ゲイリー・ハメルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ経営戦略というよりは経営哲学書。
「仕事に就く際の5つの真実」として本書の冒頭部分に語られていることが一番印象的でした。曰く、
1. 未亡人である自分の母親が一生の蓄えをこの会社に投資している。
2. 上司は兄 / 姉。必要なときは迷わず進言し、決して諂わない。
3. 部下は皆幼なじみ。彼らの行いを好意的に解釈して、進歩を助けるために出来る限りのことをする。
4. 会社の主な顧客は自分の子供。喜ばせ、満足させる。
5. あなたには、自立できるだけの経済力がある。誠実でない行いをするなどということは断じてない。
確かに、自分自身が所属する組織はどこまでこれができるのか、と。あるいは、自分自身はどうなんだろう、と自省するところであります。
序文にも「むしろ、未来に適し、人間にも適した組織を築くための青写真を示す」とあるとおり、今後こういう組織を目指してはどうかという内容で、日々の業務の問題意識に重なる部分も多く。
参考として挙げられたモーニングスター社やHCLT社の事例は示唆に富むものでした。 -
Posted by ブクログ
「コア・コンピタンス経営」などで世界的に著名な経営学者が、経営の専門家として、未だ企業に変革をもたらすほどの成果に至っていないのではないかとの危機感から、今日のマネジメントが直面する真の課題を、経営者や研究者36名との討論を通じて明らかにするとともに、その解決策を提示した一冊。
著者は、グローバル化やソーシャル化が進展して事業機会が激変するとともに、リーマンショックのような企業の不正が相次ぐ今日、マネジメントが重視すべきは「理念」「イノベーション」「適応力」「情熱」「イデオロギー」の5つであるとして、それぞれの課題ごとにマネジメントが取り組むべき具体策を、ケーススタディも交えながら論じている。
これら5つの要素自体は「斬新なフレームワーク」とはいえない。ただ著者は、古くはテイラーやフォードに端を発する「意図的戦略」と「管理」による計画経済的マネジメントが生み出した“官僚主義”の限界を打開するためには、これら5つに「本気で」取組むことが不可欠であると説く。研究書というよりも、特に古い体質の企業で働く人々に行動を呼びかける実践書といえる。 -
Posted by ブクログ
組織の今後の命運を決定づける、根本的な課題として、理念、イノベーション、適応力、情熱、イデオロギーの五つが提唱されている。最初の3つはこれまでも言われてきていることだろう。情熱もこれまでをなぞっている面もあるが、多様な情熱をいかにして組織の力に昇華させるか、これからのFacebook世代に焦点を当てている。
特筆すべきはイデオロギーだろう。実際の企業を取り上げながら、リーダーシップによってではなく、イデオロギー、つまり組織の哲学や価値観に基づいて事業を行い、株主だけでなく、社会に貢献するというもの。そうした考え方を持っている経営層はまだ少ないのだろうが、10年後には当たり前になっているのだろう。財務諸表は大切だが、それだけでない価値を定義づけ、働く仲間を方向づけ、動機付ける企業がこれから評価されるのだと思う。