青山景のレビュー一覧

  • よいこの黙示録(1)

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    気になっていた作家のマンガだったので読みました。

    宗教をテーマにしたものということです。宗教と、小学校でのリアル(こどもの無邪気さ、一方的な思い込み、あきらめ、教師の苦労、ひずみ)がうまい具合に絡めながら話がすすめられていました。

    2巻途中で作品が終わってしまったことは確かに残念ですが、この作家が描こうとしていたことは割とはっきりしていたと思いました。

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    2012年12月30日
  • ストロボライト

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    ネタバレ

    とにかく、非常に緻密に作り込まれた構造のマンガで、読み返すほどに作品の奥深さを感じます。

    全ての経験はテクストとして構造化されている。
    そして、「林真理子が清少納言に影響を及ぼす」ように、現在のテクスト(経験)は過去のテクスト(経験)の解釈をいかようにも変えることができる。

    作品の底流にあるのは、この経験の「間テクスト性」という考え方です。これを体現するための極めて実験的なマンガともいえます。

    『ストロボライト』というのは断続的な速い周期で光を点しますが、人のひとつながりの経験はその一瞬一瞬のまとまったもの。
    その一瞬ではつかみきれないその時の意味は、時間が経てば経つほどさまざまな解釈が

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    2012年09月17日
  • ストロボライト

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    トーンをつかわない絵、ストロボライトのタイトルに合わせた構成、雰囲気など好きでした。
    主人公、アホな大学生、はじめてできた彼女とのセックスの描写、よかった。

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    2012年09月06日
  • よいこの黙示録(2)

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    予想はしていたけれど、1巻に比べると失速した感。

    だからこそ、もっと続きが読みたかったのだけど。
    なぜこのタイミングで、「もう十分だ」と思ったんだろうなぁ、青山さんは。

    でも、少なくとも数か月の間、生きる希望をくれて、ありがとうございます。

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    2012年08月10日
  • よいこの黙示録(1)

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    小学生と新興宗教って組み合わせが絶妙。ある意味皮肉にもとれる。テコ入れかしらんけど、所々にサービスカットがあるのがちょっと。。。

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    2012年11月22日
  • ストロボライト

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    『よい子の黙示録』(未完)を読んで、この作者の並々ならぬ画力とストーリーのうまさに唸って、この作品を読んでみた。

    自意識過剰かつ劣等感に苛まれる主人公の、焦りやら悲しみやら苦悩やら、そういったイタイ感情を丁寧に描いている傑作。
    読んでいて、なぜか、とり・みきの短編「カット・バック」を思い出して仕方なかった。

    自ら作り出した幻にとらわれた主人公が、7年経ってようやく初めに立ち返れたこと。終わりがはじまりを作ったこと。随所にカット・バックの手法を使いつつ、ほろ苦いラストで主人公が自分自身に巡り合うのは感動的である。

    この才能あふれる作者の早逝によって、もはや新作が読めないのが残念で仕方ない。

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    2012年04月09日
  • よいこの黙示録(1)

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    ネタバレ

    小学生がクラス内で宗教を興す話。
    危ない話題をポップな絵柄で描いていて展開も早いので引き込まれる。
    宗教を完全な悪あるいは善としては描いていないところがポイント。子どもが遊びで興した宗教に対し主人公の新米教師は「これも子供たちのためにはありなのかも…?」と何度もとまどう。そして読者の私たちも「自分が先生だったらどうするか」を一緒に考えながら読み、容易には答えが出せないことに気づく。
    永遠に2巻までしか読めないのが悔しすぎる。

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    2012年05月14日
  • よいこの黙示録(2)

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    何度も何度も言葉を重ねますが、本当に惜しい人を亡くしました。
    心からご冥福をお祈りいたします。

    作品としては神聖児童教団が結成され、これから児童の目を通して宗教の本質に迫っていくという続きが気になるところでの絶筆。
    ストーリー展開も非常に気になります。
    改めて見ると青山作品を構成する要素の重要な要因に背景の描き込みが考えられます。丁寧に考えられた構図や目線、パースペクティブ、小物など細部にも精神が宿っている様に感じました。

    次の作品もまたその次の作品もずっと読み続けていきたい稀有な作家さんでした。

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    2012年02月24日
  • よいこの黙示録(1)

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    ネタバレ

    何かにすがろうとすることは人間の不完全性をあらわす愚かしくも、愛すべき行為なはずだ。

    たとえ信仰していなくともぼくらは無意識的に神の存在を知っている。

    しかし意図的に神を作り出すことがこんなにも不気味なことなのか。

    さらにそれが小学生という設定がその不気味さに輪をかける。

    教祖、信者、主謀者に加えてすべてを把握しているはずの傍観者らがこの先どう交わってどこに向かうのか。

    はたして主謀者の狙いは?なぜ自前の神が必要だったのか?

    未完結なのが本当に惜しい作品になりそうだ。。。

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    2012年01月06日
  • よいこの黙示録(1)

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    作中では小学校を舞台としているものの、情報によって人が簡単に動かされてしまう様は現代社会にも通ずるところがあり、なかなかおそろしい。

    現時点ではまだ大きな展開を見せないが、今後クラスがどう動いていくのかが楽しみ。
    評価は★3.5くらいで、期待をこめて★4。

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    2011年06月30日
  • ストロボライト

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    ヒロイン町田ミカのかわいらしさと主人公浜崎正の痛々しさがよく描けています。切なく自意識過剰な恋愛劇に悶絶しそうになるほど。
    文学を意識した演出が独特の雰囲気を醸し出していますが、メタフィクション的な仕掛けは必要なかったんじゃないかという気もします。

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    2011年06月26日
  • よいこの黙示録(1)

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    青山景さんのシュールな作風は健在です。
    小学生がクラスで新興宗教を起こすという発想がとても斬新でした。そのためクラスメイトと周りの大人を自分の計画のため駒のように動かす小学生はまるで小悪魔のようでした。
    その小悪魔のような緻密な行動派の小学生が、神など信じてもないくせにご利益だけ求めるとか図々しいんだよという台詞を吐き捨てる場面があるけれども、信じてもないくせに自分の好きなように解釈しちゃうって人間のエゴなんだよなという意味で全くこの子が言ってることは正論ではないかと思いました。まあ、それはそれで人間らしくて素敵だと思いますが。

    しかし無駄にパンチラが多い気がする。あ、ちなみにパンチラはもち

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    2011年05月23日
  • よいこの黙示録(1)

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    ネタバレ

    小学生がクラスメイトを教祖に見立てて宗教を興す、話。
    ハイライトは宗教を興そうとしている子が誓いを立てるシーン。

    "みんなのせかいをよりよくするためにみんなをみちびくかかり"

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    2011年05月08日
  • よいこの黙示録(1)

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    舞台は小学校。
    とあるクラスで生徒が宗教を作り上げていき、よいこの皆が徐々に信仰に飲み込まれていく。

    小学生とはいえそこには一つの社会が形成されていて、生徒それぞれの立ち位置にもすべて意味があり、たかが漫画だと馬鹿に出来ません。
    実際の小学校のクラスにも割とそういう部分が見えるのではないでしょうか。

    主人公は担任の先生なのですが、割と信仰の鍵となる生徒を中心に話は展開していきます。

    とある男の子が、とある女の子を「教祖」にする為に裏で糸を引き、すべてを見越して想い通りにしていく様が凄いです。

    2巻が楽しみですね。

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    2011年05月04日
  • ストロボライト

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    ネタバレ

    まだ1周しかしていないので正直な所完全に理解出来てませんが、大体のテーマというかそういうものはなんとなく感じ取れました。

    話は過去と現在が交錯しながら進んでいきます。
    現在の夜行列車に乗りながら、過去の恋人との出来事を1本の映画を軸に思い出していきます。

    難しい手法とかそういうのはまったく分かりませんが、帯にもある「君が好きになったのはー本当に<私>?」という言葉がそのまま話になっているというかちょっと上手く言えませんが、どこか人間の負の部分であったり、自分の気持ちがわからなくなったりする部分は共感できました。

    少し切なくてちょっぴり現実味のあるお話しです。

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    2011年05月01日
  • よいこの黙示録(1)

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    小学校を舞台に、宗教ができあがっていくプロセスを描いた話。が、ファンタジーとかオカルトではなく、群衆心理のわかりやすい教科書みたいな感じ。デマとか炎上とか、ポイズンな世の中に流されぬために。みたいな

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    2011年04月29日
  • よいこの黙示録(1)

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    小学生が意図的に新興宗教を創る。という考えにくいストーリーだが、宗教の生成に必要なエピソードはほぼ網羅されている。
    続巻では小規模で強固な宗教がどう閉塞した環境で育ち、「卒業」という避けられない節目で崩壊ないし自然消滅するのかが描かれると予想できる。
    大人が興す新興宗教と違って子供の興した新興宗教は「別れ」というエピソードでピリオドが打たれるからね。

    追記:作者の青山景さんが首吊りによる自殺をされました。
    もう次巻はありません。
    謹んでご冥福をお祈りいたします。

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    2011年10月12日
  • よいこの黙示録(1)

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    青山景が割と普通の漫画描いてた。なんか意外だー!イブニングだしそれなりの長さになるのかな。
    小学生が宗教を興す話。
    この作者は考えて描く人だから一巻にも伏線が張られているのだろう…。気になるのは中島の作文によると森ユリカは元々不思議な力を持っていたと言う事になる?んで、いかにも怪しい作文を読んでみると、「ほたる」と「ホタル」が両方ある!だからどうした。誰かが書き換えたのか?読んだら気付くだろ。わからん。それと、森ユリカが読んでた五月三十五日て本、本当にあるんだね。ググったけど話に関係は無さそう。あと、保健室の先生は伊勢崎とグルなの?グルだとすると 保健室に行った事にしといて→オバさん教師に確か

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    2011年04月03日
  • よいこの黙示録(1)

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    話題作になるでしょう。宗教っていろいろタブー化されているのに、さらに小学生が作る宗教だなんて、話題にならない方がおかしい。

    次巻がすごい楽しみ。

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    2011年04月02日
  • よいこの黙示録(1)

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     イブニングで1話をみて以来今年一番話題になるだろうなとおもってた作品です。小学生でさらに宗教を盛り込んだこの作品がどこまで伸びるかすごい楽しみです。

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    2011年03月26日