原田勉のレビュー一覧

  • 戦略書としての老子―ビジネスという戦場の攻略法

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    老子の思想がよく理解できる。無為に従うこと。自然の摂理に従うように逆らうのではなく、流れに乗る。余白を利用する。成功を手放す。任せる。手を抜く。セルフマネジメント型経営を目指す。グリップから手を離す。

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    2025年08月31日
  • 「価値」こそがすべて!―ハーバード・ビジネス・スクール教授の戦略講義

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    価値(バリュー)にもとづいた企業戦略をバリュースティックというシンプルな図で解説している本。
    ここでいう価値は顧客だけでなく、従業員とサプライヤーも含まれる。WTP(支払意思額:顧客が払う上限の価格)とWTS(売却意思額:従業員とサプライヤーが受け取る下限の報酬額)の2つが重要な用語。これらの差分が、製品/サービスの生み出した価値であると定義している。
    たとえば、製品改善によってWTPを上げると同時にWTSは上がってしまい価値は変わらないとか、一方でWTSが下がることができればさらに価値を生み出せる、などなどさまざまなケースで価値について説明している。
    ネットワーク効果についても言及するなど、近年の企業戦略本として読み応えがあった。
    個人的にバリューを大事にした経営が好きなので、バリューに基づいた経営戦略の裏付けとなる話が読めてとても良かった。
    読み込んで実践してみたいが、難しいし戦略コンサルか偉い人じゃないと実行は難しいだろう。

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    2025年08月04日
  • POSITIVE DEVIANCE(ポジティブデビアンス)―学習する組織に進化する問題解決アプローチ

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    うまくいかない、複雑、長年解決できていない…そんな問題を解決する方法なんかなさそうに見える。でも、よくよく観察すると、同じ条件下にあってもうまくいっている人や事例は存在する。
    この本は、ある一定の問題意識を持つ人々が自ら「なぜ、ここではうまくいっているのか」を徹底的に調べ、発見し、改善をするというプロセスを事例によって解説したものだが、読後はものすごく希望が持てるようになる。
    うまくいったのはなぜ?と観察することは、個人でも始まるが、コミュニティだと一層強固に進んでいく。問題を抱えた時、仲間を探すことから始めるこの手法を知っていれば、なんとなく、「どんなことが起こっても大丈夫」と思えるようになるから不思議。

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    2022年08月15日
  • POSITIVE DEVIANCE(ポジティブデビアンス)―学習する組織に進化する問題解決アプローチ

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    めっちゃ良かった。
    外部からベストプラクティスを持ってくるのではなく、「あなた達にとっての最適解をどうやって探すか」というボトムアップ・アプローチの問題解決手法論。
    また、解を見つけて終わりでなく、以降も学習し続ける組織を作ることも含まれている。
    最終章だけ何か翻訳がわかりにくかった気がする。

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    2021年07月17日
  • OODA LOOP(ウーダループ)―次世代の最強組織に進化する意思決定スキル

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    ビジネスにおいても、様々な情報か膨大に入手できる今の時代にこそフィットする考え方かなぁ。個人的には汎用性高い好きな思考方法でした。
    ただPDCAとの比較論で語るのではなく、OODAとPDCAの両方に良い面があり、局面やレイヤーごとに使い倒せる技量で差がつくのだと思う。

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    2020年02月11日
  • OODA LOOP(ウーダループ)―次世代の最強組織に進化する意思決定スキル

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    PDCAと同じ粒度でビジネスプロセスの話かと思ったら組織論寄りの話だった
    難しかったけど章ごとに書いてある訳者の方の解説がとても助かりました

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    2019年04月29日
  • イノベーション戦略の論理 確率の経営とは何か

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    イノベーションを生むために時間とお金を投じても失敗に終わる可能性があり不確実性が高い。本書は、イノベーションを生みやすい組織にしていくにはどうすればよいか、結構わかりやすくまとめられていて、参考になる。フランク・ナイトの不確実性、組織能力構築型戦略、技術の階層、知識の地図など、理解のポイントがいくつかある。また、事例も適切である。

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    2014年05月11日
  • Theory(セオリー)―「学習する組織」を構築する理論と実践ツール

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    多くの組織は、急速な変化によって既存の知識がこれまで以上に速いスピードで陳腐化しているにも関わらず、知識の創造ではなく管理に固執している。
    一方で、変化について最も重要なのは、何が変わるかではなく、何が変わらないか(保存されるか)である。
    企業の無形資産は、組織の記憶に貢献する個々人のメンタルモデルの中に存在している。
    求められるのは"正解を知っているリーダー"でも"一度立てた戦略を粘り強く遂行する組織"でもない。変化に応じて自らを更新し続けられる"学習の構造"を持った組織である。

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    2026年07月11日
  • POSITIVE DEVIANCE(ポジティブデビアンス)―学習する組織に進化する問題解決アプローチ

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    いかに現場を巻き込み、彼らの自律的な行動にしていくのか。チェンジマネジメント、学習する組織、それを行うサーヴァントリーダーの、より実務的なアプローチ。

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    2026年03月21日
  • OODA LOOP(ウーダループ)―次世代の最強組織に進化する意思決定スキル

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    oodaというコンセプトは非常に有用に思います。本の中に指摘がありますが、PDCAが正解のように言われている現状の中で、明らかにそれでは足りない思考方法を求められるパターンがあります。
    それがどんな場面か、OODAなら何ができるかという話に加え、よくある『戦争における戦略とビジネス戦略の関係性考察』についても踏み込んでると思います。企業戦略観点では必読に思います
    ・OODAループは企業戦略のレベルのためであり、そもそもPDCAとはレイヤーの違うものかとは思いました。PDCAが実務者目線のものに思います。
    ➜PDCAよりもOODAのほうが現代において優れてる!みたいな論調は明らかに誤りだとわかりました。(本の中にもそう書いてない)棲み分けされるべきもの。
    ・戦略論のレイヤーとしての読み物として、大変参考になります。特に組織文化のところは、メンバーの自発的な活動がなぜ必要か、理解できる
    ・訳者解説のほうがわかりやすかったりするので、本が冗長に感じます

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    2024年05月12日
  • POSITIVE DEVIANCE(ポジティブデビアンス)―学習する組織に進化する問題解決アプローチ

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    ネタバレ

    PD, Positive Deviance. ポジティブな逸脱による問題解決アプローチに関する本である。あらゆる困難の解決に役立つ。
    簡単に言えば、問題にいる当事者と利害関係者自身に、それを回避する行動(how)を発見させ、それをやっていない人々が行動できるよう自ら学び変わるようにするアプローチである。
    事例の殆どが関係性の問題で解決が難しいとされていたもの。しかし、PDを浸透させることで解決する。所属していないコミュニティのベストプラクティスをトップダウンで広めるアプローチとは異なる。
    会社や自分が参加しているコミュニティで早速試す。

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    2023年01月15日
  • OODA LOOP(ウーダループ)―次世代の最強組織に進化する意思決定スキル

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    PDCAとともに、比較されてよまれてはいかがでしょうか。仕事はループであることは変わらないので、アプローチの仕方について、いろいろブレがあったほうが、考え方や対応策に幅が出てくると思います。

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    2021年04月25日
  • OODA LOOP(ウーダループ)―次世代の最強組織に進化する意思決定スキル

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    2004年に原書が発表され、2019年に日本語訳ということで、本書は翻訳者の原田氏が各章のサマリーと最後にまとめて解説というアップデートした内容になったことで、怪我の功名か、より理解しやすい内容となっている。
    忙しい人は、各章のまとめと最後の解説だけ読んでも大筋の理解は可能。しかし、経営コンサルタントでもある著者の分析手法も素晴らしいので読んでおいて損はない。
    例えば、戦略モデルにおけるハードとソフトの決定的な差異の指摘(P74)、電撃戦における成功の4つ要因のビジネスへの適用(P88)、OODAの神髄は以心伝心であること(P124)など興味深い示唆に富んでいる。
    そして、巻末の訳者解説は必読です。
    アップルの幹部が「当社では3か月計画を事業計画と言い、1か年計画を中期計画と呼びます」「日本では、3か年計画や5か年計画を中期計画と呼んでいますが・・」「それは、ドリームといいます」というネタ話から始まり、成功した日本のPCDAサイクル(トヨタ)には暗黙の裡にOODAが組み込まれているという指摘、雪の中で遭難した偵察隊がいかにして帰還できたのかという事例やPCDAサイクルとOODAループの比較図(とてもわかりやすい)など本書を理解するうえで優れた手引書となっている点は高く評価したい。

    以下は本書PRから。
    不確実性の高いビジネス環境に〝計画〟はいらない!
    世界最強組織のアメリカ海兵隊が行動の基本原則とするOODAループが、いまアメリカの優良企業に広がっている。OODAループとは何か? PDCAサイクルと何が違うのか?OODAループの提唱者であるジョン・ボイドの愛弟子である著者が、ビジネスを事例にOODAループを解説した古典的名著、待望の翻訳!
    ***
    ◆OODAループとは?
    観察(Observe)→情勢判断(Orient)→意思決定(Decide)→行動(Act)という4つのフェーズをサイクルではなく、ループさせることで、目の前で起こっている環境に合わせた判断を現場レベルで下し、組織で目的を達成するための意思決定スキルです。

    ◆AI時代に求められるスキル!
    ここ数年、急速に発展している、AI、IOT、ビックデータ、ソーシャルメディアという流れのなかで、リアルタイムにデータを収集し、即座に判断して行動に移すというOODAループが競争優位を築くための鍵になります。

    ◆勝つべくして勝つ組織に変わる!
    OODAループを高速で回すためには、組織文化が基礎となります。チームメンバーが同じゴールを目指す組織が共通して持つ組織文化です。
     ・相互信頼を醸成している
     ・直観的能力を活用している
     ・リーダーシップ契約を実行している
     ・焦点と方向性を与えている
    OODAループを取り入れることで、この組織文化を生み出すことにつながります。

    ◆不確実性の高い環境で活躍する変革型リーダーになれる!
    OODAループは変革を求めるリーダーに必須のスキルです。変革型リーダーは、目標達成のために権限を現場に委譲します。重要な役割は、チームメンバーに同じゴールを目指させることです。そのために必要なことは、既存のPDCAサイクルを見直し、OODAループを回すための仕組みづくりから着手することです。

    ◆日本語版オリジナル! 充実した訳者解説!
    本書の原書は出版後すでに20年近くが経過しているので、最新の事例が書かれていません。また、ビジネスパーソンには馴染みがない軍事的は内容にも触れています。それを補うために、日本語翻訳版のオリジナルとして、各章末および巻末に、最近の事例をふまえた訳者解説を掲載しています。

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    2021年01月21日
  • OODA Management(ウーダ・マネジメント)―現場判断で成果をあげる次世代型組織のつくり方

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    「リーダーの仮面」に通ずるミッション型経営。
    行動を強制することは成長につながらない。
    行動を選択させ、価値づけるからこそ習慣に昇華する。それが教員の仕事。

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    2021年01月18日
  • OODA LOOP(ウーダループ)―次世代の最強組織に進化する意思決定スキル

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    不確実性の高い領域でOODAループをいかに高速で回すか、という章で印象に残ったのは、
    ・スピード重視の経営に計画はいらない
    ・アップルでは、3カ月計画を事業計画といい、1カ年計画を中期計画と呼ぶ
    ・日本の3~5年先で作成される中期計画は、ドリームと言う

    OODAループ
    Observe(観察)
    Orient(情勢判断)
    Decide(意思決定)
    Act(行動)

    OODAループは、米軍事戦略家であるボイド氏発ということもあり、軍事的事例がやや冗長的だったが、いかに、不確実な状況で、最前線がミッションに基づいた判断を直感的にしていけるか、ヒントが多い。

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    2021年01月11日
  • OODA LOOP(ウーダループ)―次世代の最強組織に進化する意思決定スキル

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    OODALOOPについてもっとも信憑性が高い文献です。訳書のため、読みづらさがあり、丁寧な解説をしている分冗長な感じを受けますが、類似書を読むにしても、この文献は避けるべきではありません。

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    2019年08月13日
  • OODA LOOP(ウーダループ)―次世代の最強組織に進化する意思決定スキル

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    VUCAにおいては有効なイメージは湧く。戦場においては有効かもしれないが、生温いビジネスの現場ではどうか。危機感迫るような、刻一刻と事態が変化するような領域では必要かつ最適か。

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    2019年04月27日
  • OODA LOOP(ウーダループ)―次世代の最強組織に進化する意思決定スキル

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    「変化の早い時代は、PDCAじゃなくて、OODAだ」的な話しは最近よくあって、それが間違いとまでは言わないが、話の一部でしかない。また、PDCAが悪いわけでもなく、どういう状況のなかで使うのかによる。

    OODAループは、戦争という究極の修羅場のなかで生まれ、生き残ってきた戦略論といえる。その考えは、孫子をはじめとして、宮本武蔵、リデルハートなどの戦略思想家の系譜にあるようだ。

    とにかく事実を相手より早く認知して、方向づけし、実行するサイクルを可能な限り早く回すのがポイント。そして、戦う前に勝つ。正攻法と奇襲を組みあわせて、状況に応じて、どんどん打ち手を変えていくということ。

    つまり、OODAループを相手より早く回し、臨機応変に手を打ち出していくことで、相手の意思決定を混乱に陥れて、戦意喪失させることがねらい。

    戦争における戦略論としては、ある意味、正統的な位置づけにある(が、ちゃんと実施されない)考えで、納得性は高い。

    さて、この本の目指すのは、そのOODAループをビジネスに応用するということ。

    素早くOODAループを回そうということは、不確実性の高いビジネスにおいても重要なことはいうまでもないが、正攻法と奇襲を組み合わせて、相手を混乱させるというところは、ビジネスにはやや当てはまらない。

    もちろん、ビジネスにも競争相手はいるのだが、やはり大事なのは、競争相手というより、顧客ニーズにより早く対応すること。つまり、中核的な性能を高く維持する(正攻法)とともに、なんらかの驚きの要素(奇襲)を組み合わせること。

    いわゆるブルーオーシャン戦略とかあって、これも、ある意味、今ではそれほど新しい話ではないかな?

    ビジネスの領域で一番使えそうなのは、OODAループを早く回すための組織文化のところ。

    ここは、結構、「学習する組織」とか、「ティール組織」を思わせるところもたくさんある。

    「学習する組織」は、しばしば理想論的で、現実的ではないと考えられがちだが、実は、概念的に似ているOODAループが厳しい競争のなかで進化した結果であることから考えると、やっぱ元気がでるし、面白いなと思う。

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    2019年03月08日
  • OODA LOOP(ウーダループ)―次世代の最強組織に進化する意思決定スキル

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    ネタバレ

     数や力で劣る集団が、どうすれば規模の大きな相手に勝つことができるのかを、理論的に説明している1冊。

     1940年にフランスとイギリスの連合軍を破ったドイツ軍や1958年から始まったベトナム戦争で、アメリカの支援する南ベトナム軍に勝利した北ベトナム軍。他にも、サウスウエスト航空や日本の自動車産業など取り上げ、「規模で劣る組織がなぜ規模の大きい組織に勝つことができたのか」を戦争・ビジネスの2領域にまたがって分析し、その共通するルールを紹介している。

    【自分より強い相手に勝つためには】
    結論:自分より規模の大きい敵を倒すには、敵を心理的パニックに陥れ、闘う前に勝つ!

    相手を心理的パニックに陥れるためには、
     1、アジリティ(機敏性)
     2、正と奇の効果的な利用
     3、OODAループ(=「正と奇」をアジリティをもって高速回転させる戦略)を行える組織作り
    が必要!


    【弱者が勝者を喰う、必殺の電撃戦戦略】
     電撃戦=機動力の高い兵力をもって、迅速に敵部隊を突破し、指揮系統を破壊する戦法
    →弱者が強者を倒すには、機動力をもって闘うのがベスト!

     【機動力をもって闘うとはどういうことか】
    (性能に劣るF-86が、MiG-16に圧勝し続けた)‐
     F-86が勝っていたのは観察できる範囲の広さと操縦のしやすさ
    →「アジリティ(機敏性)」(=変化する外部環境に即応して、自らの方向性を変化できる能力)が優れていた
    =敵より先に状況を観察・判断して、行動に移すことができれば勝てるんじゃね?という考え(要は敵が対応してくる前に攻撃してしまえ、と言う感じ)

    →「非対称的高速遷移」=アジリティを活かし、敵より先に行動することで、敵に突発的で予想外の変化を発生させることで、敵を躊躇させパニックに陥れること。

    「非対称的高速遷移」のイメージ
    …「あなたが追いかけてくる民兵から逃げている状況を創造してもらいたい。(中略)あなたが土手へと駆け出し、川に飛び込んだとしよう。腰のあたりまでつかってしまうと、早く進めば進むほど、あらゆることが困難になると気づくだろう。あなたの命運は素早く動くことにかかっているが、それができない。頑張って動こうとすればするほど、フラストレーションがたまっていく。パニックに陥るのは時間の問題だ。そして、効果的な意思決定を行うことができなくなっていく」(P.116)

    (アメリカ海軍の海兵隊マニュアル)‐
    …「われわれの行動によって、不足かつ追いつくことのできない事態が次々と生じていく(非対称的高速遷移)なかで顕在化する脅威やジレンマを敵に強要しようとわれわれは模索する。究極的な目的は、パニックと麻痺であり、敵が抵抗しようとする意志を喪失することである」

    【では何を「機敏に」すれば相手の心理を崩壊させられるのか】
    =「正」と「奇」という2点セット
    「正」=予測可能で、常識的なもの(例:戦闘開始時に敵の正面を引き付けている部隊)
    「奇」=予測不能で非常識的、変則的でサプライズ要素があるもの(例:敵の側面や後方を機動力をもって攻撃する別部隊)
    →適切に実行された「正」と「奇」の機動戦の最終的な帰結は、敵側のパニック、カオス、恐怖、崩壊などである
    つまり、
    =敵の予想もつかない行動(奇)によって相手は心理的動揺を引き起こす。そのためには「奇」が予測可能なパターンに陥らないよう、「正」を持ち合わせることが必須で、この「正」と「奇」の組み合わせが敵にとって「予測不能」になると、敵は現実に思考が追い付かずパニックに陥る。
    →「正」と「奇」の組み合わせを敵よりも高速に回転させていくこと(=アジリティ(機敏性))で、敵より優位に立つことができる

    =この一連の流れ、つまり「正」と「奇」を効果的に、そして敵より高速にシフトさせていく戦略を、
    「OODAループ」と言う。

    【OODAループとは】
    =敵の予測可能なもの「正」と予測不能なもの「奇」を最適に組み合わせ、高速にシフトさせていくことで、敵を心理的なパニックやカオスに陥れ、崩壊させる戦略

    OODAループのステップは
     1、観察(Observe):環境(自分や敵味方などの物理的、心理的な状況)を観察すること
     2、情勢判断(Orient):観察したことが何を意味するか
    情勢判断し、自らを方向付けること
     3、意思決定(Decide):ある種の決定を行わなければならない
     4、行動(Act):その決定を実行に移さなければならない
    であるが、これは例外的な場合で、
    OODAループの基本的なステップでは
     観察→情勢判断→行動 のループになる
    =意思決定(Decide)を行う必要性をなくしたからこそ、OODAループは「アジリティ」のある戦略なのである


    【意思決定を飛ばす、OODAループが実行できる組織とは】
     1、相互信頼(一体感、結束力)
     2、皮膚感覚(複雑で潜在的に混沌とした状況に対する直感的な感覚)
     3、リーダーシップ契約(現場の主導性を高めるミッション)
     4、焦点と方向性(オペレーションを完遂するためのぶれない軸)

    この4つが揃うことで、敵よりも先んずる1手を打てるチームになる

    1:相互信頼→上司が何を意図しているのかを、部下が察知できるようになる。いちいち意思決定を下す必要なく、時間を短縮することが可能に。

    2:皮膚感覚→部下が上司の意図を汲み取り、どう行動すべきかを、自分の感覚で判断することが可能に。

    3:リーダーシップ契約→1,2があることで、上司は部下に、ミッション遂行に必要な権限、自由度を与えることができる。上司からの計画の縛りはなく、現場で動く者(部下)の主体性・主導性を促進する

    4:焦点と方向性→どういった方向に向かうべきかを明確にし、そのために何に焦点を当てるべきかを現場の判断に任せ、それを状況に応じシフトさせることが重要。そのためには1~3までの主体的に行動させられる環境が必須である。

    →状況に応じて焦点(あるビジョンに向けて統一された方向性の中で何に目を向けるか)をシフトさせられる能力が高い=アジリティが高い=OODAループを高速に回せている

    『機動戦ハンドブック』を著したビル・リンドによれば、
    「リーダーシップとモニタリング(監視)は信頼が無ければ価値のないものである。意図とミッションについての「契約」は信頼の表現である。それは、部下が自分の望むことを理解し実行するという部下に対する上官の信頼であり、自ら主導的に行動したとき、上官がそれを支持してくれるという上官に対する部下の信頼である」

    =OODAループはそもそも部下が「自主的」「能動的」に動くことが前提→「能動的な」部下を持つ場合はリーダーは「内向型」の方が成果が上がる(『Quiet 内向型人間の時代』より)

    【ここまでのまとめ】
    Q.自分より強大な相手に勝つには?
    A.相手を心理的パニックに陥れ、崩壊させる

    Q.相手を心理的パニックに陥れるには?
    A.相手より先に判断・行動し(=アジリティ)、相手の予想できない状況(「正」と「奇」の作用による)を作り出す

    Q.それはどんな流れで行われるの?
    A.観察(Observe)→情勢判断(Orient)→意思決定(Decide)→行動(Act)のループ。でも意思決定なんて基本的にはいらない

    Q.意思決定を飛ばす、OODAループの理想的な組織とは?
    A.チーム内での意思疎通に手間のかからないように、十分に経験を積むことで相互信頼やビジョン、個人の高い経験則が存在する組織(→組織全体のわずか0.5%ほどできれば十分らしい)

    【ビジネスにおいてはどうなのか】
    電撃戦とビジネスに共通する要素は多い。
    →だってビジネスにおいてもスピードって大事だよね、という考え

    【ビジネスにおけるアジリティ=スピードの目的】
    アジリティ≠短期間で仕事をおこなう
    =ビジョンに向かって仕事をする中で、何に焦点を当てるべきかを判断し、柔軟にシフトさせること(それを素早くループさせ続けること)

    目的
     1、競争相手の体勢を崩すこと(不確実性、混乱、パニックなどを作り出し、結束力を粉砕し、麻痺させ崩壊をもたらす)
    →戦争と同じ
     2、自社と顧客の両者が製品やサービスについて新しい捉え方ができるように導いていくこと=市場を形成すること→ビジネス特有
    =顧客が期待していないことが「奇」になる
    …日本の自動車メーカーの例:
    70~80年代にかけて、アメリカの自動車市場を席捲。→オイルショックにより石油価格の高騰が発生し、燃費の良い日本車の需要が高まった。しかし、日本車が市場を広げたのはそれから10年ほどあとのことで、それ以降リードし続けた。
    =日本車は、顧客の予想するもの(正)すなわち燃費の良さを用い、顧客の予想できなかったサプライズ(奇)すなわち、耐久性の良さやフィット感などで勝利した。

    【PCDAサイクルではなくOODAループが必要な理由】
    規模の大きい敵に勝つそして、顧客を確保するには、
    「正」と「奇」の組み合わせを高速にシフトしていくことが必要。
    →「奇」は相手の予測不能な要素、つまり数字や数学的モデルでは説明できない要素である必要がある。
    (戦略家の中で共通する注意事項に、自分が予測できていることは相手も予測できていると思え というものがある)
    =数字やデータをもとに立てた計画を基に行動する「PDCAサイクル」では、スピードも遅く、「奇」の要素を見つけることが困難である。
    →往々にして「奇」は数字で表せられるものではない

    そういった一見あやふやな「奇」を実行するには、
    上司と部下の間に相互信頼がないよ不可能なことは明らかである。

    W・エドワーズ・デミング曰く、
     「目に見える数字だけに基づいて会社を経営すれば、あまり時間のたたないうちに会社も目に見える数字も失ってしまうことになるだろう」

    しかし、PCDAサイクルが悪いということではなく、
    OODAループとPCDAサイクルは対照的なだけで、使い分けが必要である。

    PCDAサイクル:予測データを用いて、不確実性の低いことを反復的に行う(財務管理など)ことに優れている。
    OODAループ:前例がなく、事実データのみを駆使して、不確実性の高い、創発的な取り組みに優れている(新規事業の立案など)
     
    【結局、OODAループとは】
    めまぐるしく変わる外部環境を敵より先に、
    観察、判断、行動することで、敵の心理的パニックを誘う戦略

    「勝利する兵は、最初に勝ち、それから戦場に赴く。
    一方、負ける兵は、最初に戦場に行き、そこで勝利を模索する」









     

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    2019年03月01日
  • 実践力を鍛える戦略ノート[マーケティング編]

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    ネタバレ

    基本的に戦略を実務でどう落とし込むかという、理論と実践の架け橋的な内容であるが、バランスがとても良い。実践といっても、具体的な販促や広告のつぼのような内容ではなく、あくまでも考え方のベースとなるフレームワークやプロセスが提示されている。単なる、ノウハウ本とは一線を画する高いクォリティ。

    顧客セグメンテーション

    顧客のバックグラウンド
    デモグラフィック
    ジオグラフィック
    サイコグラフィック
    ライフスタイル

    顧客のヒストリー
    製品の使用履歴
    使用頻度
    ブランドロイアルティ
    製品への態度

    購買行動
    購買バターン
    メディア使用パターン
    製品情報探索パターン
    価格/品質/プロモーション/イノベーションへの感度

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    2018年10月30日