斉砂波人のレビュー一覧

  • 堕ちた儀式の記録

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    読み始めは「近畿地方のある場所について」と似たような感じかな?と思ったが
    読み進めていくと作品のスタイルは似てなくもないが
    作品の質は全然違った
    ファフロツキー現象や蝶の生態なんかの記述はやたら詳しくて
    読み進めているうちにどんどん怖くなる
    最近はこんな感じのホラー作品が増えているが
    むせかえるような怖さとストーリーの面白さを兼ね備えた作品はマレ
    これは私の愛読書になりそうだ

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    2025年09月25日
  • 堕ちた儀式の記録

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    一気読みした。
    めちゃくちゃ面白かった!
    各地に残る儀式的なお祭を調べる男子学生と、昆虫を研究する女子学生のお互いに調べたことを擦り合わせていくはなし。
    片方は人肉食、片方は強制的ロボトミー。
    やばすぎる儀式を解明したかもしれないはなしでそこに収束していく過程がめちゃくちゃ良かった!
    間に挟まれた実話怪談?も面白くて、占いのひとがほんまにいてるなら見てほしいなぁと思わせる筆力!
    この作家さんの他の作品も読んでみたいですねー!!

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    2025年09月14日
  • 荒魂怪談

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    神仏に関する怪談が集められた一冊。

    著者によって集まる怪談に傾向がありとても興味深い。
    その中でお寺や修験者に関する怪談を綴った橘百花氏の民話のような因果話や海を越えた海外の神について語られる卯ちり氏の怪談、そして一話のみながら思わずヒヤリとさせられる人間も怖い話の「檻の中」の斉砂波人氏と「裏の靖国」の鷲羽大介氏…。
    もちろん他の著者の方々の話も大変興味深く、また読みやすいものが多くとても満足な一冊。

    しかし後半に行くとかなりアクの強い著者が続くため(悪い意味ではなく作者の個性が強烈に出ている話が多いので)「実話怪談」というより立派なひとつの「作品」として捉えたほうが良いかもしれない。

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    2025年10月31日
  • 堕ちた儀式の記録

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    面白かったが、怖かったかと言われたらそこまで怖くはなかった。ただ、記録を読み進めるうちに「儀式」の全容だったり目的が明らかになっていくので、真相に辿り着いて「あぁ、不気味だね」っていう感じ。
    なので、ゲームのサイレンみたいな土着の宗教を巡るサバイバルホラーみたいなものを期待して読むと、少し拍子抜けするかも。
    柳田國男の『遠野物語』とか、山に纏わる怪談とか、そういう湿っぽい不気味な話が好きな人には刺さると思う。
    個人的には、断片的な情報や記録が集まってくるにつれて、話のミソが徐々に読めてくる感覚が、主人公と共に調査をしている気分になれて面白かった。

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    2025年10月03日
  • 堕ちた儀式の記録

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     東北の瀧来集落と四国の高山集落で行われる不可思議な儀式の記録を綴ったモキュメンタリーホラーで、民俗学のみならず各国の伝承や科学的見地から儀式を考察する下りが面白く、徐々に浮かび上がる儀式の正体のおぞましさと最後まで全容が明かされない不可解さが恐ろしかった。

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    2025年10月02日
  • 堕ちた儀式の記録

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    日本の歴史の闇に埋もれた悍ましい儀式に足を踏み入れる大学生たちの物語。
    タイトルにもなっている儀式の恐ろしさはもちろんだが、各国の神話や事例との類似性を示す資料・描写も多く、表現が異なるだけで似たようなことやモノが世界中で存在しているのかもしれないと言う違った恐ろしさも感じた。
    大きく前後編に分かれており、途中わずかに話が交わる部分はあるが基本的に独立した話。
    どちらもある意味いいところで話が終わっており、続きを読みたいと思わせる終わり方だった。

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    2025年09月16日
  • 堕ちた儀式の記録

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    帯に「背筋氏、戦慄」ってあったのと、小冊子(角川「こわい本あります」フェアの本)が付いてたのを本屋さんで見つけ、これは…と思いお迎えしました。
    私、背筋さんの名前が出てたら、読んでみたくなるタチなもんで(笑)

    「語り継がれる虚ろな伝承、その断片が集積し、脳内で悍ましい像を結ぶ」と帯で謳われてる通り、山中でのフィールドワークの様子が目に浮かんで…怖面白かったです。
    集めた資料の提示から始まってたから「右園死児報告」っぽくも見えたけど、あちらとは違ってお話はひと夏の出来事だったし、資料の合間に「現地(調査)報告」とする小説部分が挟まってたので、読みやすかったです。

    本の造作も、前半パートの扉絵

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    2025年09月12日
  • 荒魂怪談

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    神様に関わる怪談は、それ相応の罰的な展開になるのがやっぱり怖い。
    神様に頼るときや何かいけないことをするときは、それ相応の覚悟を持って。
    死ぬ気で向き合えること以外は、安易に関わってはいけない。それは、良くも悪くも。
    そう思わされた。神社散歩とか、本当にいいのか?とか、薄っすら思った。
    もっと下調べしてから色んなところに行くべきだと思った。
    あとは神様や近しい存在に対して失礼な態度を取る奴が、人間には良いことをしているなんてあり得ないので。
    宗教観とかそういう観点ではなくても、その人たちが心から大切にしているものを粗末に扱うようなことは、何だろうとダメってことで。
    私も気をつけます。

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    2025年11月20日
  • 堕ちた儀式の記録

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    普通に面白かった。記事の切り抜き風だったり、言い伝えの記録だったりだいぶ細かく分かれてたけどそれもあってかすぐ読めた。
    こういう民族系のホラー好きだから似たような本もっと読みたい。

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    2025年11月19日
  • 堕ちた儀式の記録

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    考察したくなるホラーが好きな人に
    特に刺さるタイプの作品。

    東北の瀧来集落と四国の高山集落に伝わる
    不可思議な儀式を二部構成で描いた
    モキュメンタリーホラー。

    それぞれの地域に伝わる儀式は、
    一見すると単なる伝統に見える。

    しかし現地で拾い集めた資料や、
    スクラップとして挟まれる過去の伝承や
    怪異の記録を重ね合わせていく事に
    禍々しい真相が浮かび上がってくる、
    というストーリー。

    派手な恐怖ではなく、
    ジワジワと滲むような気味の悪さがある。

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    2025年11月18日
  • 堕ちた儀式の記録

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    ネタバレ

    スクラップやメモを読んで話が進んでいきます
    1項が非常に短く、さくさく読み進められました

    因習村系大好きなので
    初めはワクワク読み進めていたのですが
    だんだん失速
    謎は謎のまま終わります
    結局上には上がいるということ
    (1)とあるのですが
    続くのか!?

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    2025年11月13日
  • 堕ちた儀式の記録

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    なかなか異様というか、異質な空気感のある一冊。ホラーというよりも何か文化に迫るフィールドワークや調査の一端を垣間見たような、あまりにも真実味があって、かえって恐怖を覚えないような感覚すら感じるというような印象。背筋さんのモキュメンタリーホラーと似ていると思いきや、またしても一線を画している独特な作品に出会えたという感じがした。自分自身が辰年ということもあって、なんだか自分がばらばらに破断するような思いになったかも。次の作品を読んでみたい。

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    2025年09月27日
  • 堕ちた儀式の記録

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    ネタバレ

    様々な雑学と物語の謎が交互に繰り出され、その実像が少しずつ見えてくる展開はとてもおどろおどろしくて面白かった。
    ただ、そういうホラーだから仕方ないかもしれないが、ほとんど推測で進んでいくので、イメージが漠然としていた。そういう面でいえばおどろおどろしい雰囲気をまとっていた前半にくらべ、後半は「こういうイメージの作品にしたいんだろうな」という作者の意図みたいなものが垣間見えて、少し興ざめだった。また、後半が少し急ぎ足だったような気もする。

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    2025年09月11日
  • 堕ちた儀式の記録

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    ネタバレ

    感想すぐかかなかったせいで内容あんまり覚えてないけど、オカルトものだった。資料やスクラップを並べていく構成だったと思う、

    ネタバレになるが確か民俗学を学んでいる
    男のほうが調べてた地方の儀式が実は人肉食の話で
    その彼女の女の人が揚羽蝶おっかけていて、そちらが出会った地方の話がロボトミーみたいのでしたという話。
    このての形式の話を読むといつもだからどうしたと思ってしまう。すっきりせずモヤモヤだけ残る。毎回興味もあるし手をだす分野だけど結末が欲しい自分には合わないのかもしれない。オカルト小説の最近のブームに乗ったんだなあという感じだった。
    正しい評価もよくわからないので星3。

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    2025年09月13日
  • 堕ちた儀式の記録

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    友人が、それぞれのフィールドワークに行き、来訪者として村の風習や奇祭、その裏を想像する話。
    構成としては、一人称の現場の観察、スクラップにまとめられた断片的な知識と情報、2人の会話による考察が繰り返される。
    モキュメンタリーかと思ったら、衒学的な感じで必ずしも結末があるわけでもない。スクラップのおかげで答えには辿り着けるけれど、スクラップの順番のせいなのか怖さというものはあまり感じなかった。
    よかったのは観察者がずっと村の外から来た観察者であり関係のない人であり続けたこと。ただ見る人に徹したからこそこのスクラップが生きている気がする。

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    2025年09月02日
  • 堕ちた儀式の記録

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    「記録」なので小説というよりも事実の羅列が多く、少し面白いWikiを読んでいるぐらいの感覚。もう少しふみこんだところまで言及が欲しかった

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    2025年08月10日
  • 堕ちた儀式の記録

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    ネタバレ

    今流行りのモキュメンタリーホラー。
    所謂「因習村」の要素が盛り込まれた作品であり、その分民俗学的な要素が強めだった。

    本の内容としては、ふたつの村が舞台でありそれぞれ足を運ぶ人物は異なる。

    感想としては、不完全燃焼というのが正直なところ。不穏な空気こそ漂っているが、そこからなにか大きな事件が起きるという訳でもなく、あくまで二人の学生が村の風習やそれに纏わる過去に起きた出来事を元に、その裏にあるものを考察していくという内容に終始していた。
    ふたつの村が繋がるという展開もないため、物語的なカタルシスは薄め。また示唆的なアーカイブこそあるのの、それもそこまで重要ではなかった。

    「近畿地方のある

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    2025年07月18日