田中三彦のレビュー一覧

  • 意識と自己

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    意識とか自己とか考えるとき、曖昧でどこから手をつけていいかわからなくなる感じがするけど、この本は著者が問題に至った経緯とか使った手法とか用語の定義とかかなりきっぱりしててわかりやすかった。
    私は、「意識」っていうとき言葉で考えることを主に指したり「自分」っていうとき自分の中の自分の記憶のこと指したり社会の中での自分の立場みたいなのを指したりごちゃごちゃだけど、この本で出てくる「意識」「自己」はかなりレベルごとに整理されています。「中核意識」、普段意識してないけどある。

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    2023年02月11日
  • 意識と自己

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    学術文庫らしい一冊。
    学術的な本を読み慣れていない人には難解なだけで読み進めるのが苦痛だろう。逆に読み慣れていて興味があればハマる。一度だけ読んで終わりにしたくない。時折パラパラと捲って読み返したい名著。

    学術的でありながら文学的表現も多く、ところどころ立ち止まっては赤線を引いたりメモしたくなる。原著が素晴らしいのか翻訳が素晴らしいのか、とにかくおもしろい。

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    〈メモ〉
    情動はホメオスタシスの調節になくてはならないもの。

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    2019年09月21日
  • 感じる脳―――情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ

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    ダマシオの「一般向け」脳科学書、とばして『自己が心にやってくる』を読んでしまったのだが、『無意識の脳』の次の本はこちらである。前著でやや中途半端に解説が終わっていた「情動・感情」が本作で中心的・徹底的に掘り下げられる。
    原題はなんと「Looking for Spinoza」、「スピノザを探して」である。唐突なスピノザ。
    そして、本書を読み始めると途中から、突然スピノザの伝記のような記述がはじまって面食らう。ダマシオをこれまで読んできた者には何か異様なものが感じられるだろう。そして本書の最後の方にも、スピノザの評伝のようなものが延々と続く箇所がある。
    なぜスピノザか? 著者ダマシオは、あるとき不

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    2015年06月30日
  • 原発はなぜ危険か 元設計技師の証言

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    1990年に執筆された本をもっと多くの人々が読むべきであった。原発は以前から壊れて修理を何回もされており、大震災が起こったので壊れたのではない、ということがよくわかる本である。大きく壊れて被害が大きくなるまで電力会社も政府の何も言わないということである。

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    2013年03月02日
  • 原発はなぜ危険か 元設計技師の証言

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    日立・沸騰水型炉の設計技師。

    原理的な困難さの上、歴史的、制度的、経済的、技術的、人的(レベル、エラー)問題があることを解説。

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    2012年01月29日
  • 原発はなぜ危険か 元設計技師の証言

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    3/12のUstreamの会見でとても理知的に状況を説明していたのが印象的で手に取った。出版されたのは1990年であるが、いま現実に起こっている原発災害に対して書かれたのでは錯覚するほど今日的でかつ示唆深い。

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    2011年04月04日
  • 感じる脳―――情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ

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    決して読みやすい本ではないが、情動や感情がなぜ人間を含む生命体にあるのかを、腑に落ちる考え方で論述されていて、納得度が高かった。

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    2020年06月19日
  • 原発はなぜ危険か 元設計技師の証言

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    原発について、全然知らんなと思って手に取った。原発の製造やその安全性の大部分が、一製造メーカーに委ねられているとわかって驚いた。もっと国や専門家が管理、チェックしているものかと。著者である田中さんも述べているけれども、わたしたちが最終的に頼るしかないのは、国。というか、国の決定には従わざるを得ない(自分たちで選んだ政権だしね…)。その「国」には、製造メーカーにたちうちできる、原発について精通している人(現場を知っていたり、その安全性を確かに審査できる人)が少ないんですと。あかんやん。
    かといって、わたし自身は、エネルギーに依存した今の生活を見直すことができるのか。のほほんと生活している現状に、

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    2016年04月16日
  • 原発はなぜ危険か 元設計技師の証言

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    国会事故調査委員でもある田中光彦さんの1990年の著作。技術論から原発の危険性を問うているが、印象に残ったのは最終章で「最大の問題は、環境との関係を積極的に断ったこうした閉鎖的な人口空間をわれわれが快適と感じていることだろう。」と述べている部分だ。脱原発とは我々文明に依存した現代人の生き方の転換を迫るものだという気持ちを強く持った。

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    2012年09月01日
  • 原発はなぜ危険か 元設計技師の証言

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    原発系かため読み第一弾!
    原発を工学的見地から分析し、国の政策、法整備、技術的水準のあり方を批判。

    原発は構造的にとても脆く、様々な問題を抱えている。

    ライフスタイルの転換によりエネルギー社会を脱すべき。

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    2011年10月17日
  • 原発はなぜ危険か 元設計技師の証言

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    [ 内容 ]
    チェルノブイリの事故が世界に大きな衝撃を与えたにもかかわらず、日本の原発政策には何の変化も見られない。
    日本の原発ははたして安全なのだろうか。
    原発の心臓部である圧力容器の設計に携わった著者が、自ら体験した製造中の重大事故を紹介し、現在運転中の原発の問題点をえぐり出すとともに、脱原発のための条件を探る。

    [ 目次 ]
    第1部 ゆがみ矯正事件(どうゆがみ、どう矯正されたか;「6.28シンポジウム」の周辺)
    第2部 “運転中の原発”の安全性(理論的構築物の予盾;原発の老朽化1―圧力容器の中性子照射脆化;原発の老朽化2―理論主義の危険)
    第3部 原発に象徴されるもの

    [ POP ]

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    2011年05月20日
  • 感じる脳―――情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ

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    脳科学者であるアントニオ・ダマシオの著作。以前読んだ『無意識の脳 自己意識の脳』が、神経生理学や脳科学の最新研究を豊富な症例を含めて紹介していて、人間の「意識」についてかなり突っ込んだ議論をしていた刺激のある本だったので、少し高めの期待を持って読んでみました。ただ、少し期待をしたものとは違っていたというのが印象です。そもそも、タイトルの日本語の副題には引っ掛かっていたのですが、そこが違っていたのかもしれません。

    原題は "Looking For Spinoza"なので、スピノザが副題といういよりも主題でそのタイトル通りなのですが、スピノザの業績やら当時の歴史や文化背景など

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    2022年11月23日
  • 感じる脳―――情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ

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    ダマシオ 情動は身体という劇場で、感情は心という劇場でそれぞれ演じられる ダマシオは怖いものをみて特有の身体的変化が生じるからそのあとに怖さを感じると考える 特定のオプションを頭に浮かべると、たとえかすかにではあっても身体が反応し、その結果たとえば不快な感情が生じ、そのためそのオプションを選択するのをやめ、こうしたことがつぎつぎと起きて、多数のオプションがあっという間に2つ三つにまで絞り込まれる。合理的思考が働くのはそのあとのこととダマシオは考えている
    過去にわれわれがオプションXを選択して悪い結果Yがもたらされ、そのため不快な身体状態が引き起こされたとすると、この経験的な結ぶつきは前頭前皮質

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    2009年10月07日
  • 感じる脳―――情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ

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    只今読書中。
    比較的厚めの本なので、そういうのが苦手な人にはお勧めできない。
    ※必要な部分を拾い集めて読むことはできる。そして、結構重要なことを述べている。内容はやや専門的。

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    2009年10月04日
  • 感じる脳―――情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ

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    非常に著名な脳科学者,ダマシオが書いた本.この人も脳だけでなく,身体性の重要性を非常に重要視している.また,身体性からの情動の重要性も強調している.そこそこおもしろかった.(が,脳とか興味ない人には,長ったらしい本だと思う)

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    2009年10月04日
  • 原発はなぜ危険か 元設計技師の証言

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    既に作ってしまった原子力プラントを、現代の安全基準にバックフィットさせることが如何に不可能なものか、よくわかる。(部分的なつけ焼き刃な対処しか出来ない)
    前世紀中頃の設計の原発が、圧力容器が中性子照射で脆くなって行くがままに日本の海岸に大量に設置されている現状の恐ろしさよ!
    緊急炉心冷却装置の作動が、場合によっては熱いガラスに冷水をかけるがごとく圧力容器を割ってしまう可能性があるという破局的皮肉。
    この本の執筆後ではあるが、ゼネラルエレクトリックの最高経営責任者が原子力は経済的に成り立たないと明言する訳である。
    使用済み核燃料の問題を別にしても、原子力をやるメリットが全くわからない。

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    2012年08月10日
  • 原発はなぜ危険か 元設計技師の証言

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    ネタバレ

    著者は日立の元原発技術者。
    実際に格納容器の制作現場にいた人物である。

    福岡第1原発の1号機は、実は曰く付きの原子炉であった。
    著者がかつて在籍した呉の工場で、仕上がりに規定値を超える
    歪みが見つかったため、メーカーの独断により歪み矯正を行った。
    その作業は材料の脆弱性を高めて原子炉の寿命を短くする
    可能性があり、非常に危険な行為であった。

    しかし企業として、莫大な費用がかかる「作り直し」は
    選択肢にない。納期の遅れや、それによる電力会社の損失も
    大きな問題となる。

    この例は特別なことではなく、
    怪しげなごまかしは枚挙にいとまがない。

    まったく恐ろしいモノに我々は命を賭けさせられている

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    2012年01月11日
  • 原発はなぜ危険か 元設計技師の証言

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    今まで「ゆがみ矯正事件」の存在も概要も知らなかったので、私は驚きを禁じ得なかった。

    老朽化している原発たち、また、原発の管理体制は大丈夫なのか、甚だ不安である。

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    2011年10月01日
  • 原発はなぜ危険か 元設計技師の証言

    購入済み

    知らない怖さ、知る怖さ

    知らないから怖いよりも、知ることによる本当の怖さを得ることができる。今の日本では原発と関わらずに生きていくことは難しく、自分の身の安全を確保するために最低限の知識は持っておくべき。この本に限らず、本は著者の私見が強くなりがちなので他の本も併せて読むと良いと思う。

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    2011年04月26日
  • 原発はなぜ危険か 元設計技師の証言

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     日立の系列で原子炉の設計を行っていた元技術者が書いたもの。日本における原発の問題性をきわめて適切に抉り出しているよう感じられる。
     冒頭のゆがんだ原子炉とその修正の話から、原発行政、設計・運営する企業がそれぞれ大きな問題を抱え込んでいることが鮮明に浮かび上がってくる。そして、この本で非常によいと思うのが、技術者の目線によって危険性の指摘という態度を通しており、論拠が不明確な「反原発」とは一線を画しているところだ。とはいっても、この本で指摘されている危険性が的確なものだとしても、原発路線からすぐに切り替えるのは難しい。大事なのは、どこが危険なのかという「まともな指摘」に対して、原発運営に関わる

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    2011年04月23日