、ありのままに相手のことを見るということの難しさという、難しいテーマをとりあげた意欲作。明暗を意識した美しい映像的な画や、キャラクターの微妙な感情が表れた表情に、ついつい
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ネタバレ
最後の手紙は、、、
青山景さんの少ない作品の一つ。
「SWWEEET」から、ストーリ、作画もアップして、
色々とやりたいこと詰め込んだ実験作。
これと並行していた、お金だけのためのマンガ
「チャイナガール」の原作に不満を持ちつつ、
こっちで、発散するって言うバランスを取る作品。
最後の手紙は当時付き合っていた娘の手書きになります。
※この娘、めっちゃかわいい。
個人的には、「よいこの黙示録」はちゃんとラストまで読みたかった。
ちなみに、朔ユキ蔵のアシ時代にあまりにも乳首のトーンを立体的に削れたので、
「乳首職人」という名称で呼ばれていたとさ。 -
Posted by ブクログ
まちがいなく傑作だとおもう。
一度目、とりあえず読んで流れと構成をつかむ。
二度目、一度目でつかんだ流れ・構成を、世界の階層を意識しながら読み込む。緻密に計算して描かれた世界の重なりに圧倒され、こちら側にもその世界がはみだして、一緒に流れているような変な感覚になる。
すごい。
一見ちょっと変わった構成の、サブカルにありがちな雰囲気青春漫画だ(その部分も楽しめる)けれど、きちんと作者の描画の意図を理解しながら読めれば、ここまで練り込まれたものを1冊の漫画として世に出せた作者に賛辞を贈るしかないのではないだろうか。
きっと20代後半の人間にはドストライク。
何度か読み終わった後、あいだあい -
Posted by ブクログ
ある小学校のクラスで「宗教」が立ち上がっていく様を描いた物語。「ストロボライト」の青山景による最新作。
「この人には『書きたいこと』があるのできっといずれ面白い漫画を書く」というカンのみで「SWWEEET」からすべての単行本を読み続けてきたのだけれど、ここへきてとうとう爆発してくれたかという感じ。
絵柄も前作よりずっとこなれており、漫画としての構成も前作までよりぐっと良くなっている。キャラクターもしっかり書き分けられていてなおかつ立っているし、テーマである「宗教」も「教室=社会の比喩」とがっちり結びつけて描かれようとしている(今のところ)。
しいて難を言えば、宗教の先導役が小学生というところに -
Posted by ブクログ
主人公はニート上がりの新米女教師・湯島。
ドジで頼りなくいかにクラスを上手く運営していくかに重点を置いた言動をするが空回りしがちな彼女は、教え子・伊勢崎大介との出会いによって彼のとある野望に加担することに。
「センセイ オレはね
自前の神が欲しいんですよ」
彼が教祖として狙いをつけたのは無口で独特な存在感もつ森。
伊勢崎の綿密な計画と心理操作の元、クラスで孤立していた森は教祖としての第一歩を踏み出すが……
新興宗教が出来るまでの過程をとある小学校の一クラスをスタディケースに置き換え追っていく実験的試みが憎い。
なんといっても腹黒ショタ伊勢崎の存在感に注目。
森に教祖としてのカリスマ性を付