大野舞のレビュー一覧

  • 第三次世界大戦はもう始まっている
    著者の名前は聞いたことがある、という程度の知識しかない。
    ロシアのウクライナ侵攻について、日本のマスコミでは「ロシアが一方的に悪い、プーチンは気が狂った、ウクライナに支援を」という論調でしか語られないが、著者はよっぽどアメリカが嫌いなのか、「米英がウクライナに武器だけ供給し、ウクライナ人に無理矢理戦...続きを読む
  • 第三次世界大戦はもう始まっている
    ロシア・ウクライナ戦争について、日本では親ロシア派の記述をあまり見ることができなかったので、この本は貴重な意見を受け取ることができた。

    強大なロシアが弱小のウクライナを攻撃しているという見方ではなく、強大なアメリカ率いるNATO諸国が、弱小のロシアを攻撃しており、それに反発したロシアがウクライナを...続きを読む
  • 第三次世界大戦はもう始まっている
    ウクライナとロシアの戦争の本質が書かれています。読めば、ロシアに対しての見方が少し変わりました。戦争は絶対に許されない。では、なぜロシアはウクライナに侵攻したのか?その背景を知ることができます。読む価値ありです。
  • 第三次世界大戦はもう始まっている
    ロシアのウクライナ侵攻に関するニュースは毎日入ってくるが、フラットな目で見ると、単純に「プーチンの狂気」だけが原因とは言えないことが分かる。勿論、国連決議ではロシアを非難する国の数は多いものの、実はロシアをシンプルに非難する国は、西欧の一部だけにすぎないことに注意を払う必要がある。
    特に「アメリカが...続きを読む
  • 第三次世界大戦はもう始まっている
    戦争を仕掛けた方が悪いのは確かだが、今の日本には欧米とウクライナからの情報がほとんどであり、何となくロシアは悪、アメリカは善と言うような色分けがされているが、本当にそうなのだろうか、と考えさせられる内容であった。確かに第二次世界大戦後に常に戦争をしてきたのは米国だった。

    ソ連崩壊時にNATOは東に...続きを読む
  • 第三次世界大戦はもう始まっている
    ロシア対ウクライナの戦争だと思っていたが、実際はもっと複雑であり、あらゆる国を巻き込んでいる。西側諸国の私たちに欠けている視点を突きつけられたように感じた。
  • 第三次世界大戦はもう始まっている
    ウクライナ問題について、アメリカやイギリスの問題が大きいと述べている。
    メディアではロシアやプーチン大統領に対する批判が多くウクライナを被害者と扱うことが多いが、それとは違う視点を持つことが出来てよかった。

    世の中、単純に加害者と被害者、善と悪に分けることが危険であることを改めて教えられました。
  • 第三次世界大戦はもう始まっている
    ほとんど西側からの情報にしか接していない我々には、何とも親ロシア的な内容(アメリカが仕掛けた戦争であり、ロシアはそう簡単に負けはしない)であったが、一々肯ける箇所は多くあった。
    とはいえ、心情的には否定したい。
  • エマニュエル・トッドの思考地図
    1.表紙をみて何となくの気持ちで購入しました。

    2.歴史学者として名を馳せている著者が自身の思考についてどのように考えているかについて書かれた本です。著者は学者として数々の論文を執筆してきたり、メディアに出演してきましたがあくまでも自分の成果について述べたものです。しかし、今回は自身の思考について...続きを読む
  • エマニュエル・トッドの思考地図
    エマニュエル・トッドの日本限定の本で、彼の思考プロセスについての本。

    エマニュエル・トッドは、日本では有名(?)だけど、どうもフランスではあまり評価されていない、あるいは批判の対象になってしまうような存在のようです。

    日本では、ソ連の崩壊を始め、さまざまな予言のヒット率で評価されているようだけど...続きを読む
  • エマニュエル・トッドの思考地図
    著者の本は、いくつか読んできて、視点の鋭さと深さに感銘を受けてきました。
    昨年は大分断を読み、次に読もうと思っていた本。

    読者が本書を読んで、再現するのは難しいが、著者の考え方がよく分かる内容。
    一般のビジネスパーソンにも必要な考え方が盛り込まれており、大局観や長期視点を得るために必要な要素が散り...続きを読む
  • エマニュエル・トッドの思考地図
    フランスの歴史人類学者のエマニュエル・トッド氏による学術書というかエッセイというか、カテゴライズが難しい本だった。

    トッド氏の考えが数々の本から得られたアイディアや知識によりそれらが混合、発酵し、自らの考えになっていくという過程が描かれている。

    このコロナ禍にある世界情勢の中で、「日本に向けた本...続きを読む
  • 大分断 教育がもたらす新たな階級化社会
    久しぶりの社会観や文明論といった大きな枠組みを論じた本。Globalization は不可逆な流れであり自由貿易は促進するべきである、保護主義は内向きな排斥主義であり移民の流入制限は排斥運動だ、という世の中の流れに対し、
    過剰な自由化によりGlobalization fatigue(グローバリゼーシ...続きを読む
  • 大分断 教育がもたらす新たな階級化社会
    エリートと大衆な関係性の変化や、能力主義の問題点など、現在の社会状況を、興味深い切り口で説いている。
    日本に対する「少しばかりの無秩序を受け入れよ」という大きな方向性は、その通りだと思う。ただ、移民受け入れによる良い影響は分かるが、同時に起きるであろう悪影響は、見えていないため、ある程度の検証は必要...続きを読む
  • エマニュエル・トッドの思考地図
    齢69にしてこの尖り。
    マクロンをこけにするあたりが最高。
    異常に強い相関関係は、実は同じ事実から派生している2つの事象だった。とは。
    最終章の未来の畳みかけと放り投げが素敵。20年後トッド氏なきあとを見届けたい。
  • エマニュエル・トッドの思考地図
    先入観や偏見を避けるために、事実やデータから入ることが大切である。「データを十分に時間をかけて痛めつければ、希望する情報が得られる」と言うけれど、使う人が善良であれば、善良な人には届くと思う。
    どれだけデータと情報が正しくても、先入観や偏見の強い人には届かない。そこをどう対処しているのかが気になった...続きを読む
  • エマニュエル・トッドの思考地図
    著名な歴史人口学者の思考の仕方を整理した本。
    本国では、(本人いわく)敵が多いせいか、日本人向けオリジナルというのがよい。
    下記の項目を一つひとつ自分や他者の作品にふれながら語る。

    入力
    対象
    創造
    視点
    分析
    出力
    倫理
    未来

    入力から出力までのところは、大量のデータを仕入れて、創造的知性によ...続きを読む
  • エマニュエル・トッドの思考地図
    文中で色々な学者、政治家に対する批判や、自身に対する批判も出てくる。学者の考え方、学説の違いは、そこに至る基本的な考え方、社会に対するスタンスの差による事が分かる。作者の「思想ではなく事実から始めよ」「思想やイデオロギーが出発点にあると…それに合致した事実ばかりに注目し、前提にそぐわない事実を排除し...続きを読む
  • エマニュエル・トッドの思考地図
    新しい発想は、何もないところから生まれてくるわけではない。たくさんの知識やデータが蓄積された上で、互いの関連性が見出され、新しい事実が表出してくる。著者自身の社会科学についての方法論。
  • エマニュエル・トッドの思考地図
    話題の歴史学者である著者の研究過程を紐解く本作。
    ソ連の崩壊、リーマンショック、EUの破綻(イギリスの離脱)を予見できたのは、どのような思考回路から出てきたものなのか。
    とにかく沢山の書物に触れること。広い視野から湧き出るインスピレーション。そして検証には嘘の無い数値データを用いる。家族制度、識字率...続きを読む