諸口正巳のレビュー一覧

  • 常夜ノ国ノ天照

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     狂った神が居座り、水子が流れ着き、時折若いむすめを引きずり込む世界。ここのものを食べたが最期、死んでも出られなくなる世界。永遠に終わりそうもない、善と悪の戦いが続く世界。
     ああ、確かに。確かにそうだ。
     こんな世界は「なくてもいい」どころか、「ないほうがいい」のだ……。
    「だが、大勢が生きる世界を壊す権利は、誰も持っちゃいない」
    (P.361)

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    2018年09月07日
  • フジミさん最恐伝説 殺神鬼勧請

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    ネタバレ

    主人公が力を使うことで、富士山が連動し噴火しそうになる。狐たちは力を抑えようとするが、狼は非紳を倒すためには暴走もやむなしとする。100年前から領域を支配する非紳を倒すため、富士山に眠る殺意の力を解放するが、富士山が噴火させ凛子を死なせてしまう。主人公は守れなかった罪悪感から来るってしまう。
    状況に流されてきた主人公だけに、状況が悪くなると打破する力がなくて悲しい終わり方。

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    2015年12月17日
  • フジミさん大焔上 殺神鬼勧請

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    ネタバレ

    狛犬に導かれ、狼の紳使と共に非神狩りを行うが、狛犬が非神に取り込まれることで街ごと異世界になってしまう。主人公の力を解放することで、非紳を消去するが力の源が不穏な感じで、以下次巻。
    1巻より非神のスケールを大きくすることで、強すぎる主人公とのバランスが取れて良い感じになった。

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    2015年12月17日
  • 謳えカナリア

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    死後、異界への転生?とでもいうのか。
    美しくも、儚く、哀しい、愛憎の物語…かな。

    音楽(歌)を題材にした作品を他にも読んだことがあるけれど、表現が難しいなぁと。
    音を文字で表現するのって何がいいのだろう?

    恋というには大き過ぎるような、誰かを愛しく慈しむような、それが時に人を狂わせる。
    前半の緩やかな流れの説明から、終盤の怒涛の流れに差があった感じ。
    もっと知りたい場面があったかな、人物像とか。
    一冊の物語として読むならこのくらいなのかな。

    豪華な装丁等を見ると、もう一押しと感じなくもない。

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    2015年10月21日
  • 灰燼騎士団 新月が昇るまで1

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    キャラクターは好きなのですが、ロボ召喚設定がな引っかかるー。
    最終的にどうなるのか気になるので最後まで読もうと思います。

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    2013年11月05日
  • 新月が昇るまで4 針の上の光

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    ネタバレ

    このシリーズの真髄は、神と神との戦いに翻弄される人間ということだろうか?

    この作品の場合、神とは全きものではなく、無機質なようでもあり、同時に人間くさいところもある矛盾した存在に思えた。

    こんな存在に振り回されるなんて、なんて迷惑な…というのが正直な感想である。
    しかし、ジグラートとニムとサンナが封印を解いた遺跡の描写は秀逸だったし、そこでの戦いは息をもつかせぬものだった。

    なにを信じていいかわからない時ほど、信じることのできる仲間がいることが、一番強くいられるということだろうか。

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    2013年01月16日
  • 新月が昇るまで3 夜明けの黒蛇

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    神対人間、神対悪魔の戦いが始まろうとしている。
    人間と悪魔は共闘できるのか。

    ニムは悪魔なのに、やたら人間くさい行動をとる。
    むしろ、人間が好きだと認めつつある。

    狂王ヘルムトもシヴルの妊娠を機に人間らしさを出すようになってくる。
    ジグも師匠アッシュールとの対戦を経て、恐れていた濡れ羽色の騎士とも対決する決心をする。
    それぞれに、いろいろな心境の変化のあった巻だった。

    天使ですら神を疑うような世界で、神とは一体何なのか、答えはあるのだろうか。

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    2012年09月21日
  • 灰燼騎士団 新月が昇るまで1

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    ファンタジーかと思って買ったんだけど、召喚のあれがSFっぽくて少しがっかり。召喚のまでは楽しんでたんだけど唐突にロボ系で興ざめ。続きは気になるものの、ちょっと読みたいファンタジーとは空気が違うんだよなぁ…。

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    2011年09月30日
  • 世界時計と針の夢 下

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    大人向けのラノベだと思い手に取ったのですが、想像通りの作品でした。
    もっとも、ここまでグロくてドライだとは思っていませんでしたが。

    物語は、スチームパンクを彷彿させる世界観に雰囲気あって魅力的なんですが、危機に直面してもハラハラするような展開にならず、淡々と物語が進んでしまうのは、勿体無い気がした。

    主要人物の一人が不死だったり、世界を10年前に巻き戻すというのが、物語の目的なので、最終的に元に戻るからどうなってもいい、といえばそれまでなんですが、もっと物語に引き込まれるような吸引力があったら傑作になった気がするだけに、残念でならない。

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    2010年05月29日