大野舞のレビュー一覧

  • 西洋の敗北 日本と世界に何が起きるのか

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    タイトルに惹かれて購入したが、内容が濃く読みづらいが、噛み砕いて読めばかなりの情報が得れると思う。私は情報量が多くて途中で諦めてしまった。

    一般的に広く言われている情報とは違った視点で語られ、正誤はわからないがリソースもかかれている。
    ロシア、ウクライナ戦争についても違った視点で解説されており、参考になる部分も多かった。

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    2025年07月28日
  • 西洋の敗北 日本と世界に何が起きるのか

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    筆者の西洋の定義は二つある。一つが日独を含む経済的近代の西洋、もう一つが政治的近代の西洋で三大自由民主主義国を、米英仏のみを含む。ここで敗北した西洋がどちらとしているのか、不明。ドイツはもう敗北の中に入れている。ドイツどころかEU全体が敗北している。日本については言及ほとんどなし。米に追随しているところからの類推という簡単な話ではない。
    ところで、アメリカの敗北は、「プロテスタンティズム・ゼロ状態」に起因する道徳的、社会的崩壊という。分かる気がする。

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    2025年06月19日
  • 西洋の敗北 日本と世界に何が起きるのか

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    ネタバレ

    諸国家は同じではない。
    ウクライナは戦争以前から、人口流出と出生率の低下で1100万人の減少だった。汚職は桁外れで、代理出産の国だった。
    アメリカの軍事産業は弱体化している。=西洋の敗北。
    ロシアが困難な状況になると、もっと戦争に力を入れることになる。ロシアには生存がかかっている。
    国民国家であるためには、領土が最低限自立できなければならない。

    2014年のミンクス合意は、ウクライナに軍備化の猶予を与えるためだった。ロシアにも同じ猶予があって、Swiftからの追放の準備を整えることができた。
    制裁により、ロシアは輸入代替え品のために国内の再編成が必要だったが、その結果、経済は強くなった。

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    2025年06月18日
  • 西洋の敗北 日本と世界に何が起きるのか

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    ウクライナ戦争は「狂人プーチンの暴挙」ではなく、「リベラル社会の西側諸国(西欧と米)の自家中毒」により起こり、悪化した。あるいはその象徴的現れだ、という研究書。
    自家中毒とは、
    リベラリズムの勢いが制御不能の速さで強くなった結果、非自由主義国にアレルギーを起こさせ、悪化させていった。相手(他国)に理解を示したり、猶予を与えないまま強いリベラルな要求を突きつけ続けた。結果、非自由主義国にとってアレルギーは深刻な致死病と理解され、大掛かりな大手術を決意させた。つまりロシアに自分の命(国家の存亡)をかけた決断をさせた。これが「ウクライナ侵攻」である。一方、この反応に西側諸国は理解を示すどころか、国内

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    2025年06月18日
  • 西洋の敗北 日本と世界に何が起きるのか

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    読み応えあるが、考えることも多かった。普段なかなかここまで世界について考えることがないし、そのなかで今何が起きているのか?を見つめ直すいい機会になったと思う。

    にしても、翻訳で読むにはちょっと重すぎた印象。。

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    2025年06月09日
  • 西洋の敗北 日本と世界に何が起きるのか

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    「第三次世界大戦はすでに始まっている」は、面白くはあるものの、やや決めつけが強い感じがして、どうかと思った。この本は、その延長線上の議論で、もう少し丁寧な議論を進めているので、説得力はました感じかな?少なくとも彼が言っていることのロジックは理解できた気がする。

    彼の主張のベースには、家族関係や宗教が国の文化・社会・政治に大きな影響を与えていること、そして各国で宗教のゾンビ化が進みニヒリズム化しているという考えがある。

    ある意味、これは伝統的な社会学的な視点、例えばマックス・ウェーバーの考えを現在まで引っ張ってきた議論と言える。そして、その論証もなかなか説得力があるように思える。脱宗教化、脱

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    2025年05月28日
  • 第三次世界大戦はもう始まっている

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    ロシアとウクライナの関係について書かれている本。著者の思想強めなので注意。端的で分かりやすい内容ではあるので、現状を少しでも知りたい人がたくさんの情報に触れるために選ぶ中の1冊という感じ。
    最近、第一次世界大戦について少し学んだ後だったので手に取りました。1番印象的だったのは、第一次のときも今も結局戦争をしたかった国は1つもなかったのではないかということです。そりゃあ、莫大にお金も人も失うわけですから当たり前ですよね。
    第一次のときは、今みたいに国家同士のコミュニケーションはスムーズではなかっただろうし(技術的な意味で)、名の通り一次なので学べる過去もなかった(もちろん戦争はたくさんありました

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    2025年04月03日
  • エマニュエル・トッドの思考地図

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    学者の人の頭の中は一方通行じゃないというのが具体例で理解することができた。ただ、興味関心の対象が自分自身のものとあまり合わなかった。

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    2024年08月08日
  • 問題はロシアより、むしろアメリカだ 第三次世界大戦に突入した世界

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    一年前の本。

    ウクライナ戦争の終結時期については、第一次・第二次世界大戦と同様戦期を4〜5年と予想しているので、2026〜27年。

    著者のことは良識ある良質のフランス知識人と思っていたが、フランス国営放送からは出禁を喰らっているそう。
    なので、日本の出版会から評価されていることは本人にとってはありがたいそう。

    内容に関しては、人口統計学と家族制度を軸にした客観的な分析、という本人のオハコ。

    ロシアへの経済制裁がいまいち効かない理由として、グローバル・サウス諸国が殆ど制裁に参加しておらず、西洋的価値観よりも、ロシア的・伝統的価値観の方が実は共感されやすい、という点をあげている。

    この点

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    2024年05月15日
  • エマニュエル・トッドの思考地図

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    自分に(読者に)語りかけるように、今まで書いてきた本のこと、思考する事でのインプットやアウトプット方法、自分なりの世の中の未来予想など書かれていました。

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    2024年01月17日
  • 大分断 教育がもたらす新たな階級化社会

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    毎回トッド氏の分析には舌を巻く。過去にもソ連崩壊やアラブの春、そしてトランプ大統領の勝利など数々の未来予想を人口学から的中させてきた人物ではあるが、本書はさらにそれを高学歴教育の普及の観点から鋭く分析する一冊である。
    高学歴と言えば戦後日本経済の爆発的な成長を支えてきた私の父の世代などは、大学進学者は未だ稀な時代であった。ほんの一握りの大学出身者が日本の経済と社会、政治を作り上げ敗戦日本のどん底の状態からGDPで世界の頂点に届くほどの「奇跡の復興」を作り上げた。因みに私の父は農家出身で兄弟も二桁いる。産めば産むほど生産力が増えていく世界を作り上げてきた様な大家族だった。あれから60年、70年そ

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    2023年10月31日
  • エマニュエル・トッドの思考地図

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    トッド自身のこれまでを振り返りながら、その思考プロセスについて書かれた本。歴史的視点の大切さや読書法、データ・現実を重視する視点など、なるほどと思わせる内容。ただ当然と言えばそれまでだが、フランス人学者である著者のヨーロッパ的な考え方がベースにあるため、やや複雑&同意し難い記述も見られるように感じた。

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    2023年10月15日
  • 第三次世界大戦はもう始まっている

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    私はトッドさんが好きである。
    だからこそ盲信したくないし、崇め奉りたくない。

    読んでて違和感あるな、ってところは違和感のまま残したいし、素人ながらも自分で調べて考えたい、と思っている。

    以下、書きかけ

    ロシアを擁護する気は無いけれど、ロシアにも言い分があるし、反ロシアの国って意外に少ないんだね…という現実を直視できた。

    そしてウクライナにもネオナチな側面がたしかにあったんだな、とも思った。

    ホロドモールの悲劇についてちろっと記述があったので、ネット検索してみた。
    スターリンが外貨を得るために、ウクライナ(ソ連時代)から農作物を過剰に収めさせて輸出したことで、また天候不良も相まって、国

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    2023年09月28日
  • 問題はロシアより、むしろアメリカだ 第三次世界大戦に突入した世界

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    欧米諸国は民主主義や人権の尊重など、西側の価値観を押し付けがち。しかしそれは世界の中ではまだまだ少数派なのだから、反発が起きるのは当たり前。

    一種の逆張り本ですが、こう言う観点もある事を知るのは大事。

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    2023年09月13日
  • 問題はロシアより、むしろアメリカだ 第三次世界大戦に突入した世界

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    ニュース、新聞を見ていると、明らかにロシアがおかしく、ウクライナがかわいそうだと報道している。確かに軍事行為に及んだロシアは非難されるべきだとは思うが、なぜそのような行為に走らせたのかまで考えを巡らせることは必要であろう。同一の意見だけを信用せず、さまざまな視座を手に入れて、思考すべきであることを学べた。

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    2023年09月05日
  • 問題はロシアより、むしろアメリカだ 第三次世界大戦に突入した世界

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    トッドさんの受け答えが、曖昧だったり、理由を明確にしなかったりで、ちょっと?が点灯。もしかしたら「第三次世界大戦はもう始まっている」と読む順番を間違えたのかもしれない。前作にすでに具体的な理由があったのかも。内容はロシアと同じことをイラクにしたアメリカが、生産力が落ち斜陽の兆しがみえてきた覇権をなんとか繋ぎ止めるためロシアを追い詰めていったというもの。これは私も前から感じていた説だったので、ストンと腑に落ちる部分が多かった。

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    2023年07月13日
  • エマニュエル・トッドの思考地図

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    ここにある思考地図はよくある分析アナリストの基本のようなものだ。トッド氏の重要視している点は、事実に基づく統計数値データを如何に先入観なくして分析・出力すること、さらに、史実に基づく歴史観比較が付加されることにある。歴史は繰り返すの如く事件事故、災害も過去の史実が参考になる場合も多く、特に政治家の政策などは「前例」を重視する人間が多いのはそこに理由がある。だが、悪い事に過去20〜30年の歴史でも政府の政策で最新技術を駆逐した対処にはなっていないのが残念だ。今回のコロナ対策で、多くの国々が「マスク・対処機器」がほとんど自国以外であったことの誤りが浮かび上がったことは今後の政策にも参考になったと思

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    2023年05月20日
  • 第三次世界大戦はもう始まっている

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    ロシアを止むに止まれぬ戦争に引きずり込んだのはアメリカ(とイギリス)だという論法は太平洋戦争を引き起こした大日本帝国を擁護するのにも援用ができるな、と一瞬感心した。また、米国が好戦的だという指摘はその通りだろうが、ロシア(ソ連)が対外的な紛争をしたことがないと言わんばかりにスルーする鉄面皮ぶりはさすが。人類学に根差した著者のユニークな視点は示唆に富む所が多いのは確かだが、一方的に肩入れした言論が今回は際立っているようである。

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    2023年03月24日
  • エマニュエル・トッドの思考地図

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    社会を把握するための数字の見方が参考になる。

    著者のエマニュエル・トッドは、歴史人口学者であるが、ソ連崩壊やトランプ当選などの予言で知られる。
    多くの社会学が、人の主義や価値観について仮説・推論を展開するのに対し、著者のアプローチは各国の人口動態、家族構成などの統計から、人々の感情を思い浮かべる、経験主義的なものなのが特徴的である。

    特に興味深かったのは、統計データの信頼性について、死亡率は嘘がつけないというものだ。著者に言わせれば、物価、GDPなどはサービス経済になってからは何を表すのか分からない。訴訟が増え弁護士の手数料が膨大になることが生産なのだろうか?と言われると確かにその通りと思

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    2023年02月27日
  • 第三次世界大戦はもう始まっている

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    人類学者の著者による、ウクライナ問題について。
    全然世界情勢など知らないマンなので「ロシアによる一方的な侵略戦争」と思っていた節がありますが、その背景に「ウクライナのNATO加盟」、「NATOのロシアの意に反する東方勢力拡大」、「旧ソ連崩壊後の国境問題」などいろいろ複雑な問題があることを認識しました。
    面白いと思った点は、人類学的視点からの見解でした。ロシアは「共同体家族」、ウクライナは「核家族」。この違いにより「共産主義的思想」、「民主主義的思想」の違いに繋がるのは興味深かったです。

    日本のメディアを通して得られる情報とは別の視点でいろいろ語られていたので、新鮮でした。
    こんな情報化社会で

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    2023年02月25日