打越正行のレビュー一覧

  • ヤンキーと地元 ――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち

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    当時のリアルな生活史ではあるが、沖縄の友人と話すと現状は古くなってしまっている印象。

    肝はそこではなく、参与観察の手法や工夫においては、会社組織の形成、醸造にも活かせる部分もあると感じた。

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    2025年12月12日
  • ヤンキーと地元 ――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち

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    「なぜもっと普通にこうしないのだろう」という感覚が、やはり自分の中に傲慢に生まれるように感じる。そういうことを再確認することは、自分にとって大事に思う。
    その日暮らし的に「しーじゃとうっとぅ(先輩と後輩)」のしがらみの中でどうにかこうにか生きている沖縄のヤンキー上がりの人々。その価値観や感覚をリアルに感じることができる。とはいえ、知った気になってしまうことは何よりも危ない気もする。
    「うっとぅとしーじゃと地元」の構造を質的調査から解き明かした、というメタな評価をする自分もありつつ、それで終わってしまうことの傲慢さも感じる。じゃあそのリアルを自分はどう受け取って考え行動するのか、ということを、ほ

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    2025年10月02日
  • ヤンキーと地元 ――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち

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    打越正行「ヤンキーと地元」中学くらいのときの先輩後輩の上下関係に一生固定される人生でその狭い人間関係やコミュニティから脱出するには地元を捨てるしかないのか‥札幌みたいに人間関係が淡白な土地で育つと東京でさえもウエットでベタベタしてると感じてうんざりするときあるからこれ当事者たちはほんとうに大変だろな こういうの読むと生活拠点としての地方都市は札幌以外考えられないなとつくづく思う

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    2025年09月15日
  • ヤンキーと地元 ――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち

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    暴走族や鳶職という男性社会のパシリとして参与観察し続けた打越先生。あとがきで「ホモソーシャルなつながりで展開されるコミュニケーションの蓄積」を迷いつつ貫いて調査(生活)したことが記されている。明確な暴力や差別や法律違反に留意した上で、社会学者としての冷静な判断も持ち合わせる。峰の上を進むような不安定さが読後感として残るのはそうした先生のスタンスにもよるのだろう。

    社会学的な考えがいち生活者にも必要な視点だと感じた。他者に深く入り込むことは誰もが真似すべきだとも思えない。ただ参与観察は自分の周囲で可能なのではないか。自身はその場の当事者なのだから。21世紀初頭の日本に住む市井の人間として観察し

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    2025年09月07日
  • ヤンキーと地元 ――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち

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    沖縄の、男性の若者たちが置かれている状況について、内側から描かれています。

    「パシリ」として内部観察者となる筆者の調査は圧倒的で、読みながら、ヒリヒリしました。
    若者たちの行動が、言葉が、突き刺さるように読んでいる私に食い込んできて、苦しくなるほどの臨場感がありました。

    読み進めるのが苦しくて、けれどその先を見たくて、たどり着いたあとがき、補講、解説を読み、さらに深く、鮮明に、本書の内容が浮かび上がってきました。

    暴力、支配、抑圧、その向こう側にある大きな強い力。
    社会構造の影響を受けた闇の深さを知るには十分すぎるほどでした。

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    2025年03月28日
  • ヤンキーと地元 ――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち

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    ものすごいエネルギー
    貧困、暴力、排除、分断
    生活の実態と、それを歴史と構造に結びつけて分析すること

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    2025年02月18日
  • ヤンキーと地元 ――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち

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    本編を読み終わったあとに読む、補論と岸さんの解説がめちゃくちゃ良かった。
    「つかえる部外者」ではなく「つかえない内部関係者」であるパシリに本当になり、本書を書き上げた著者に感服。

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    2025年02月06日
  • ヤンキーと地元 ――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち

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    抜群の面白さ。改造バイクで走り回っている彼らは何なのか、どうしてそんなことになってるのかと、自分には想像できない世界を余すことなく見せてくれる。風俗店の章は切なかった。十年一昔というし、今はどうなっているんだろうか。

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    2025年01月11日
  • ヤンキーと地元 ――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち

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    特定の地域あるいは社会的集団の文化や行動あるいは内部の構造を明らかにするため、潜入、同化、並走して、できるだけナマの姿を取材・記述する。これを参与観察というそうだが、まずもって熱意と胆力がないとできないし、参与の過程で自分自身の本音の価値観や思考様式が色濃く立ってしまうような人には無理だろう。意味のあるコミュニケーションを行うためには、同じ場の空気を呼吸し、黙って隣にいても気にならないくらいの薄い共感が芽生えるくらいに距離を近めないといけないと思う。
    というわけで、一般の人には近寄りがたい、暴走族やヤンキーの世界を対象としたエスノグラフィーは、「すげえ」という一般の読者の興味本位を刺激するセン

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    2024年12月14日
  • ヤンキーと地元 ――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち

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    沖縄のヤンキー達の中に自ら飛び込んで調査を行ったエスノグラフィー。最初は潜入ルポかなと思って読み始めたんだけど、「参与観察」と呼ばれる、調査だと明かした上で集団の一員として生活する、といった大変意欲的なフィールドワークから書かれた一冊だった。

    暴走族、型枠解体、セクキャバ経営など、沖縄地元のヤンキー達の人生を10年にわたって調査したのはすごい。調査対象との関係も長期的に築いていて、自らをパシリとして位置づけきちんと仲間として扱われているのが凄い。内容も沖縄のいわば周辺的な人々の姿を描いていて、DVや離婚の多さにびっくりする。

    ただ、調査内容は面白いんだけど、レポートとしての分析結果や調査結

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    2026年02月04日
  • ヤンキーと地元 ――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち

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    社会学者が自ら暴走族のパシリになって参与観察するという、読まずにはいられない本。
    希望が持てないような働き方を強いられている人たちが、日々何を考え、感じて生きているのか、
    普通のインタビューでは得られないリアルな現実が刺さった。

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    2025年11月30日
  • ヤンキーと地元 ――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち

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    内容について文句はないが、解説の「打越正行と上間陽子はかならず一緒に読まれるべきである」という言葉を本人の口から聞きたかったなと思う

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    2025年11月22日
  • ヤンキーと地元 ――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち

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    ネタバレ

    打越正行さん、逢ってみたかった人。

    沖縄の若者、特にヤンキーと呼ばれる人達の縦断研究をまとめたもの。

    私は社会学や民族誌に対して、失礼じゃないか?上から目線なんじゃないの、安全圏からコミュニティを覗くような行為って何だか偉そうと常々思っている。
    思ってはいるが、読んでしまうのである。
    やはり自分の知らない世界の人たちが何を考えどうしてその行為をするのか、が気になるから。

    打越正行さんの対象への観察の仕方がかなり特異で、打越さん自身が沖縄の若者達のパシリとなって、コミュニティに思い切りダイブして内側から観察する方法である。
    誰にでもできる方法ではないし、下手するとコミュニティの関係性に巻き

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    2025年09月02日
  • ヤンキーと地元 ――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち

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    暴力団に興味があり、暴力団加入要因における調査で焦点の当てられる非行少年に関係する本だと思って手に取った。沖縄の方言は馴染みがなく、注釈があっても何度も読み返して時間がかかったが、読んでよかった。これだけの労力をかけて手にした著者のリアリティを、私たちがいとも簡単に享受できることに、感謝どころか少々気が引けてしまう。

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    2025年06月27日
  • ヤンキーと地元 ――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち

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    沖縄出身ということもあってか、知っている言葉・地名で想像ができる暴力の描写も多く、読み終えるまでにどっと疲れてしまった。
    ただ、それだけ読み応えもあったし、また時間をあけて読み直したいと思える本だった。
    沖縄の子供の貧困の解像度が上がった気がする。

    暴力を伴う上下関係や違法行為が当たり前の世界にたじろいでしまったものの、その世界にいる人たちに同情はしなかった。
    彼らの人生における選択肢は少ないが、彼らは彼ら自身でヤンキーのコミュニティに入る選択をして、青春して、仕事をして、家庭を築いて、幸せな生き方をしているという見方もあるはず。部外者が部外者の幸せを押し付ける(同情)のはある意味失礼に当た

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    2025年06月04日
  • ヤンキーと地元 ――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち

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    中学受験して私立中高から有名大学に進学した自分にとって、ヤンキーという存在は遠かった。たまに地元で同じ小学校だった同級生とすれ違うことはあったかもしれないが、とくに人の出入りの激しい都内では人間関係が固定化されるといった状況は認識しづらいものだ。

    この本は、その対極にあるような沖縄のローカルな人間関係や先輩後輩の上下関係が40-50代になっても継続する、ヤンキーの地元社会に参与観察した内容となっている。研究者の著者はヤンキーのパシリになることで信頼を得て様々なインタビューを実施しつつ、その日暮らしで表裏一体な稼業を送る若者たちの実像を追っている。

    中学で暴走族に入り、10代での結婚・妊娠・

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    2025年05月19日
  • ヤンキーと地元 ――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち

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    - 社会学を学ぶ著者が「ヤンキー」の文化について書いた本
    - 「パシリ」になることでそのコミュニティに入り込む「**参与観察**」を行う
    - 内容としてはエッセイに近い。実際のヤンキーたちの半生について記されている
    - 著者はしばらく教師として働き「学者」とはなれなかったが、本著がきっかけで大学で教鞭をとる
    - しかし、昨年亡くなる。45歳だった。
    - 補論がすばらしい「調査者は調査されるために生きているわけではない」「一方的に論文にするのでなく、調査者が異議を自分に唱えられることが『取れない責任の取り方』」との文章は残していきたい。

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    2025年04月20日
  • ヤンキーと地元 ――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち

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    生まれ故郷が嫌いだと吐き捨てるように言った、一人の若者。その出会いを原点に、沖縄の若者たちをめぐる調査は始まった。暴走族のパシリとなり、建設現場で一緒に働き、キャバクラに行く。建設業や性風俗業、ヤミ仕事で働く若者たちの話を聞き、ときに聞いてもらう。彼らとつき合う10年超の調査から、苛酷な社会の姿が見えてくる──。補論を付した、増補文庫版。
    評論家の三宅香帆さんがおすすめしていて手に取りました。すごい本だった・・・自分が全く接したことも見たこともない世界。同じ日本なんだろうか?と思うくらい、沖縄の(もちろん一部にせよ)独特な空気と慣習。そこに内地から飛び込んでいって、危険も感じただろうに、全力で

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    2025年03月31日
  • ヤンキーと地元 ――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち

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    単行本は読んでいないが、文庫本の巻末岸政彦さんの解説を読んで「この本やばい」と思わされた。
    著者本人が「自分はすごいことをしている」というナルシズムを微塵も感じさせず、丁寧に具に沖縄のヤンキーたちの生活を描くものだから、読者は「パシリとして参与観察する」ことの凄まじさを感じにくいだろう。
    相変わらず歴史には疎いけれど、陸上戦が日本で唯一行われ、米軍基地の負担を一手に背負っている沖縄という場所は、地理的な関係、すなわち日本の最南端に位置する都道府県だからというだけでなく、歴史的に周縁に追いやられてきた地域であり、だからこそ文章の中でも何度も「うちなー」という言葉が頻発する。それだけ、沖縄と本土と

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    2025年03月26日
  • ヤンキーと地元 ――解体屋、風俗経営者、ヤミ業者になった沖縄の若者たち

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    まさかの訃報に接し、やっぱり本作くらいは読んでおかないと、ってことで。ちなみに、☆は追悼の意味で1つ追加。ヤンキーに対する気持ちと本ルポへの評価に、どうしても分かちがたい部分を感じてしまったけど、実際問題、ここまで体当たりのノンフって、そうそうお目にかかれないわな。氏がここまで切り込んだからこその発言な訳で、当然、通常のインタビューとは一線を画すものと思われる。”思われる”と書いたのは、通常のインタビューに触れたことがないから。とはいえ、本作中の各言動に、そこまでの意外性を感じないのも確かで、とすると、いわゆる勝手なイメージが当たらずとも遠からず、ってことになる訳で。

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    2025年02月26日