井川香四郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「井川香四郎」の連作短篇時代小説集『もんなか紋三捕物帳 かげろうの恋』を読みました。
「松本清張」、「近藤史恵」の作品に続き、時代小説・捕物帳です。
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天麩羅屋を営む浪人「伊達宗之介」は、一人娘「千春」の小言に頭の上がらぬ日々を送る。
ある雷雨の夜、二人が町医者の屋敷の前を通りかかると、蓑笠姿の男が表門から遁走。
邸内で目にしたのは男と女の亡骸だった。
探索に乗り出した岡っ引の「紋三」は無数の不審な点に気付き……(表題作)。
粋な「紋三親分」と、しがない浪人「宗之介」の人情裁きが冴え渡る書下ろしシリーズ!
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Posted by ブクログ
★見えん魂も実は一緒に写っとるたい。(p.287)
ミステリかと思えばある意味歴史ものだった? 有名人物たちのこういう暗躍があったかもしれないって感じの。それなりに楽しめます。
女装した男が殺された事件に端を発し明治初期の政治的ゴタゴタが明るみに出てくる。彦馬も巻き込まれ坂本龍馬の暗殺、西郷隆盛というけっこう謎な人物、江藤新平の決起などに、お札の肖像画になったこともある有名人たち、政権から追い出された者たちがからんでくる。
最近明治が始まった頃が舞台の小説をたまたまやけどけっこう読んでます。今回のもそのひとつ。畠中恵さんの『明治・あやかしモダンシリーズ』今回のにも銀座の煉瓦建築街の