佐々田雅子のレビュー一覧

  • ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹

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    ネタバレ

    出版当時のアメリカの雰囲気や流行、母国の人が持つ感情をもう少しでも知識があればもっと楽しめた気がする。5人の少女たちの不安定さや独自さが魅力となり、触れたいのに触れられない気持ち。自殺によりそれが強化され調査に乗り出す「ぼくら」が成長し続ける中で、彼女たちを忘れたら青春が無くなってしまうような感覚が切なくて温かい気持ちになる。少女たちの自殺に向かう生命力や不潔さ、そして清楚さの同居に、人って複雑で理解なんてできっこないんだって思わせてくれる文章がすごい。

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    2022年11月13日
  • ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹

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    次々と、そして淡々と死んでいく姉妹。そんな姉妹を崇拝しながら、どうすることもできなかった少年たち。掴みどころがなくて儚くて幻想的。

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    2017年10月23日
  • 地中の記憶

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    ミステリを期待して買ったのに違うじゃないかーーと、途中で投げそうになった。
    アメリカの田舎が舞台の時代小説ぐらいに思って読んだら別印象だと思うので残念。

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    2017年04月08日
  • 背信の都(下)

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    本書は、〈暗黒のL.A.四部作〉〈アンダーワールドU.S.A.三部作〉に続く、〈新・暗黒のL.A.四部作〉の一作目として構想されているらしい。時系列的には『ブラック・ダリア』よりも前になる。原題の由来は“裏切り”の意味を持つジャズのスタンダード・ナンバー。

    〈アンダーワールドU.S.A.三部作〉は既読。〈暗黒のL.A.四部作〉は『ブラック・ダリア』のみ既読で、『LAコンフィデンシャル』を映画で観ただけ。いずれは読んでみたいと思っていたので、一連のシリーズのスタートとなる本書はいいタイミングなかと思ってトライしてみたが、ひどく混乱して異常に疲れてしまった。

    物語は、複数の視点が入れ替わるように進む。登場人物が徐々に増え、それに比例して作中の情報量も膨大なものになってくる。日系人殺人事件という軸はあるものの、実在の人物も含めた個性豊かなキャラクターたちが、己の欲望と運命を秤にかけながら右往左往する様に揺さぶられ続け、途中からいろいろ見失ってしまった。なんだろう、そういうのもひっくるめて、エルロイを堪能できるような経験値がなかったってことか。

    面白いのは面白いんだけど、この狂気じみた世界観に若干怖気付いてる自分がいた。この腹黒さ、この暗黒さを咀嚼できるようになるにはあと何冊必要かしら。

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    2016年07月16日
  • イエロー・バード

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    初読。イラク戦争を舞台にした戦争/青春小説である。イラク・フセイン政権との湾岸戦争で米軍は被害を殆ど出さずに勝利した。物量と科学力を背景にした湾岸戦争はコンピューター制御による大規模な空爆を中心とした現代的戦争だった。その火種は彼我の戦力差への絶望感を産み、イスラーム戦士を攻撃の対象を軍事目標から民間人へと転換したテロリズムに走らせた。それに応じたイラク戦争は大規模な地上軍を展開し、さながらベトナム戦争を想起させる泥沼化の様相を呈した。動員された兵士は、敵味方の区別がつかないゲリラ戦に苦しみ、帰国後は後遺症による現実社会への不適応に苦しんだ。イラク戦争に従軍した作者はイラク戦争を描くにあたり、かつてのベトナム戦争文学を意識的に模している。作者の分身である主人公の青年バートルにとって「国家/家」とは「父」が不在の不安定な存在であり、それが彼個人の存在に不安定さの影を落としていた。彼は自ら戦争の大義を、ひたすらに初年兵のマーフィを生きて祖国に戻すことに見出すが、マーフィーは過酷な戦場で次第に精神的に消耗してゆく。

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    2016年07月10日
  • ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹

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    想いや感情を記すには言葉が少なすぎる、を地でいった作品。映画と小説の、それぞれ優れた部分があるけれど、少年達の心情の吐露に関しては小説の方が上だろうな。

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    2016年03月21日
  • ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹

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    読んでいるうちにどんどん息苦しくなってきて、どうしても長時間通しで読むことができませんでした。
    細切れに読んでは休み、読んでは休み。

    次々に自殺したというわけではなく、最初に末の妹が自殺し、その後残された姉妹たちが何とか自分たちの置かれた状況を打破しようとしたけれどそれはならず、最後に手段は別々でも同時に自殺したんだと思う。

    環境に適応できなかったのは五人姉妹ではなく、親のほうだったのだと思うのだが、危険の多い世の中に子どもを送り出す不安は私にもわかる。
    できることならば目の届くところにずっと子どもをおいておきたい。
    でもそれはできないことでしょう?
    出来ないことと、普通はあきらめるでしょう?

    必要最低限の人間関係しか認めない。
    家族のなかだけで完結しようとする両親。特に母親。
    ボーイフレンドどころか、女の子の友だちもいない娘たち。
    男の子に対する興味はあるけれど、デートの仕方も分からない、お洒落の仕方も分からない。

    とりあえず家にいさえすればいいのか、家でお酒を飲みタバコを吸う少女たち。
    そして外の世界に憧れる。

    最初は見知らぬ世間に対する恐怖と嫌悪だったのかもしれない。
    内側に内側にと向かう母の心は、最後は生きることへの無気力?無関心?あきらめ?みたいな感じになっていって、父親は職を失い、子どもたちは学校をやめさせられ、買い物に行くことも家のなかを片付けることも食事を作ることもしなくなる家族。
    物はくさり家具は焚きつけになり。

    「ここから連れ出して」というSOSは、結局自分たちの絶望に踏みにじられたのだろう。
    少女たちは彼女たちを連れ出しに来た近所の少年たちの気配を感じながら死んでいったのだから。

    世の中に希望を持てない、そういう時代だったのかもしれない。
    親の束縛が堪えられない、そういう年頃だったのは確かにそうだ。
    だけど、ではそういう子どもたちがみな自殺を企てるかというと、もちろんそんなわけはなく。
    私はただ、リズボン家の孤立した、廃頽した家の空気がたまらなく堪えがたかった。

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    2014年08月31日
  • ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹

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    ネタバレ

    この手の翻訳は苦手。

    青春小説だった。
    もっと暗くて、
    ドロドロしたものかと思って読み始め、
    どちらかというと、
    彼女たちに恋をした男の子たちの目線で、
    彼らの青春に、五人姉妹の
    自殺が入り込んだようだった。

    本当に人一人がはなしの中で
    死んだのか分からないくらい、
    周りの心理描写が薄く、衝撃もない。

    彼らが序盤で言っていたように、
    彼女たちは一つだったのかもしれない。

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    2013年12月02日
  • ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹

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    リズボン家の最後に残った娘がとうとう自殺を図った朝もー今度はメアリイで、テレーズのときと同じ睡眠薬だったー二人の救急隊員が家に駆けつけた。その家のことなら、ナイフの入った引き出し、ガスオーブン、ロープを吊るすことのできる地下室の梁、もうどれも知り尽くしていた。

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    2012年08月17日
  • ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹

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    5人姉妹が次々と自殺していく。そこに隠された秘密…そんなものはない。将来への不安、理想と現実の不一致。。アメリカの歴史になぞらえた小説。でも読んでると現実に起きた話なんじゃないかという錯覚におちいる。

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    2011年07月18日
  • ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹

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    修飾語の多い回りくどい表現が多用されているのがいけなかったのか、説明不足で突然現れる人名がいけなかったのか、翻訳が今ひとつこなれていない感じがするのがいけなかったのか、とにかく内容が頭に流れ込んでこない本だった。一文一文理解しながら読み進めて行くことにつかれ、物語の雰囲気を感じ取ることができなかったのが残念。

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    2019年01月01日
  • ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹

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     別の本の検索をしたら少女つながりで出てきたんです。映画のタイトルだけは知ってたんだけど。

     姉妹の自殺はあくまでマクガフィンで、ぼくらの街のお話だった気が。(…と思いながら読んでたら解説にもやっぱりそうやって書いてました)

    でも映画は機会があれば見てみたくなりました。

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    2010年02月21日