ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹

ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹

小説・文芸
858円 (税込)

4pt

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ぼくらが皆あこがれていたリズボン家の五人姉妹が、次々と謎の自殺を遂げた。美しく、個性的で、秘密めいてすらいた彼女たちは、その死でぼくらの心をさらに惹きつけた。時を経て今、ぼくらはふたたび彼女たちの思い出の中にさまよい出す。ぼくらを変えた、その最期を知るために。甘美で残酷な、異色の青春小説/掲出の書影は底本のものです

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    :
    早川書房
  • 掲載誌・レーベル
    :
    ハヤカワepi文庫
  • タイトル
    :
    ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹
  • タイトルID
    :
    276476
  • ページ数
    :
    336ページ
  • 電子版発売日
    :
    2014年08月15日
  • コンテンツ形式
    :
    .book
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

閲覧環境

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ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    さっぱりわからない。うちのばあちゃんがアメリカでどうしても理解できないところは、なぜ、みんないつも幸せそうなふりをしてるかってことなんだ。

    フォーマルドレスを着た女の子たちは、どことなく怪物めいて見えた。頭の上には髪が うずたかく、しっかりと結い上げられていた。酒を飲んだり、キスしたり、あるいは椅子の中で酔いつぶれている彼女たちの向こうには、実はもう、カレッジが、夫が、子育てが、 ぼんやりとしか感じられない不幸が待っているのだ――いいかえれば、人生が待っているのだ。

    0
    2024年03月16日

    Posted by ブクログ

    この本を10代の時に読めて良かったと思う。

    小説の後に映画を観たが、小説の場面をたどたどしくなぞっているだけ、という印象で、小説を読まずにこの映画を見た人はどんな話か理解できるのか?と疑問だった。
    少女たちに音楽をプレゼントしてあげる場面で、一番重要な「明日に架ける橋」をカットしたのも意味不明。

    映画でなくて、この原作の魅力がもっと広まってほしい。

    0
    2014年07月09日

    Posted by ブクログ

    語り手になる少年達(もうオッサン?)の姉妹に対する視線はまさに愛です。
    少年たちが持つ青春のみずみずしさ、少女たちが抱える十代の苦悩が上手いこと描かれています。

    僕の場合先に映画を見てるから本を読みながら映画のシーンや音楽がフラッシュバックしてどっぷり世界に浸る事ができました。

    映画では「おしいっ!」って思っていた部分も原作を読んで痒いところに手が届きました。

    0
    2011年05月01日

    Posted by ブクログ

    もう何年も前に読んだ。

    この話を知ったのは映画が先だったはず。

    この本を読んでかなり映画は忠実だな…と思った記憶が。
    古くさく頭の硬い親たちの子育てに犠牲になったのか…
    表面的にはきっと幸せに見えていたはずだが。
    窮屈な生活の中でほんの小さな喜びを見つけたり
    こそこそ悪いことをする女の子達は
    ごくごく普通なのだ。

    0
    2010年10月26日

    Posted by ブクログ

    1970年代、デトロイト。リスボン家五人姉妹の末っ子セシリアが、パーティー中に二階の窓から飛び降りて死んだ。町の人びとの好奇と憐憫の目に晒され、のこされた一家は少しずつ壊れていく。遂に五人姉妹の全員が死にゆくまでを執拗に見つめていた〈ぼくら〉は、中年になり青春の思い出として彼女たちを語りだす。回顧録を模して書かれた、歪んだ青春小説。


    とにかく〈ぼくら〉の語り口と行動原理がキッツい!最初から最後まで「キッツ……いやキッッッツいわ……」と思いながら読み終えたのに、解説の巽孝之が語り手のヤバさに一切触れていなかったのでびっくりしてしまった。だが、「〈ぼくら〉の目を通して見たリスボン家事件の顛末」だということこそ、本作の肝じゃないのか。自殺した少女たちの心理に迫ることが目的の小説ではなく、ストーキングの加害者心理を描いた秀逸な小説として私は読んだ。
    〈ぼくら〉の仲間は異常である。リスボン家に招き入れられるや否や姉妹の部屋を覗き見、トイレを物色し使用済み生理ナプキンを持ち帰ろうとするヤツ。下水道からリズボン家の地下室に潜入し、奇しくも風呂場で1回目の自殺を図ったセシリアの発見者になったヤツ。〈ぼくら〉はいつも双眼鏡で、あるいはこっそり窓の下に潜んでリスボン家を覗き込んでいる。終盤にはなんと、もっと幼い頃からリズボン家を監視するための秘密基地を木の上に作っていたと明かされる。〈ぼくら〉と一人称複数を名乗るのもセシリアの日記に基づくのだが、その日記をはじめとして姉妹にまつわるあらゆるものを蒐集し、「資料」と称して見せびらかそうとする。
    五人姉妹を執拗に見つめていた〈ぼくら〉だが、当然姉妹からも見返されていたとのちにわかる。それでもなお自分たちの窃視症を棚に上げて駆け落ちの相手に選ばれたのかと勘違いする救いようのない能天気さ。彼らに対する姉妹たちの復讐は強烈だ。そして復讐の相手は〈ぼくら〉だけにとどまらないだろう。関係者のインタビューから片鱗が見ているにもかかわらず〈ぼくら〉が直視しようとしないところにこそ事の本質がある。
    姉妹たちの死亡報告書を書いたホーニッカー医師は、さらりと「家族に対するいじめ」という言葉を使っている。これはセシリアの自殺のあと、野次馬たちに囲まれた日々を指しているとも考えられるが、リスボン一家がこの町に移住してきた新参者だったことを考慮するとまた異なる角度の景色が見えてくる。越してきたのは11年前、既に末のセシリアも生まれ、五人の女の子がいる家は目立ったろう。しかも父親は地元の学校の新任教師として子どもたちとその親の噂の的だったはずだ。幼い〈ぼくら〉が基地を作ってまでリスボン家を覗こうとした好奇心はそこに端を発すると思われる。
    〈ぼくら〉の町デトロイトが移住者にどう接するかは、黒人やヨーロッパからの移民の扱いを通して間接的に描写している。こういう情報の出し方がとても上手い。ある意味では、リスボン夫妻はわざわざ越してきて11年かけて町に全てを奪われ、デトロイトに棄てられたのだとも言える。かつてラックスの恋人だったトリップの落ちぶれた中年の姿からしても、これはホワイト・トラッシュ的なものの考え方が醸造されていく町の空気感を書き写した小説なのだと思う。
    とにかく、自分たちに責任の一端があるなどとは微塵も思わず、けれども姉妹の心理を"分析"する資格はあると考えている人間の視点を貫いて書かれている。姉妹の一挙手一投足を凝視していたことの免罪符のように自分たちがまだ童貞だったこと、そして自分たちの思いを姉妹が"わかろうとしなかった"ことを強調して怒りだす〈ぼくら〉は、今で言えば完全にインセルの仲間ということになるだろう。公民権運動後のデトロイトという舞台設定を最大限に活かしながら、現代でも変わらぬ搾取構造の強烈な痛みが体に突き刺さる、完成度の高い作品だった。

    0
    2021年12月12日

    Posted by ブクログ

    末娘セシリアの自殺から始まる5人姉妹の集団自殺が描かれている。預言的と書かれてあるがそこに現実批判(吟味)による倫理を読み解かなければならない。
    集団自殺だからといってタブーにすることは当然意味がない。ただ未来に向かって現実を批判する時この集団自殺を突き放して見る視点があればいいのだろうと思いました。そういう視点を得ることがこの本の良さだろうと思います。坂口安吾で言えば故郷(ふるさと)かなって、没落していく雰囲気は一瞬フォークナーっぽく感じたけど、男の子の視点というところが自己批判の甘さがあると思う。そういう設定だから別にかまわないけど。お互いに循環論証になっていて止揚できないというか批判できない部分があると思います。そこが世界文学になれるかどうかの瀬戸際のような気がします。

    0
    2020年09月25日

    Posted by ブクログ

    雲霞に似た昆虫、蛇蜻蛉が湖から湧き上がって町を埋め尽くす初夏に自殺した
    リズボン家の五人姉妹について、後年、大人になった「ぼく」たちが回想し、
    それぞれが知るエピソードを繋ぎ合わせて彼女らの死の謎に迫ろうとする。

    舞台は明示されていないが、作者の故郷ミシガン州の町で、
    彼が思春期の真っ只中にいた1970年代半ば頃の設定と思われる。

    金銭トラブルや痴情の縺れによる殺人はどんな場所でも起こり得るが、
    犯人が語る動機が他人には釈然としない、不条理かつ凄惨な事件は
    ゴミゴミした場所より整然とした小ぎれいなベッドタウンで発生しやすい
    ……と述べたのは誰だったろうか。
    この小説の中では他者への暴力は描かれないが、そんな、
    岡崎京子「GIRL OF THE YEAR」(角川書店『チワワちゃん』収録)の
    主人公のモノローグで

    > そこにはショートケーキのようなウソくさい家がラブリーに建ち並んでいる

    と称されたような郊外の住宅地で、
    十代にして人生に行き詰まりを感じた少女たちが自殺していく暗澹たる物語。

    「ぼく」らは彼女らを救いたいと思い、不器用ながら手を差し伸べようとしたが、
    彼女らはそれを恐らく理解しつつ、
    「ぼく」らの手を握り返すことなく旅立ってしまった。
    「ぼく」らも彼女らと同年代の、まだ子供で、
    彼女らの苦悩を受け止めきれないことを承知していたからだろう。
    少年たちでもなく、きれいごとや理想論しか言わない大人でもなく、
    彼女らと同じ「生きづらさ」を感じながら抜け道を見つけて生き延びた、
    若干知恵をつけた少し年上の「おにいさん」「おねえさん」が近くにいて
    支えてくれていたら、こんな悲惨な事態にならずに済んだかもしれない。

    「死」以外に脱出口が見出せないほど現状が辛いなら、
    死なずにその場から逃げ出すのがベストな選択だと思うが、
    少女たちには逃亡を図ることもできなかった。
    痛ましい。

    ところで、長い時間が経って、すっかりおじさんになった「ぼく」らだが、
    思い出の中の、
    性衝動をどうにか抑えて日々を過ごしていた青臭かった時代の行動は
    なかなか気持ちが悪い(笑)。
    リズボン姉妹が使っていたバスソープの銘柄を知るや、
    同じものを買ってきて香りを確かめた(p.66)だとか、
    女の立場で言わせてもらうと「豆腐の角に頭をぶつけて××!」
    といったところ。
    五人姉妹それぞれに独立した美点を認めて好きだと思っている、というより、
    彼女らを一塊の「女(になろうとする生き物)」なるオブジェと捉えている風で、
    「十三歳の女の子だった」ことがある身として生理的に許し難い。
    現実には、こうした男子のバカさ加減と女子の頑なさが、
    ある時点で互いに軟化し、折り合って、自然な恋愛感情として発酵していくのだが。

    原題は The Virgin Suiside で、ソフィア・コッポラによって映画化された。
    機会があったら観てみたい。
    しかし、この邦題は長いが見事。

    0
    2017年09月26日

    Posted by ブクログ

    バージンスーサイズとしてコッポラの映画を見たのが先だった。
    素晴らしく幻想的でガーリーでその自殺さえもフリルにある刺繍のひとつであるかのように描かれていて、小説はどうだったんだろうかと。

    コッポラは女性で、この小説を書いたのジェフリーは男性だった。
    アプローチとしてもそのようになっていた。
    つまるところ、これには近くとも深い断絶があり
    そのひとつが女の子と男の子のあいだにあるものだった。

    ただそれに仮託されたのが社会の断絶でもあったので
    コッポラとジェフリーが対岸から書いてもいまだ同じ作品であった。

    自殺と対極にあるのはカトリックなんだが、これはやや日本人としては捉え損なうかもしれない。
    ただ、心性として僕らも一神教的な世界に近づいているとすればこの世界における自殺と同じようにそのおぞましい求心力を感じることだろう。ただそれ自体としては潔癖であるにもかかわらず。

    0
    2013年10月29日

    Posted by ブクログ

    リズボン家の5人の姉妹が自ら命をたつ1年間の物語です。20年後に、彼女らの友人のひとりが過去を振り返っていく筋立てになっています。少女たちの死を扱っていながらも不思議と深刻さが希薄で、絵画的かつ寓話的な作品です。

    0
    2013年04月06日

    Posted by ブクログ

    バージンスーサイドの原作ぽいあなと思いつつ読み終わり、後書きでやっぱりと思いました。映画だとなんで自殺したか分からなかったけど、小説の方が自殺に至る経緯が分かりやすい。

    0
    2012年09月02日

ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    :
    早川書房
  • 掲載誌・レーベル
    :
    ハヤカワepi文庫
  • タイトル
    :
    ヘビトンボの季節に自殺した五人姉妹
  • タイトルID
    :
    276476
  • ページ数
    :
    336ページ
  • 電子版発売日
    :
    2014年08月15日
  • コンテンツ形式
    :
    .book
  • サイズ(目安)
    :
    1MB

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