マックス・ブルックスのレビュー一覧
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ネタバレ面白かった。
著者の『World War Z』も面白かったがこちらも面白かった。主人公設定としては一人だが、いろいろな媒体から取り寄せて実像を浮かばせるやり方はここでもあった。
サバイバルモノとしては変化球であり、現代的。ネットインフラが遮断し、食料に心許なさを覚えるが、電気や水の心配がひとまずないのが面白い。
また、集まったコミュニティのキャラが風刺的。悪く言えば意識高い系。だからこそ、発案者が崩れるのが象徴的。
主人公のケイトの性格はわからないが、空気が読めて理論的で穏やかな人なんだろうなとうかがえる。ニュートラル。
ダンの変化もトニーやイヴェットの変化も面白い。
哲学者のラインハート -
Posted by ブクログ
上巻に引き続き、誰も彼もがアメリカンな喋り方をするのが鼻につく。
良かったところは、ゾンビ大戦の始まりから終わり、そして終戦後までを書ききったところ。特に終戦後、各人の価値観が経験や所属国家によって様々に変化した点が良かった。
上巻の後半から下巻の前半にかけては「ゾンビが発生してどうしたか?」が展開されるが、これは多くのフィクション作品でも見られるため、食傷気味に感じながら読んでいた。しかし、終戦後を描いた作品はとんと見ない。「CURE」か「学校ぐらし!」のエピローグくらいだろうか。それを、この作品はきちんと描いたのである。ツッコミどころはあれど、描いた点を評価したい。 -
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最近よく見かける映像。
戦車にZのマークがついてる軍隊がある。
やつら、ゾンビだったのか!
そんなヤツらと戦う時のために、私は本書を手に取った。
本書は、Zに対して戦うためのノウハウが詰まっている。
まず、Zとはどういうものかという詳細な説明。
ブードゥー教によって作り出されるZとウイルス感染によって作り出されるZの根本的な違い。
ウイルス感染するZについては、その感染力、致死率から考えると最も警戒すべきものである。
以下、Zと戦うための武器の選択、個人用防護装備の選択、防御陣地の選択、攻撃等の項目に分かれ、それぞれの長短所の的確な解説が書かれている。
ウォーキングデッドで目撃された、多く -
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ネタバレ男性の一人称で、日記形式の作品。自分が何者なのか、なぜここに居るのか、何もわからないままに海中で覚醒し、陸地を目指すところから始まります。
マインクラフトで遊んでいる人からすれば、主人公は愚かで軽率でやきもきするでしょう。あの必要最低限な世界に何も知らない状態で放置されたとき、人はどうするのか? その手探りの状況を楽しむには、ゲーム未プレイの人の方が良いのかもしれません。
特に、初期から知識があり力があり無双する主人公の溢れた最近の流行りよりも、努力して少しずつ強さと知識、生き抜く力を得ていく過程が好きな方にお勧めです。
結構考えなしに突き進んでは失敗するので、もどかしくはあるのですが、それが -
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ネタバレマックス・ブルックスによるゾンビ小説下巻。
いよいよ人類による反撃が始まる。よくあるゾンビものと同様、頭を潰すか吹き飛ばせば倒せるが、核は効かないとか、海の底でも問題なく動けるとか、でも寒いところでは動きが止まるとか、街が壊滅的な被害を受けているのに武器弾薬はどうやって製造しているのかとか、いろいろ微妙にツッコミどころは多々あるが、それでも非常によく考えられ、ある程度は納得のいく説明もなされている。下巻では日本人もようやくといった感じて登場するが、アメリカ人から見た日本人のイメージってこんな感じなのかなという、日本人から見るとやや違和感のある設定となっている。が、非常によく調べており、その点で -
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ネタバレマックス・ブルックスによるゾンビ小説。
世界ゾンビ大戦の終結から10年、その戦争を生き抜いた人々にインタビューした証言録という体裁で物語が進む。上巻は感染の発生から大規模な戦争へと移行し、人類がどんどん追い詰められていく様子がリアルに描かれている。
戦争を生き抜いたということで軍人中心で物語が進んでいくが、世界中の様々な立場の登場人物により、重層的に物語が紡がれていく。ある地域で重要な出来事や発見があり、それを受けて別の地域では、というかたちの展開はややもすれば単調になるきらいはあるが、設定が程よく練られ、飽きることなく読み進めることができる。
人類が戦争に勝ち、復興に向けて着実に歩んでいる時 -
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Posted by ブクログ
ブラッド・ピット主演映画の原作。但し、映画とは瑞分趣は違います。主人公が国連の関係者という部分は同じだけど、こちらは既にゾンビと人類の長い戦争はほぼ終息しており、国連の調査活動の一環として、その発生から終焉までについて世界中の人々に取材して回った記録という体。
よって定まった主人公はおらず、世界中でのあらゆる人々のゾンビとの戦いが次々に語られる中で、ゾンビ大戦がどう遷移して行ったかがわかるという仕組み。
というわけで映画とこちらはある意味別物。映画の中でゾンビ戦攻略のポイントとされているネタも小説側には無い。(小説側はオーソドックスにゾンビの頭を破壊することが唯一の攻略法)
ただ映画にも言えた