沢田康彦のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
椎名隊長の怪しい体験隊では、ドレイの沢田。吉野朔実劇場ではワインを飲んでる人。実は編集者の沢田康彦さんが小林恭二の短歌パラダイスに触発され、素人結社をつくる。(小林氏は俳句関連の著作が多いのに)
素人の作と思って読むと、これが物凄く面白い。プロから見たら、傷はあるんだろうけれど、型に嵌らず、ぐいぐい読ませる作品多し。穂村弘と東直子の両プロが批評と解説をつけて、読み方を教えてくれる。
同人は吉野朔実さん、女優の本上まなみさん、水泳選手の千葉すずさん、ちょっとH系写真や著作のある伴田良輔さんや一般の人たち。女性の歌の方が巧い。男はどうも理屈や説明に捕らわれるらしい。
羨ましい。僕もこういう歌が詠 -
Posted by ブクログ
女優や漫画化、絵本作家など異業種の言葉の天才たちが詠んだ短歌を、人気歌人がコメント。
様々な職業・年齢の方々が一つのテーマに対して詠んだ短歌に対し、歌人の穂村さん・東さんと雑誌編集者の沢田さんがコメント・批評をするという形式の歌集です。
それまでに積み重なったいくつもの歌から、詠み人の人間性まで丸裸にされてしまうようなコメントが、興味深いとともに少し怖い。言葉のプロフェッショナルってやっぱりすごい。
「べたべた」や「自慢する」、「芽きゃべつ」といった一風変わったお題や、特定のホラー映画などを詠むという題が出てくるのも面白いです。
読んでいて思ったのが、あるテーマに対して感じる事というの -
Posted by ブクログ
一般公募した短歌を、3人の歌人がテーマ別に批評していく一冊。対談形式で書かれているから読みやすい。詩や短歌の面白さがわからなかったが、多少なりとも触れてみることで、制限があることではじめて得られる視点があると気づけた。
<第二の教訓は、限定や限界の必要ということです。いいえ、別に難しい話ではありません。相撲の技術は、狭い土俵というものが あるから生まれたのだということです。もし直径100mというような土俵であったら、相撲は、到底、あの美しい緊張の瞬間を生み出すことは出来ないでしょう。大自然を写すためにキャンパスを無限に大きくして行ったら、迫力のある絵を描けるでしょうか。そう考えると、何を -
Posted by ブクログ
有名無名を問わず短歌が好きな人々で結成された短歌結社『猫又』
猫又で生まれた歌を、穂村弘、東直子という気鋭の歌人が愛情豊かに感想を述べていきます。
作法としては当然こうすべき、という指摘はありますが、
感情に対して寧ろこうあるべき、という押しつけがないので、色んな解釈を楽しむことができ、理解しやすいです。
ああ、歌人ってこういう風に歌を理解していくのね、という天才の頭のなかを覗き込む感じ。
なんでも最初は理屈ではなく楽しめる。
だんだん自分で枷を作って苦しくなるものですが、ここで短歌を歌っている人たちは、その最初の気持ちのまま突き進んでいるようで楽しい。
(実際には生みの苦労にのたうち -
Posted by ブクログ
「短歌はじめました」「短歌があるじゃないか」は既読。
時系列からいうと「短歌はプロに聞け」がその間に入る作品。本屋で見付けられなかった、その本が文庫になった。
編集者の沢田康彦さんが主宰する短歌同人、猫又の歌をプロの穂村氏、東氏が読み方を教えてくれる。
本の雑誌でお馴染みの吉野朔美さんなど、素人とは言えなかなかの詠み手の同人達の作品。正直、意味が判らない歌もあり、解説でそういうことかと思う。あ~。歌道に暗いなあ。
同人の皆に作風があって、その人となりが、薄らほの見える。
だけど、見えすぎるのもどうなんだろ。
皆さん、巧いなと思うけど、「短歌はじめました」の千葉すずさんのような破壊力のある作