紀藤正樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
怒りがこみ上げるね。
反社カルトに乗っ取られた日本の政治とメディアの現状にはかなり絶望。
提言1.市民活動の支援制度を充実させて、社会的規制を強めよう→
カルト問題に取り組む団体に補助金などの援助を「パブリックチャリティ」
提言2.心の問題に対処する法的規制の議論を広げよう→
「無知・脆弱性不法利用罪」という犯罪の導入。法的規制の強化
提言3.学校でも宗教のリスクについて教えよう→
宗教の衣をまとったカルトについて教育の場で
提言4.既存宗教は、魂の救済にコミットしていないことを猛省しよう→
廃仏毀釈を期に今の葬式仏教のような状況となったことを反省せよ
提言5.政府は総合的な対策を講じ、メデ -
Posted by ブクログ
・「意見」は、事実を「価値観」で評価し、「理屈」を伴わせて言葉にしたもの。
・意見を言うときは、「好き嫌い」の前に「良い悪い」を意識することが大事。
・「自分はどの立場を取りたいのか」という価値観がなくては「意見」にならないのです。いいかえれば、絶対的な政界が存在しない以上、「意見」とは「どんな大前提の下で理屈を立てたいのか」という自分の価値観にかかっているわけです
・「事実」は「だれが見ても同じこと」
・特殊事例を拡大解釈するべからず
・建設的な議論にするためには「建設的な質問をする能力」が欠かせない
・自分の意見や見解が含まれていない質問は「愚問」
・建設的な意見とは「何のために聞くのか」 -
Posted by ブクログ
題名だけ見ると「あの紀藤さんがまさかの『論破系』?」とびっくりしてしまいそうだが,内容は如何に正しく議論し,論点を炙り出し,合意形成に至るのか,と言う至極真っ当な内容(当たり前).
所謂『論破系インフルエンサー』について随所でチクチクやってるのもニヤリで大変良かった.
でも一点だけ,「トンデモ本に騙されない読書法」についてはやや危ない,と思った.と言うのも,何かを知ろうと思った時,まさに最初に触れる情報によっては「トンデモ本5冊」選んでしまう可能性もある…と言うか非常に高いわけで,その時点で相応のリテラシーと言うか知性が求められてしまうわけで.
5人の人から1冊ずつ紹介してもらうとか,もう一歩 -
Posted by ブクログ
論破するための本ではなく、相手の価値観と違う場合にどう考えるべきかというような本でした。
一時期「それはただの感想でしょう?」みたいなセリフが流行りましたが、
その時に意見やら感想やらどう違うのかわからないままでただ「嫌なセリフだな」としか思っていませんでしたが、
この本で、意見とはこういうことかと参考になる部分がありました。
意見を持つ、議論をするトレーニングとしてはちょっとむずかしいかったですが、
著者が弁護士なので、実際にあった事件が例として使われていて面白かったです。
もう最初の「意見」とは「価値観」プラス「理屈」の理屈の部分でわからずひっかかり、半分以上読み進めても結局どうすれば?と -
Posted by ブクログ
カルトのマインドコントロールについての概説書で、まとまっていて手頃な内容で入門書として勧められる。
一点気になったことは「ダブルバインド」の定義である。
本書で紀藤氏が説明するダブルバインドとは、カルトのドグマ的教義によるスーパーエゴ的検閲が信者の思考に内在化されていて、信者自身の自発的な思考を制限したりコントロールしてしまう状況である。
ところで心理学用語のダブルバインドとは、グレゴリー・ベイトソンにより定義され、つまり言語メッセージとジェスチャーなど異なるレベルのメッセージ(メッセージとメタメッセージ)が矛盾していて、メッセージの受け手が自家撞着に陥る現象である。たとえば親や上司など、自分