R・F・クァンのレビュー一覧

  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 上

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    key作品のような日常パートが長く、なかなか本題に着手しないが、いざ展開するとジェットコースターのように怒りと憎しみと楽しさと悲しさが頻繁に入れ替わる。
    キャラクターに思い入れができ、時代背景や土地の文化を自身に馴染ませながら読み進めていくとなるほど、面白い。特に話題に銀や翻訳が絡むと長くなりやすいので注意が必要。説明パートのようなもの。

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    2025年12月16日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 上

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    疫病が流行る広東からイギリスへ連れていかれるロビン。
    ラヴェル教授の指導の下オックスフォード大学へ。
    そこで気の合うはみ出し者仲間と出会って友情を育んでいく。

    ハリーポッターのような雰囲気のあるSF。翻訳と銀と魔法と人種差別が絡む世界。

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    2025年12月16日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 上

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    外国語ができてもできなくても、知的好奇心をくすぐる仕掛けがギチギチに詰まってて相当手強い!一気に脈拍数が上がったところで、下巻へ続く

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    2025年12月13日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 下

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     ずいぶん間が開いてしまった。やっと読み終わった。やはり予想した通り希望に溢れるエンディングとはならなかったけれども。
     銀と言語(翻訳)を使った魔法、物語の中に入り込むとクラクラしてしまう。
     ある言葉が持つ「力」をいかに損なわずに他の言語に「翻訳」できるか。現実に「翻訳された」作品を読んでいるわけで、本当に表現されていることを、どれだけ正しく受け止められているのか……

     「翻訳とはまさにそういうことなんだ、と思う。話すということはそういうことなんだ。他人の話に耳を傾け、自分の偏見を越えて、相手が言おうとすることをわかろうとすることだ。自分自身を世界に示しほかのだれかが理解してくれることを

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    2025年11月22日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 上

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    久しぶりに時間が過ぎるのを忘れるほど夢中になって読んだ。

    基本はハリー・ポッターを思わせる魔法学園ものなのだけれど、帝国主義や階級社会の闇が色濃く描写されていて、現代性が強い。
    主人公を含む同期4人組が男2女2で、1人だけが白人という設定も効果的。かけがえのない友情を育みつつも、互いのマイノリティ間ギャップに苦しみ、栄光と信念の間で悩む姿がリアル。

    なにしろ、銀の棒に適合対となる言語を刻んで魔法を発現させる、というアイデアが発明すぎる!言語の盛衰が魔法に影響したり、英語から遠い言語を扱える者が重宝されたり、魔法によって産業や生活が豊かになっている、という設定がおもしろすぎるし、メタファーと

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    2025年10月22日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 下

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    子供の夏休みの課題図書には少し話が難しいかもしれないが、ハリポタとかスチームパンク、ソフロニア嬢とかが好きなら是非。イングランド人以外の大英帝国の負の側面に触れる19世紀オックスフォードの学園もの。
    銀と翻訳による言葉の魔法で蒸気機関や機能を向上させる、今なら電気やネットをイメージすると近いだろうか。理論は難しいのでそんな気にしなくて良い。

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    2025年08月05日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 下

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    下巻はオックスフォード大学の王立翻訳研究所「バベル」で翻訳学を学ぶ男女4人のその後の顛末である。

    主人公のロビンはカルカッタ出身のイスラム教徒ラミー、ハイチ生まれの黒人女性ヴィクトワール、英国の高級将校の娘ラティスらと共に入学した。英語から遠い言葉ほど「適合対」の威力が増すので世界中から集められた。彼らは一緒に行動しお互いの友情を育み、ネイティブ翻訳者を目指す。言語学や翻訳研究に没頭する黄金の日々を過ごす。

    四人は卒業航海で広東に行き、侵略戦争の引き金となる交渉に関わる。当時のイギリスは銀獲得のため清朝政府にアヘン貿易を迫っていた。ロビンは大学の侵略加担に反対し、母親の見殺しを責めて同行の

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    2025年08月08日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 上

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    この本を手にする時も、読んでいる途中でも「SFファンタジー」という分類定義に何度も邪魔された。
    SFならまだしもファンタジーは流石についていけないという思い込みに、「そんなのを何で今更読むんだ」と幾度となく引き止められた。
    しかし純文学を頂点とする序列感覚や好き嫌いの決めつけがいかに読書の世界を狭めていたか思い知ることになる。そもそも文学や小説は仮構でありフィクションだ、作家は自由に創造力と構想力で表現を極め、読者がそれを受け止めて楽しめばよい。
    それが自分の濫読のコンセプトであったはずだ。

    この作品は傑作であることは間違いない。
    ネビュラ賞・ローカス賞については知らなかったが、知れば受賞も

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    2025年08月03日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 下

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    19世紀オクスフォードの架空歴史翻訳魔法小説の下巻。上巻巻末の驚愕の展開から、怒涛の展開の下巻。
     キーワードは、ブリカス、銀、魔法、翻訳、学生生活、友情、植民地、産業革命、超えられない立場の違い、ダブルどころかトリプルミーニング、東大安田講堂。
     これだけの材料が絶妙に組み合わさり、無駄なく世界観を、物語を動かしていく。
     ただ、あまりにもきっちりハマりすぎており(上巻の中盤でオチが読める)、破天荒さに欠けるので星4。

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    2025年07月17日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 上

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    19世紀のオクスフォードを舞台に、銀細工による魔法がイギリス中に行き渡っている、という設定の元に描かれる架空歴史モノ。主人公は清国で生まれ、イギリスで育った若者。
     翻訳のニュアンスのズレが魔法の源だが(魔法に呪文はつきものだ)、言語について深く踏み込んでいるのは興味深い。オクスフォードを舞台に、マルチリンガルである主人公は、翻訳の妙味を学びつつ、19世紀のイギリスということで、ブリカス全開の現実に向き合う。銀細工の魔法が産業革命の蒸気機関の代替となっていて、盛り沢山の作品だ。

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    2025年07月16日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 下

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     “銀の棒が震えながら歌っていた。自分たちに関する筆舌に尽くしがたい真実を表現しようとしているかのようだ。それは翻訳が不可能だと言う真実だった。翻訳がとらえ、表現する純粋な意味の領域は決してわからないだろうし、わかりようがないことを。
    というのも、アダムの言語なんてものがどうやったらあり得るのだろう? 生得的で、完璧に理解可能な言語なんてものは存在しない。そんな言語になり得る候補なんてない。威張りちらし、一つのものになろうとして、吸収できるような言語はない。
    言語はたんなる相違なのだ。千もの異なる見方、世界の動き方がある。いや、ひとつの世界の中に千の世界がある。そして翻訳は、どれほど無駄であろ

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    2025年07月11日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 上

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    同じ意味の単語を二か国語からそれぞれ選んでも、語源を辿ると完璧には一緒の意味を示すことにはならない。言葉は、単語一つ取り出しても歴史的・文化的背景によって本質的に多義的なのだ。この単語のペアに含まれた意味のズレに魔法が宿る、という設定が面白い。これは自分でも考えて作りたくなる。
    例えば日本語と英語のペアでは、こんなのはどうだろう?
    「間」と「gap」をGoogleで調べるとAIがこう回答してくれる。

    「間(ま)」と「gap」は、どちらも「隔たり」や「隙間」を意味しますが、ニュアンスや使われ方が異なります。「間(ま)」は、時間や空間、または心理的な隔たりなど、幅広い意味で使われる抽象的な概念で

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    2025年07月10日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 下

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    「ダーク・アカデミア」と呼ばれるジャンル
    知的な(アカデミックな)雰囲気とダークでミステリアスな雰囲気を組み合わせ、学問への情熱と古典的な美意識を修身に据えたサブカルチャー

    上巻は、なかなか読み進まず、辛い読書でもあったけれど、下巻は大きく物語が動いて面白く、3日で読んだ

    幕間の、登場人物視点の話があるのが良かった

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    2025年06月26日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 上

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    ネタバレ

    ラヴェルがヘルメス結社のメンバーという激アツ展開来たかと一瞬思ったが当たり前に違かった。冷静に考えればこれまでのラヴェルの行動や言動を踏まえればそうなるわけがなかった。

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    2025年06月17日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 下

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    こんなに物語に没入したのはいつ以来だろう?小学生の時に時間を忘れて読書していたら周りが暗くなっちゃったのを思い出すくらい夢中になって読んでしまいました₍ᐢ⑅• ̫•⑅ᐢ₎
    少し大人向けですが、ハリーポッター好きの方や外国語、翻訳に興味のある方には是非読んで欲しいです!

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    2025年06月15日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 上

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    読み始めた時には、大学生版ハリーポッターみたいな流れでそのうえ話しが継ぎ接ぎな章ばかりだなと思いながら読んでいたら徐々に話の焦点にピントが合っていくようになってきて半分過ぎたところくらいから没頭して読むのが止まらなくなってしまいました。それでは下巻へ行ってきます→

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    2025年06月07日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 上

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    作品の世界観が斬新で、「翻訳の差異が生む力」を利用するという設定が面白い!難しい内容の本かと思ったが、学園ものファンタジーな感じで、読んでいて楽しかった。特に上巻は読む手が止まらなかった。

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    2025年05月27日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 上

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    圧倒的な銀の保有量と覇権言語の英語を母国語とする英国帝国が世界支配を強める中、それに反旗を翻す革命家たちの物語。

    現実の世界史を下敷きにする魔法ファンタジー。帝国vs抵抗軍という古典的な対立構造だけど今のグローバリゼイションや欲望の肥大化へのアンチテーゼとも読める。多様性や寛容性というのはなかなか育まれにくい。下巻での伏線回収が楽しみ。

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    2025年04月20日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 上

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    言語を翻訳した際の意味の差分が、魔法のような効果を生み出す、という設定は斬新で良かった。しかしその魔法はなかなか出てこず、退屈な展開で読み進めるのに時間がかかった。バベルのリスク管理がガバガバ過ぎて残念。窃盗が頻発していても放置?だし、外国から少年少女を連れてきて、ろくに思想教育もしないのでは、簡単に反社会的勢力に取り込まれるのも、さもありなんと感じてしまった。

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    2026年06月19日
  • バベル オックスフォード翻訳家革命秘史 下

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    富と権力の集中は互いの言語の溝を手玉に取って強者がいいように作り上げる。その現実を吹き飛ばすためにどう戦うか。倫理に語りかける限界、暴力の明白な強さ。理解できない祖国の概念。
    翻訳に限界があろうとも互いにわかろうと努力すること、それこそが翻訳の本質。

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    2026年04月10日