原田勉のレビュー一覧
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価値(バリュー)にもとづいた企業戦略をバリュースティックというシンプルな図で解説している本。
ここでいう価値は顧客だけでなく、従業員とサプライヤーも含まれる。WTP(支払意思額:顧客が払う上限の価格)とWTS(売却意思額:従業員とサプライヤーが受け取る下限の報酬額)の2つが重要な用語。これらの差分が、製品/サービスの生み出した価値であると定義している。
たとえば、製品改善によってWTPを上げると同時にWTSは上がってしまい価値は変わらないとか、一方でWTSが下がることができればさらに価値を生み出せる、などなどさまざまなケースで価値について説明している。
ネットワーク効果についても言及するなど、 -
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うまくいかない、複雑、長年解決できていない…そんな問題を解決する方法なんかなさそうに見える。でも、よくよく観察すると、同じ条件下にあってもうまくいっている人や事例は存在する。
この本は、ある一定の問題意識を持つ人々が自ら「なぜ、ここではうまくいっているのか」を徹底的に調べ、発見し、改善をするというプロセスを事例によって解説したものだが、読後はものすごく希望が持てるようになる。
うまくいったのはなぜ?と観察することは、個人でも始まるが、コミュニティだと一層強固に進んでいく。問題を抱えた時、仲間を探すことから始めるこの手法を知っていれば、なんとなく、「どんなことが起こっても大丈夫」と思えるようにな -
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oodaというコンセプトは非常に有用に思います。本の中に指摘がありますが、PDCAが正解のように言われている現状の中で、明らかにそれでは足りない思考方法を求められるパターンがあります。
それがどんな場面か、OODAなら何ができるかという話に加え、よくある『戦争における戦略とビジネス戦略の関係性考察』についても踏み込んでると思います。企業戦略観点では必読に思います
・OODAループは企業戦略のレベルのためであり、そもそもPDCAとはレイヤーの違うものかとは思いました。PDCAが実務者目線のものに思います。
➜PDCAよりもOODAのほうが現代において優れてる!みたいな論調は明らかに誤りだとわかり -
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ネタバレPD, Positive Deviance. ポジティブな逸脱による問題解決アプローチに関する本である。あらゆる困難の解決に役立つ。
簡単に言えば、問題にいる当事者と利害関係者自身に、それを回避する行動(how)を発見させ、それをやっていない人々が行動できるよう自ら学び変わるようにするアプローチである。
事例の殆どが関係性の問題で解決が難しいとされていたもの。しかし、PDを浸透させることで解決する。所属していないコミュニティのベストプラクティスをトップダウンで広めるアプローチとは異なる。
会社や自分が参加しているコミュニティで早速試す。 -
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2004年に原書が発表され、2019年に日本語訳ということで、本書は翻訳者の原田氏が各章のサマリーと最後にまとめて解説というアップデートした内容になったことで、怪我の功名か、より理解しやすい内容となっている。
忙しい人は、各章のまとめと最後の解説だけ読んでも大筋の理解は可能。しかし、経営コンサルタントでもある著者の分析手法も素晴らしいので読んでおいて損はない。
例えば、戦略モデルにおけるハードとソフトの決定的な差異の指摘(P74)、電撃戦における成功の4つ要因のビジネスへの適用(P88)、OODAの神髄は以心伝心であること(P124)など興味深い示唆に富んでいる。
そして、巻末の訳者解説は必読 -
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不確実性の高い領域でOODAループをいかに高速で回すか、という章で印象に残ったのは、
・スピード重視の経営に計画はいらない
・アップルでは、3カ月計画を事業計画といい、1カ年計画を中期計画と呼ぶ
・日本の3~5年先で作成される中期計画は、ドリームと言う
OODAループ
Observe(観察)
Orient(情勢判断)
Decide(意思決定)
Act(行動)
OODAループは、米軍事戦略家であるボイド氏発ということもあり、軍事的事例がやや冗長的だったが、いかに、不確実な状況で、最前線がミッションに基づいた判断を直感的にしていけるか、ヒントが多い。 -
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「変化の早い時代は、PDCAじゃなくて、OODAだ」的な話しは最近よくあって、それが間違いとまでは言わないが、話の一部でしかない。また、PDCAが悪いわけでもなく、どういう状況のなかで使うのかによる。
OODAループは、戦争という究極の修羅場のなかで生まれ、生き残ってきた戦略論といえる。その考えは、孫子をはじめとして、宮本武蔵、リデルハートなどの戦略思想家の系譜にあるようだ。
とにかく事実を相手より早く認知して、方向づけし、実行するサイクルを可能な限り早く回すのがポイント。そして、戦う前に勝つ。正攻法と奇襲を組みあわせて、状況に応じて、どんどん打ち手を変えていくということ。
つまり、OO -
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ネタバレ数や力で劣る集団が、どうすれば規模の大きな相手に勝つことができるのかを、理論的に説明している1冊。
1940年にフランスとイギリスの連合軍を破ったドイツ軍や1958年から始まったベトナム戦争で、アメリカの支援する南ベトナム軍に勝利した北ベトナム軍。他にも、サウスウエスト航空や日本の自動車産業など取り上げ、「規模で劣る組織がなぜ規模の大きい組織に勝つことができたのか」を戦争・ビジネスの2領域にまたがって分析し、その共通するルールを紹介している。
【自分より強い相手に勝つためには】
結論:自分より規模の大きい敵を倒すには、敵を心理的パニックに陥れ、闘う前に勝つ!
相手を心理的パニックに陥 -
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ネタバレ基本的に戦略を実務でどう落とし込むかという、理論と実践の架け橋的な内容であるが、バランスがとても良い。実践といっても、具体的な販促や広告のつぼのような内容ではなく、あくまでも考え方のベースとなるフレームワークやプロセスが提示されている。単なる、ノウハウ本とは一線を画する高いクォリティ。
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