和田純夫のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ニュートンの『プリンキピア』まで遡って、ニュートン力学やケプラーの法則を見るのがこの本のひとつの目玉になっている。当時は天体の楕円軌道が重要な課題となっていたが、その説明には当時流率法という手法が用いられている。微分法による証明も書かれていたが、後になって分かった手法で問題を解くこととの違いがよくわかった。
その他にも、変分法と解析力学、ガウス曲率/非ユークリッド幾何学や一般相対性理論、複素数と量子力学、という数学と物理学の幸福な関係が示される。微分積分とニュートン力学の関係ほどの蜜月ではないが、いずれも美しい関係だ。複素数と三角関数なんか久しぶりに見ても、なるほどってなる。量子力学との関係はここでいうほど強くはなさそうだけれど(量子力学の問題を解くのに複素数が発明されたわけでも、再発見されたわけでもない)。
数式はさすがに付いていけないところも多かったが、興味がある人にはこれくらいの骨があるのもよいのでは。 -
Posted by ブクログ
量子力学についてお勉強した
なぜかと言えば
ひとつは量子コンピュータや次世代通信などの重要な科学技術の基盤となっており、小野田紀美担当大臣も只今絶賛お勉強中とのことなので、わいも負けていられない!むがー!という理由(謎の対抗心)
もうひとつは今やSF界では量子力学花ざかりであるということ
うんまぁ結構前から量子力学をテーマにしたSF小説ってあったんだけど、今やもう当たり前のように登場する
今SF小説を読むなら量子力学の知識があった方が、より楽しめるに違いないからです
SF好きとしては避けては通れないのですよ!いや真面目か!( ゚д゚ )クワッ!!
まぁでも小説では、かなり拡大解釈というか、面白可笑しく想像の羽根を広げているんだけどね
さてさて「量子力学」基本的なことを言うと原子や光は粒子でもあり波でもあるってことなんでけど、もうここで躓く
(゚Д゚)ハァ?である
何言うてますのん?である
で、この先の話は例によってめんどくさいので書かないのだが、やっぱり難しい
ほとんど良く分からんかった
感覚的なものが邪魔するんよな
だがしかーし!
来年もまだまだお勉強を続けるで!
そして同時にSFもがんがん読んで行く!
『三体』も読んでみよ! -
Posted by ブクログ
原子構造などのミクロな世界で成り立つ量子力学の法則。本書前半では、その成立の歴史や内容について数式を使わずに比較的分かりやすく説明してくれています。この辺を一読するだけならよく書けていると思う。
本書中盤ではさらに、量子力学の理論と観測結果がよく一致することは受け入れた上で、我々の巨視的なスケールでの直感に反する量子力学の解釈問題へと読者を誘ってくれます。この30年ぐらいの量子力学研究の最先端の状況を俯瞰できるでしょう。個人的には、理論をどう解釈したって、結果が一致しているならどうでもいいよ、と思っていたのですが、近年、理論の解釈の仕方によって結果が異なってくる実験が行われ、解釈が重要となっていて、それがノーベル賞受賞にも繋がっている。最近流行している「量子コンピュータ」の背景にも通じる量子力学の解釈の最先端には、SFなどで取り上げられる「多世界解釈」が真剣に議論されているようです。
本書終盤ではこの「多世界解釈」が科学的に何を意味しているのか、それ以外の解釈と何がどう違うのか、ということを何とか説明しようとしてくれています。でも、残念ながら門外漢にはさすがに簡単にその内容を理解できるようなものではなかったし、「多世界解釈」には無理があるんじゃないか、そう考えたところで現実の世界以外の他の世界が「干渉」してこないんじゃ証明できないわけで、考えて無駄じゃないのかなぁ、と思ってしまった。 -
Posted by ブクログ
量子論については、学生のころの1970年代に教養部の物理学の授業で学んだ程度であったが、それでも、「電子の動きは確率としてしか把握できない」と説明を受けたときには、量子論というのは実在論的ではないなあとの感想を持った。
量子力学がストンと腑に落ちるという代物でないことは今でも変わらないが、今回「量子力学の多世界解釈 ~ なぜあなたは無数に存在するのか ~」を読み、従来のコペンハーゲン解釈及び現代的コペンハーゲン解釈(Qビズム)よりは、多世界的解釈のほうがまだ腑に落ちた。
(内容紹介)
あなたが本を読んでいるとき、居眠りをしているあなたも同時に存在する!
世界は無数に分岐していて、あなたはそれぞれの世界に無数に存在している!
これはSFでも疑似科学でもない。第一線の理論物理学者たちによって真剣に議論され、現在では多くの支持を集めている考え方である。人間の直観に大きく反する量子力学をどう理解すべきかを考えたとき、標準的な解釈とされているコペンハーゲン解釈ではなく、この多世界解釈こそが、じつは最も「自然」で、最も「真面目に」量子力学に向きあう考え方であるといわれている。それはいったいなぜなのか?
さらに多世界解釈では「シュレーディンガーの猫」のパラドックスも取るに足らない問題として説明され、「量子もつれ」「遅延選択」「量子消しゴム」「Qビズム」などの新時代のテーマにも明快に答えられる。
量子力学で最もエキサイティングな「解釈問題」を誰にでもわかる平易なロジックの積み重ねで説明し、衝撃的な世界像を描き出すとともに、誤解されがちな量子力学の根本原理も正しく知ることができる、量子力学に興味のあるすべての人が必ず読んでおくべき一冊!
(本書の内容)
第1章 原子の世界
第2章 量子力学の誕生
第3章 光は波か粒子か
第4章 波の収縮と確率 ―― コペンハーゲン解釈
第5章 状態の共存から多世界解釈へ
第6章 同時進行する複数の状態
第7章 ボーア=アインシュタイン論争からエンタングルメントへ
第8章 光子の干渉実験
第9章 デコヒーレンス ─ 干渉性の喪失
第10章 世界の分岐
第11章 確率則
第12章 多世界解釈の世界像 -
Posted by ブクログ
そもそも正解のわからない領域で、どんな主張があるのか関心をもって読んだ。ハイゼンベルクの不確定性原理では、電子の位置と運動量は同時には確定できないという、古典力学では説明できない不可思議さに踏み込んでいる。これまでの主流は、コペンハーゲン解釈で、複数の可能性ある状態は観測した時点で、波の収縮があり確定する、という説。この波の収縮という解釈を導入することなく、説明する立場が多世界解釈であり、異なる状態の共存で説明していく。数々の疑問は解消されることなく、多世界という解釈で説明していく立場は理解できるが、納得はできない。ミクロな世界の不思議さの深さは人智では及ばないのでは、と再認識させられるテーマだと感じる。