大野舞のレビュー一覧
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フランスの知識人による一味違う社会のものの味方を教えてくれる一冊。この本はエッセイ集のような感じなんだけど,主な論考は,表紙にも書かれている教育による格差,そこから引き出されるエリートの問題についての話と,著者の専門の人口についての話がメイン。背景が読みきれないところはちょっと読みにくい部分もある。正しいかどうかはさておきとしても、日本だと安倍か反安倍か,トランプか反トランプかで凝り固まった論調しかないけれど、0か1かの話ではなく,そこから距離を取った論考なので面白い。著者の立ち位置を確認しながら読むとそのユニークさがわかる。まぁ,ドイツへの論考とかは,フランス人ならではの視点のような気がしてならない(著者はフランスの中では少数派のようだけれど)。
そりゃ教育も一様ではないから差があるのは仕方ないと思っていたけれど,日本で格差が広がっている感じが欧米ほどではない理由が,格差に反対している人たちげ毛嫌いしていそうな家父長制に求めたりするのはとっても意外。逆に言うと,フラットな関係が当たり前になればなるほど格差に対して抗議が起こるようになるとも言えるわけで,興味深い。著者は生産よりも出産と著者は言っていたけれど,自由恋愛や婚外子などの積極的な策をとったときにどうなるのか。自由には格差はつきもので,経済以外の部分でも格差が広がるどうなるのか,それを埋める方法があるのかを考えたい。結局は「国家の経済圏で人々が豊かになれ、皆が利益を得られる方法が何かを考えることでしょう」(p164)に尽きるのだろうけれど。「皆」の中に自分が入っているか。そこが大切。エリートの話はとっても面白いし,格差感は無いかもしれないけれど,エリートの問題は残念ながら日本にも当てはまっていると思う。最後に紹介されている「絶対値による会話分析法」は「法」というのが適当なのかは議論がありそうだけど,とっても分かる。小学生高学年とかの会話からでも体感できる。この本が正しいかどうかと言うよりはに,そこから自分でどう考えるのかを知るヒントになる本だと思う。 -
Posted by ブクログ
・「〇〇になりますように」ではなく、「私は〇〇である」と自分がそうなっているのをイメージ
・究極の魔法の呪文は「ありがとう」。分け御霊のは波動に一番近いのが、感謝と喜びだから。
・どんな体験でもちゃんと体験しつくさないと次のドアあ開けられない。ドアを閉める方法はなんでもよい。自分の中でちゃんと「終わらせる」ことが大切。「完了」させたとは不思議とスッキリして自然とドアが開く。
・魂にとって「善悪」はあんまり関係なくてだだの「経験」。
・「秘密」ほど魂のエネルギーを消費するものはない。秘密をもち続けるというのは穴の開いたバケツに水を入れ続けるようなもので、魂から肉体に流れる力はダダ漏れ。本来流れ込むはずの力は無駄遣いされ葛藤まみれにあり明晰性は失われる。自分らしい人生が歩めないし視界は曇って狭くなる。
・誰かが傷つくとわかっていながらの行動は結局自分の葛藤にし、他者をリスペクトできない人は他者からもされないし、他の部分でバランスを取らされているはず。
・相手に対してジャッジしない。私が正しくてあなたが間違ってるというトーン。そもそもみんな地球で350回も転生してる。それだけ人間やってればだいたいあらゆることをやってる。それはすでに魂は体験済み。そう思うと誰のこともジャッジできない。自分も同じことをやってるんだから。「あなたっていう人は…」と人間性を否定するのではなく、「私はあなたの行動に対してこう思った」と気持ちを伝える。(アイメッセージ)
・関係性を円滑にするコツは①100%その場に存在する(話を聞くとき携帯見たり他のことを考えてない)②相手と自分を交換する
・AとBの道で迷ってAを選んでもBを捨てたわけではなく、A以外はあり得なかったといくこと。ネガティブな結果でも必要があって起きてる。自分の魂が何らかのバランスを取ろうとしてるだけ。
・大切なのは今を生きること。過去は実際は未来と同じぐらい不確実なもの。恥や罪悪感や後悔にとらわれて今を曇らせないこと。「たられば」はない。起こるべきことが起きている今ことが「これでいいのだ!」。
・2012年冬至(マヤ歴の終わり)世界が終わった。地球滅亡の意味ではなく人の「意識」がシフト。「統合」の時代に。地球は1万3千年の周期で繰り返す呼吸のような周期。葛藤がない人は思い通りの人生が生きられるし、問題や葛藤がある人は表面に出てきてします。ますます自分に嘘をつかないで生きていかなきゃいけない。
<ユニティ時代と日本人の役割>
・今までは「分離」の時代。自己と他者、意識と現実、国同士、会社同士…「対立」がある。これからは対立の構造が統合されて人の意識は調和に向かっていく。これまであった壁や規制が薄くなっていくから自分の内面が世界に反映される。日本を含めたハワイぐらいまでの環太平洋地域はアカシックレコードによるとレムリア大陸の時代の中心で統合の時代を生きて「バランスと調和」を知っていた。日本は島国で人の出入りが少ないし、国土に対して人工も多いのでレムリア的精神のDNAを受け継いで転生している人が多い。だから昔ながら「個の主張」より「調和」「協調」を重んじるメンタリティ。ひとつのことがわっと広まる共振力もある。
・ユニティの時代は統合されたり「自己」と「他者」もどんどん繋がっていく。自分の価値を最大化することと他社の価値を最大化することはイコール。大切なのはいかに他者にとってのリソース(資源)になれるかを考えて行動すること。他者のリソースになることで同じだけ自分にかえってくる。
・統合の時代にポジティブもネガティブもない。どっちが優れているか劣っているもないから「人と自分を比較する」意味がない。二元に振り回されないニュートラルな「真ん中」にいればいい。
<喪失の悲しみ>
・孤独を感じたり、泣いたりは自然な反応。否定してあらがうと余計に引き寄せてしまう。ちょっとずつ波のように大荒れではなく凪の時間が長くなっていくことを信じる。取り戻すのではなく「それのない新しい世界」で生きていけるよう自分を「変容」させる。
・「喪失」は失ったものがどれだか、その存在にどれほどのギフトをもらってきたのか、それを教えてくれる先生。だからいつでもありがとうの気持ちを。 -
Posted by ブクログ
フランスはEUとNATOの一員でありながら、イギリスアメリカドイツとは相容れない歴史問題があるため、親中親露寄りになるのだろう。
外婚制兄弟家族のバルト三国の一員であるラトビアはボリシェヴィキズムに支持して、共産党の政治警察の創設にラトビア人活動家が積極的に関与した。ソ連時代に悲惨な目にあっているように見えたバルト三国がロシア革命に積極的に関わって、政治警察の一員だったとは驚いた。
他書でもロシアのウクライナ侵攻は、ウクライナ系ユダヤ人のネオコン、ビクトリア・ヌーランドのせいだと記されていた。ユダヤ系ネオコンやシオニストに所業によって、再びユダヤ人ヘイトが起きるかもしれない。
ウクライナとは、西部のユニアト信徒のウクライナ人(ウクライナ東方カトリック教会)、中部にギリシャ正教のウクライナ人、東部にロシア系住民という三つの住民集団を抱えている。
他書でウクライナはロシアとの戦争後、ナショナリズムが暴走して国内で民族虐殺が起こらないか危惧されていたが、ウクライナの民族構成で納得した。本書では、ポーランドがウクライナ西部を併合に警鐘を鳴らしていた。
自立防衛のために日本の核保有をすすめていたが、これからはドローンの時代だと思う。 -
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『西洋の敗北』を読み終えました。長かった…そして本当に難しかった…。ページによっては、見開き1つ読むのに5〜10分かかることもあって、読み終えた時には「やっと…!」という気持ちが正直なところです。自分の知識では追いつかない部分も多く、理解できたのは全体の3分の1くらいかもしれません。
それでも、読み進める中で「世界の見え方が少し変わる」瞬間が何度かありました。特に印象に残ったのは、欧米が迷走している間にロシアが着々と準備を進めていたという指摘。2022年の侵攻直後、SWIFTから締め出されたニュースを見て「すぐ終わるのでは」と思っていた当時の自分を思い出しました。でも本書では、2014年のクリミア以降、ロシアはいつSWIFTが使えなくなってもいいように備えていたと書かれていて、なるほど…と驚かされました。
さらに、「アメリカが中東で迷走している間にロシアが復活した」「ウクライナでの目的が達成されれば、アメリカにとって最大の懸案である独ロの和解が起きてしまう」という指摘も強烈で、読みながら何度も立ち止まる場面がありました。
もちろん、一人の学者の見方として距離を置きつつ読んだのですが、“西洋はすでに負けている”というタイトルの重さがじわじわ効いてきます。理解が追いつかない部分も多かったけれど、今の世界をどう捉えるか考えるきっかけには十分な一冊でした。 -
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ロシアvsウクライナの戦争は、権威的民主主義陣営vsリベラル寡頭制陣営の対立が背後にある。後者の先鋭がアメリカ・イギリスであり、彼らはウクライナ人に軍事支援を行うことで、自らの手を汚さずにロシアと戦争をしているのである。よってヨーロッパを舞台にした世界戦争はすでに火蓋を切ったというのが、著者の見解である。
著者は家族構造や宗教・教育のシステムから政治や経済を論じるスタイルを得意としており、本書においてもその手腕が如何なく発揮されている。種々の媒体での発言や記事の寄せ集めのため、体系的ではないが、一貫性は有る内容になっているように感じた。
アメリカ・イギリスなど、いわゆる『自由民主主義』的な国々は、もはやリベラル寡頭制(高等教育の普及に伴う格差拡大によりもたらされた)と呼ぶに相応しく、その格差の広がりは民衆から希望を奪っており、国内には不安・混乱が広がっている。ロシア・ウクライナ戦争は、そのような不安・混乱を収束させる『悪しき解決策』として利用されているのである。この辺りの議論は目から鱗であった。西洋寄りの言説に私の眼が曇っていたということであろうか。
アメリカやイギリスは核家族システムを採用しているが、これはホモ・サピエンスにとって原始的な家族構造である。父権的な秩序の不在は、周囲への好戦的な態度に繋がる可能性を孕んでおり、破壊的なイノベーションが得意な反面、本質的に不安定な家族構造なのだと感じた。日本は穏健な直系家族構造であるが、何とかいいとこ取りはできないものか。 -
Posted by ブクログ
ロシアとウクライナの関係について書かれている本。著者の思想強めなので注意。端的で分かりやすい内容ではあるので、現状を少しでも知りたい人がたくさんの情報に触れるために選ぶ中の1冊という感じ。
最近、第一次世界大戦について少し学んだ後だったので手に取りました。1番印象的だったのは、第一次のときも今も結局戦争をしたかった国は1つもなかったのではないかということです。そりゃあ、莫大にお金も人も失うわけですから当たり前ですよね。
第一次のときは、今みたいに国家同士のコミュニケーションはスムーズではなかっただろうし(技術的な意味で)、名の通り一次なので学べる過去もなかった(もちろん戦争はたくさんありましたが規模的な意味で)、と自分なりに腑に落ちていた部分もあったのですが、とんだ間違いだったのかもしれません。
圧倒的な1人が戦争を引き起こしているなんてことはきっとなくて、いやもうこうするしかない、の積み重ねで起きるものなのだと今は思っています。
感想が思想になりそうな気がするのでこのへんで。 -
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一年前の本。
ウクライナ戦争の終結時期については、第一次・第二次世界大戦と同様戦期を4〜5年と予想しているので、2026〜27年。
著者のことは良識ある良質のフランス知識人と思っていたが、フランス国営放送からは出禁を喰らっているそう。
なので、日本の出版会から評価されていることは本人にとってはありがたいそう。
内容に関しては、人口統計学と家族制度を軸にした客観的な分析、という本人のオハコ。
ロシアへの経済制裁がいまいち効かない理由として、グローバル・サウス諸国が殆ど制裁に参加しておらず、西洋的価値観よりも、ロシア的・伝統的価値観の方が実は共感されやすい、という点をあげている。
この点は、第二次世界大戦敗戦国として、完全に価値観を上書きされてしまった日本人には意外なような、分かるような、という微妙なところか。
タイトルのインパクトが抜群。違うタイトルだったら、たぶん手に取っていないと思う。
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Posted by ブクログ
毎回トッド氏の分析には舌を巻く。過去にもソ連崩壊やアラブの春、そしてトランプ大統領の勝利など数々の未来予想を人口学から的中させてきた人物ではあるが、本書はさらにそれを高学歴教育の普及の観点から鋭く分析する一冊である。
高学歴と言えば戦後日本経済の爆発的な成長を支えてきた私の父の世代などは、大学進学者は未だ稀な時代であった。ほんの一握りの大学出身者が日本の経済と社会、政治を作り上げ敗戦日本のどん底の状態からGDPで世界の頂点に届くほどの「奇跡の復興」を作り上げた。因みに私の父は農家出身で兄弟も二桁いる。産めば産むほど生産力が増えていく世界を作り上げてきた様な大家族だった。あれから60年、70年そして戦後80年を間も無く迎える。今や多くの若者が大学へ進学し、大学院へ進む者も少なくない。私もそれなりの大学まで行かせてもらい、周りの友人たちを見回しても皆、大学出だ。こうした時代にいきなり到達したわけではなく、背景には少子化がじわじわ進行し、子供が少なくなる事で余計に手間と金をかけられる様な社会になっていった事が要因だろう。経済も政治も大学出が当たり前に作っており、会社を見渡せば学卒社員は毎年有名大学からずらりと肩を並べて入社してくる様になった。その様な中でプライム市場に上場する様な会社は今や慶應、早稲田、それに匹敵する様な偏差値の学生が大半を締めているが、果たして昔の日本の様にそうしたエリート学生が活躍しているかは疑問だ。みんな何処となく均質で際立って良い成果をあげるわけでもなく、考え方も比例して素晴らしいかと言うと殆ど他の大学生と変わらない。寧ろエリート意識かつまらない仕事にそっぽを向こうとしたり、考え方も一つに固執したりと使いづらいことさえある(使うと言う表現は好きではないが)。大学進学が当たり前になったと同時に質の均質化に至ってしまった様だ。とは言えそこそこの大企業なら先人達が作り上げたビジネススキームで安定した収入がある程度保障され、大学未就学の者と比べると収入差は歴然だ。きっと恐らくは大学に行った行かないかは関係なく如何に努力を継続しているかで価値や能力は決まるはずだ。だからこうした差が広がれば広がるほど、社会には不平等が蔓延り、時に爆発・分断を齎す。
こうした状況は日本独自ではなく、民主主義の優等生であるアメリカ、イギリス、フランスでも発生し、民衆の分断が発生している。トッド氏は日本とドイツがそれらと違うのは家族制の違いにあるという。トッド氏の著作を読んでいる者であればすぐに気付くが、日独は家父長制で不平等を受け容れる素地がある。現在分断がそれ程大きく社会問題にまでならないのはそうした家族制度の伝統があるからだ。
後者の国、特に日本は現在先進国でもトップを突っ走る高齢化が進展している。最近のニュースではGDPがドイツに抜かれて4位に後退するともあった。そんな日本が今後頼るべきは移民であると思うが、均質化されて劇的な変化を望まない現代世代に果たしてそうした社会を激変させる政策を取らせることは可能だろうか。
人は考えなければならない。考えてこそ未来を作り、今の問題を解決したりできる。考える事が人の価値だとつくづく感じるが、会社でも考えている人は少なくなった。指示を待つばかり、自分の考えも述べずに質問するばかり、ミスして素直に謝るのも良いが多少の言い訳もせず謝るばかり。そのくせ反省が無かったのか同じミスを繰り返す。考えなかった証拠を突き付けられているようだ。
トッド氏が長年の研究により確立された考え方をブラッシュアップして新しい考え方や過去の考え方の誤りを訂正していく様に、我々もそんな氏の姿勢に学び考える自分を取り戻していく必要がある。きっと物心つく前、生きて笑って泣いて精一杯一日中学んでいた幼な子の頃の様に。それが無ければ成長できない。 -
Posted by ブクログ
私はトッドさんが好きである。
だからこそ盲信したくないし、崇め奉りたくない。
読んでて違和感あるな、ってところは違和感のまま残したいし、素人ながらも自分で調べて考えたい、と思っている。
以下、書きかけ
ロシアを擁護する気は無いけれど、ロシアにも言い分があるし、反ロシアの国って意外に少ないんだね…という現実を直視できた。
そしてウクライナにもネオナチな側面がたしかにあったんだな、とも思った。
ホロドモールの悲劇についてちろっと記述があったので、ネット検索してみた。
スターリンが外貨を得るために、ウクライナ(ソ連時代)から農作物を過剰に収めさせて輸出したことで、また天候不良も相まって、国民は大飢饉に陥った。子殺し、食人も起こった、というショッキングな事が書いてあった。
この話題に関しては、ウクライナが核家族型だから〜というのを織り交ぜて書くのは、違うかなと思った。
ウクライナについてはやはりよくわからなってない部分が多いなと思う。