樹要のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ鈴木あみさん原作の小説「花降楼シリーズ」から、”綺蝶”と”蜻蛉”の恋愛を描いたお話のコミック版。
色子同士の恋愛などもっての外、想い人が居ても客を取らなければ明日は無いという環境の中で、成就しないのならせめて一番特別な存在でありたいと、蜻蛉に対しわざと挑発的な態度をとる綺蝶の独占欲。
そんな綺蝶の変化に戸惑い傷つきながらも、強気な性格上、素直になれない蜻蛉の苦悩。
どちらも切なくて、悲しくて、そして美しい。
しかし、飄々とした綺蝶×ツン美人な蜻蛉。萌えますね~。
こうしてマンガで見ると、襦袢や髪の乱れが凄まじく艶っぽいです。
そして何より、この表紙!!
色鮮やかで華やかで、艶めかしさと優美さが共存しており、「花降楼」の雰囲気にぴったりでした。
私の場合は原作既読だったので、二人の関係性や気持ちを理解した上で読めているけど、このマンガだけで、この作品の魅力が十分に伝わっているのか?はファンとして、多少心配ではありますが。 -
Posted by ブクログ
ネタバレスランプに陥ったピアニストの晴人と、晴人を違う名前で呼ぶ少年・睦月のお話。
睦月は、晴人のことを一年前にいなくなった恋人・優貴と勘違いしているようで……というお話。
睦月は、晴人の「優貴じゃない」という言葉に一切、耳を貸さなくて、やれる限りの無茶をする。
家の扉を叩き続けたり、自分が凍えてしまうくらいまで、晴人を待ち続けたり……。
話が大分進んだ途中で、晴人もようやく、優貴の精神状態が普通じゃないってことをはっきりと自覚するんですが……。
まぁ、大体は、考えたような展開……つまり、ベタでした。
でも、ちょっと優貴を我に返らせる方法が、ちょっと思ってたのといい意味で違ったのかなー? と思います。
ただ、話としてはとっても綺麗な話だったように思います。
表現、ちょっと変だと思うんですが、睦月が自然に病んでて……というのか、他は一切普通なのに、そこだけおかしい、というのが上手に表現されてて、それが話が重くならずにすんでる理由なのかな? と、思いました。
シリアスかつ、綺麗な話が好きな人にはオススメできる話かな……と、思います。
ただ、晴人がどうして、あんなに怖いし、迷惑なことをされた睦月に最終的に惚れてしまったのか……? ということは疑問に思わないこともなかったですが……。
自分がやられたら怖いし、ひきますよね……。
でも、最後まで読んで。
結局本当は晴人は、スランプでむしゃくしゃしてたからアレだけど。
困ってる人を放っておけないたちで、純粋な裏表のない好意を見せられたら、弱いのかなー……と、思ったら、なんとか納得できなくもないような……(苦笑)
まぁ、無理やり納得するようなもんでもないですけどね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレこちらもツンデレというやつですが、こっちは意地を張っている……というよりも、ちょっと天然……というか、抜けているようなイメージがあります。
美人なのに、格闘技はめちゃくちゃ強くて、好戦的! というかなりギャップ萌えの塊みたいな人で、しかも、よくあるエリート的なメガネをかけて「ツン」みたいな人ではなく、割と表情豊かで面白い。
仕事に関わることには完璧なくらいしっかりしているのに、そうではない部分では、ちょっと抜けている警視さん……という設定かな。
物語は、相変わらずテンションの高い物語で、はちゃめちゃな部分もありつつそのテンポが心地よい感じでした。
静かな感じではまったくありませんでしたが、これはこれでいいですよね。
出来のいいラノベのBL版のような感じでした。
でも、これって続きありそうな微妙なラストなんですけど、続きのお話って出るんですかね?
どうせなら、もっとラブラブになってほしいな……と、思ってしまうようなラストではありました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレある日、喫茶店でバイトする三枝の元に、チャイニーズマフィアで三枝の恋人の王が、酔ってふらふらになって訪ねてきて、三枝にくっついたまま眠ってしまう……。
普段、三枝の前で、そんな風に酔っぱらったことのない王のそんな様子を不思議に思う。
どうやら王は、好きでもない一族の長老にその愛娘を嫁に貰うように言われたらしいのだ。そのことから、酒に逃げずにいられなくなった王を三枝は、優しく身体で慰めるが……
その翌日から、王の側近である小野や楊が次々と命を狙われ始める。
どうやら、それは王の書いた遺言状と関係があるらしくて、王たちは調べはじめるが、その間、「危険だから」と王の屋敷に閉じ込められるようになった三枝には、不満がいっぱい。
そして、ついに自らを囮に使って、敵を捕まえることにする。
楊と協力して、見事、三枝に襲いかかってきたやつらは、全員捕まえることはできたが、勝手な行動を取った、三枝と楊に、王は怒り心頭。自分のとった行動の結果を見せるために、実際に楊がとらえた男たちを拷問する様を三枝に見せつけた。
そのことから、今まで知らなかった王のもう一つの顔を知ることになり、三枝は王に恐怖を覚えるようになる……。
結局、三枝は「気にしないことにした」と、あっさり言い切り、王と恋人同士でいることを選ぶんですが……いいのか!? お前、それで……。
もう少し、自分の好きな人が誰かを傷つけているかもしれない……という事実は、気にした方がいいと思うぞ。人間、二人だけで生きられないわけだし。
やっぱり、人を傷つけるのはよくないことだと思うんだ……と、ちょっと思ったんですが。
途中で、そう思いながらも、本人同士が納得して、「傷つかもしれない」という前提でその世界に居て、傷つけ合うのなら、別にかまわないのかな……と、ちょっと思ったりもしました。
だって、それは動物のルールに人間がケチをつけるようなものなのかな……って。
けど、結局、それでも人間なんだから傷つけるのは、よくない……と、思うわけです。
まぁ、押し付けと強制はよくないと思うので、あんまり言いませんが。
けど、物語としては「気にしない」で、いいのかな、と思います。
その事実を「気にしない」と言い切れちゃう三枝は、この物語の救いで、王にとってはそんなところがきっと、たまらなく愛おしいんでしょうから。