田中孝幸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
社会人になってから数年が経ち、私の仕事や私の生活が外的要因によって大きく左右されることを痛感しました。自分の力や会社の力ではどうにもできないことがあるのだと感じた。
そういうことがあり、中学生や高校生の時には全く興味のなかった歴史や社会について少しずつ知っていかなければならないなという思いがありました。
そこで本書を本屋さんで見つけて思わず購入。
地政学とは地理から国際関係を学ぶ学問ということを理解しました。日本は島国であり、そういう地理関係によって他の国からの影響がどのように及ぶのかなど、島国ではなく他の国と国境が隣接している国々ではどのような影響があるかなどなんとなく分かりました。
評価を3にしたのはそうなんだぁとかふーんという感じで本全体としてはとても面白いと思いながらは読めていなかったからです。もちろん、いくつかは面白い内容ありました。
今後とも地政学に限らずに政治や歴史について学んでいきたいと思います。 -
Posted by ブクログ
地政学を学びたいと思い、手始めに手に取った本。
国というもの、をどう考えるか、国々のパワーバランス感覚の見方を初学としてイメージしやすく学べると思う。(国が解体すると人々は民族や宗教で繋がる場合があること。民族を超えて国民を形成したシンガポールの好例は非常に興味深く読んだ。アフリカのGDPの低さの理由も胸をつく地球的課題である)
この本から一歩世界へ出て、さらに地政学について深く学べる本に挑戦したい。
それぞれの他の国々の事情を想像できるようになれたなら、ニュースや新聞の話題がより身近に感じられる。
世界がどういったものなのかは、日頃ニュースや新聞で目にしているはずなのに、わたしたちはそれらを情報として利用できていないケースがあるのではともこの本を読んで、改めて感じた。
日本(自国)が他国からどう見られているのか、どういった立ち位置にあるのか、日本の現在地にわかりやすく気がつくことができる地図のような本でもある。
世界に散らばる綺麗事の裏側が書かれていてそこに読者は問題意識が芽生えると思う。
変わりゆく世界を知ることで地政学への扉が開く、そんな本だった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ『13歳からの地政学 カイゾクとの地球儀航海』の漫画版。
高校生の大樹と妹の杏はアンティークショップで年代物の地球儀を見つける。店主のカイゾクの話を聞き、最終日に問題に答えられたら地球儀を譲ると言われ、夏休みの間カイゾクの元に通うことに…。
原作は途中で挫折したので、漫画版で再チャレンジ。途中まで読んでいたこともあり,こちらはスムーズに読めた。
貿易は海路が9割。海を制する国が大国。軍事力による信頼がドルを強くする。核兵器には原子力潜水艦・そこからミサイルを射出する能力・隠すための深く安全な海の3つが必要。地政学の基本は遠交近攻。なぜ戦争は起こるのか、などがわかりやすくまとめられている。私ははっきり入ってろくに理解できずに生きてきたのでなるほどーという感じだった。そのうち原作の方もリベンジしてみたい。
なお、学習漫画という感じで読みやすいが、正直漫画としてはそれほど。絵で見れるので色々イメージがしやすく伝わりやすいのはよかった。ただ、カイゾクの髭と口元の辺りの描き方が気になってしまった。リップライン?気になり始めるとそこに目が行ってしまって…。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ世界情勢を分析する上で必要な初歩的知識が得られる本である。
ヨーロッパ諸国において、極右政党が勢力を増しているが、それについての作者の見解には「それ、あなたの考えですよね?」とツッコミを入れたくなった。本質は別のところにある気がする。作者の寄っている方向からの視点が多過ぎる記述が気になる。
新たな知識を得る事もできた。世界を動かすシステムの一つにスパイ機関がある。その情報活動は「シギント」「ヒューミント」
「オシント」である。
シギントとは通信や信号を傍受するシグナル・インテリジェンス。
ヒューミントとは敵の組織に入り込むなどの人との接触を介した活動。
オシントとは公開情報を分析する事である。
戦後、超大国アメリカに防衛面で頼れたため、必要性がなかったこともあるが、以前のように頼れなくなって来ており、2014年からは国家安全保障局を新設している。が、「結論だけ」を必要とする傾向のある政府首脳に、受け取った多くの情報や分析を自ら判断する能力がなければ、各国のように情報機関は使いこなせないそうである。特に生まれながらの資質によるヒューミントを見出し、サポートするためには、日本のお役所の異能排除の組織文化では、育てるのは不可能だとか。
日本では宇宙政策は平和目的にのみに活動を限定しているが、
アメリカやロシアは他国の衛星を破壊・妨害する軍事研究を進めていて、ロシアはすでに地球の軌道上の人工衛星から別の衛星に向けて物体を発射する攻撃実験済みであり、それらの動力に小型の原子炉を使う研究をも進められている、というから驚きである。
宇宙間で交戦、という事態にでもなれば放射能汚染された無数の宇宙ゴミが発生することとなる。
今後、私が特に興味を持っているのが、一度の攻撃で大量投入が可能な安価(数百万程度)なドローンの迎撃にパトリオットミサイル等の高価な装備(6億以上)の現状。イスラエルvsイランにしても、ドローンに翻弄される様を見ていて、今後の迎撃体制の構築が気になる。
国土の大きさが国力のイメージにも関わるため、現在のメルカトル図法ではなく、イコールアース図法の採用を求めるネットキャンペーンが広がっているそうである。
私の学生時代に「地政学」という分野があったなら、喜んで学びたかった。
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Posted by ブクログ
2026年のGWが始まる前に購入して、GW中に読み終えた本です。今年のGWは天気の悪い日が少しあったので外出する代わりに読書の時間を確保することができました。ウクライナ侵攻に始まり各地で紛争が起きていますが、これを理解するためにも「地政学」の知識や考え方は為になると思い、様々な人の書いた地政学の本を読んでいるので、この本もその1冊となります。
高校時代に地理(というより地図帳)が好きだった私は、解説してある内容と場所がリンクしていると理解が深まります。今後も類書を読んで、著者間の考え方の共通点・相違点を把握していきたいと思います。
以下は気になったポイントです。
・世界中の国が同じルールを守り 信頼関係を高め、 戦争の危険が遠のくほど地理の重要性は薄れる。 お金さえあればどこでも同様の暮らしができるようにするルールを整えているのが「 グローバル化」の世界であり そこでは「 もの」がどの国で生産されたかも重要ではない。 このことが多くの雇用の受け皿である 製造業が、先進国から中国などの新興国に移った一因になった(p15)
・この本では通常のニュース報道では 分かりにくい 地政学の問題について「 地理」「政治を含めた 国際 社会のシステム」「時間」 という 3つの柱で解き明かす (p16)
・ランドパワー の国の特徴の一つは、 民主化しにくい 。大陸国家は国内に多数の 民族・宗教 ・言語を抱えている、歴史的に 陸続きの周辺国と戦乱を繰り返してきたからである、(p26)
・中国が台湾を統一すれば私たち 周辺国はどうなるか、日本や韓国では中流 アメリカ軍の活動が難しくなる。 その場合 第2列島線以東にアメリカは 防衛ラインを交代させるかもしれない。 これは日本や韓国が中国の勢力圏に入れられるか、 独力で中国と対抗しなければならなくなることを意味する、 公社であれば 中国に対抗するために 軍事費 や軍の陣容を 急拡大させなければならなくなる(p41)
・台湾 近くの バシー海峡がなぜ重要かというと、 日本・ 韓国・ 台湾・ 中国東部に向かう 原油、 LNG船の C レーンが通っているからである。 ここは 深度が4000m と 深く、中国の各搭載の原子力 潜水艦が太平洋へ出入りする際に探知されにくい 貴重な場所であるから、さらに 国際会計 ケーブルの多くも この海峡を通っている (p48)
・戦後80年を経て植民地時代の体験者が減っていることも無視できない要因である、 韓国では日本の植民地支配を非難する歴史教育が続いているが、学校で学ぶことと、 直接の負の体験では重みは大きく異なる(p60)
・ウクライナ 戦争でわかったのは、大量のドローンに一斉攻撃された場合、 パトリオットなどの迎撃ミサイルでは対応できなくなることである、また、ドローン・ 砲弾を大量生産できる産業力・供給網が戦争には 不可欠であることが明らかになった(p65) 両国軍の攻撃による成果の7-8割は、ドローンがもたらしているという推計もある(p199)
・ウクライナとロシアの戦争が長引いている背景として、プーチン氏がウクライナ人という国民性を否定していることもある。 侵略する側が相手の国民性を全く認めていないという点で、 今回のロシアの侵略の性質は通常の紛争とは異なっている 。国力で劣る ウクライナがロシアに対して驚くべき 抵抗戦を 続けているのは、母国や自分たちのあり方を消し去ろうという敵への反発心がある(p96)
・古代からヨーロッパ大陸は外敵から守るのに不利な地形であった、大陸のうち 平地が占める割合は半分以上あるので、軍隊が 比較的容易に移動できる。近世まで軍の主力だった 騎馬兵 が進行しやすいことを意味している(p98)
・ ウクライナ侵略でロシア経済は兵器生産など 軍需が支える モデルにシフトした、軍事関連はロシアの国家予算の4割を占めるまで膨らんでおり 停戦で 軍需が減ったら 深刻な 定期低迷を招くとみられている。 さらに 停戦後には数十万人の待機兵も生じることになる、 この2つは過去にソ連崩壊の原因となった(p112)
・ 国際連合はアメリカなど5大国に安保理の拒否権を与えた、 これは大国の脱退で有名無実になった戦前の国際連盟の失敗を防止するためであった。大国が敵対しても 話し合える場が確保されていれ、 話し合える場が確保されていれば戦争 (p157)
・ サウジアラビアでは国王が絶対的な権力を持つが実際には好き勝手な独裁が許されているわけではない、 民主主義の「個人が平等な一票を持つ」という考え方 よりも、 血縁や 部族 ネットワークを通じた 合意形成の方が根付いている(p171)
・ 2025年 秋 高市 首相は日本を訪問したトランプ氏と初会談し同盟関係の強化を誇示した、 大方の予想を超えて トランプ氏の高市 首相への対応は好意的であった。この一因として、 安倍首相の妻はトランプ大統領のメラニア夫人と極めて親しいという事実がある(p176)
・ 北朝鮮は2024年、 ウクライナ軍と戦う ロシア軍に1万人を超える 援軍を派遣した、 その結果 ロシアに北朝鮮を対等の同盟国と認めさせ、ドローンなど 軍事技術や 多くの資金を得ることに成功した(p228)
・ NASA によると 2024年の地球の海面 は約30年前と比べて、 10cm 以上 上昇した。 氷床や氷河が解けたことや、海水の熱膨張が原因である(p238)
2026年5月6日読破
2026年5月11日作成 -
Posted by ブクログ
ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルによるガザ地区への攻撃、そして、アメリカのイラン攻撃など侵略戦争が相次ぎ、世界平和が踏みにじられる不安感が増してきている中で、タイムリーな本であり、少しでも、その背景を知れるのではという思いから読んでみた。
日経新聞の記者として、30年にわたり活躍してきた著者が、現地での取材経験や体験をベースに幅広い情報を収集して解説した本。
とはいえ、狭い島国・日本で暮らしている自分には、なかなか、ピンとこない記述がほとんどで、ストンと落ちる知識にはならない感じがした。
そんな中で、少し覚えておきたいと思った点を列挙しておく。
・中国は原子力潜水艦の運用安定性や隠密性の意味から平均水深1200メートルの南シナ海の支配に固執する。
台湾とフィリピン・バタン諸島の間に位置するバシー海峡は原油・LNG船のシーレーンが通っており、深度が最大4000メートルと深く、核搭載の原子力潜水艦が探知されにくい貴重な場所
・韓国は日本と対照的に自然災害が少ないが、中国からの侵略という人災が多かった。
・イスラエルが強硬姿勢を続ける要因のひとつとして、国交を持たない国々に囲まれ、上方から攻撃されるリスクに直面し、外敵から守りにくい地理的条件がある。そのため、敵を物理的に排除しなければ安心できないという心理に陥っている。
・ウクライナは国境が約6000キロメートル、敵国ロシアとは約2000キロメートルという地形的困難さがある。多くの文明の交差点に位置し、小麦など世界の食糧生産に欠かせない肥沃な黒土があったことから、多くの戦禍をもたらす要因になった。
・EUの構想は、紛争の温床になりやすい地続きの地形から生まれた。戦争が再発し、大陸全体が荒廃することをなくするシステムが求められ、お互いの恩恵のある枠組みを作った。
・南米各国の国境線の区画の多くは、自然の障壁によって画定されて檻、領土争いになりにくい。
・戦後80年という時間が第二次大戦の教訓を風化させ、世界は、反グローバル化の方向に進む。価値観や規範が揺れ動き、多民族への憎悪をあおって立身出世しようとする政治家が増える傾向にある。
・核兵器は、敵国を全て焦土に変える原子力潜水艦からのICBMなど、圧倒的破壊力を持つ「戦略核」と、近くの標的へのミサイル攻撃のように破壊力が限定的な「戦術核」の2種類がある。「戦術核」は現実的な脅しになる。
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Posted by ブクログ
小学校高学年から中学生向けかな。漫画にするためにだいぶとはしょったのかな?
視点はとても鋭い。
情報網も物流も九割海を通るから、海を制しているアメリカが強い。
国連は紛争を解決できていないじゃないか!とはいえ、元々の目的である第3次世界大戦を防ぐ役割はなんとか果たしている。
アメリカやロシアの核兵器はどこに収納されているのか?なんと深海に潜れる原子力潜水艦のなか。だから、核兵器を持つだけでなく、原子力潜水艦を持っていて、海中から発射する能力があって、十分に深い海が領海にあること、が揃ってはじめて最強の兵器となる。あ~だから、中国は深い南シナ海が欲しいんだ…