ブライアン・クラースのレビュー一覧
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ネタバレ科学書……というより思想書かな。
最近読んだ「数理モデルはなぜ現実世界を語れないのか」あたりでも似たような内容が書かれており、最近の社会思想に対するカウンターなのかな、と。
究極的に言ってしまうと、ベルクソンが語るように必然と偶然は神の視点でしか分からなくなってしまう。この二つは「同じ条件、同じ時間で私たちは違う選択が出来る」か否かで別れてしまうからだ。(そしてそれは検証できることではない)
ただ、何かボタンを掛け違えることで、人の生死は変わってしまうことは十分ありうるし、それは(カオス的なため)私たちがコントロールできることではない。
出来ることがあるとすれば、この世界は不確実であり複雑で -
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ネタバレはじめに
本書を読み終えたとき、私はまず「偶然」を単なる例外ではなく、世界の基本構造として捉え直すことになるだろう。努力や意思決定を否定する本ではない。むしろ、私たちが自分の人生を「自分で完全に選んでいる」と思い込みやすいことへの、静かだが強い異議申し立てとして読んだはずだ。
認知の偏り
特に印象に残るのは、人間の脳が世界を正確に写し取るのではなく、少ないエネルギーで素早く判断するために、差分や異常を拾うようにできているという視点だ。これは認知の歪みであると同時に、生存のための合理性でもある。私たちは世界を「正しく理解する」より先に、「すぐ動けるように理解する」ようにできているの -
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ネタバレ「なぜあんなヤツが偉くなるのか」
組織に属する多くの人が一度は抱くこの素朴な疑問にブライアン・クラークスは実証的な検証をしている。権力と腐敗の関係を心理学、進化生物学、人類学といった多角的な視点から分析した労作。ありとあらゆる分析はさすがと言えるし、あまりに書きすぎて冗長に思われることもあるだろう。
2007年に読んだ 山極 寿一 の書いた 『暴力はどこからきたか 人間性の起源を探る 』でも 面白い事が書かれてあった。あれは人間もサルだよね、じゃあサルの世界で暴力の起源をみてみようというような書かれ方でチンパンジーとボノボを相対的に取り扱った事で見えてくるものがあった。
さて、
本書の -
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生物的、制度的、心理的などの側面からなぜ権力を持つ人が腐敗しやすいのかを明らかにしていく。
「神の目」が腐敗を防ぐ。しかし「神の目」を設定するのは権力者であり、それを設定させることができるのだろうか?トランプさんは悪人だと私は思う。けど彼を制する「神の目」を誰がどうやってせっていするのだろうか?
一般社会への監視の目は強くなる一方で、上位層にいる人たちへの監視は果たしてどうなんだろうか。
会社を考えた時もそうだ。
隣近視との付き合いの大切さや宗教が役立つ意味などまで考えが広がっていく。
隣近所や村が共同体として生きていた時代の日本は、相互監視が成立していたと思うが、それが腐敗の抑制に役に立っ -
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人間の行動を決めるもの、存在を決めるもの、意思を決めるもの、状況を決めるもの、いろんなことは「偶然」に支配されている。
偶然とは、人が自分でコントロールできないもの、という意味で使っているようだ。
複雑系におけるほぼカオスの縁。人は実は常にそこにいる。
自分でコントロール出来ないものは、歴史でもあり空間でもあり、あらゆる関わりであり得る。
人が世の中を理解する様々な手段は所詮、モデル、経験であり、シンプルなものは常に誤っており、複雑なものは役に立たないのが現実だ。
本書ではさまざまな「偶然」の具体例を挙げている。
かなり面白く読める。
最後の方よく繋がりがわからなくなって来 -
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より悪質な人が権力を掌握するのか?、権力が人をより悪質にするのか?、私たちはなぜ自らを、明らかに支配権を握らせるべきではない人に支配させるのか?といった問いを命題として権力の腐敗について述べた本。各章の結論めいた部分にたどり着くまでのエピソードが冗長に感じられ、なかなか要点のわかりづらい構成だった。
腐敗しやすい人は権力に引きつけられ、権力を手にするのが得意であることが多い。汚れた手(目的のために清濁併せ呑む覚悟)、学習(人間心理の急所を突く学習)機会(善人が躊躇する一瞬の隙)、精査(他者を監視し、自分の化けの皮を剥がされないように計算する能力)
という4つの要因のせいで、人は権力を持つと実際 -
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決定論(宇宙のすべての出来事は物理的・化学的法則によりあらかじめ決定されている)vs自由意志(外部環境や運命に支配されず、行動主体が自らの考えで選択する)
この作者は世の中は偶然の積み重ねによる決定論である。
良い社会とは、不確実を受け入れ、未知なことを大切にする。日常生活の一日一日を探求や素朴な楽しさ、愉快な驚き、つまり偶然の巡り合わせで満たすこと。コントロールしようと思わず、社会を簡単な方程式で矮小化しないこと。
あまりにも現代は最適化され、予定を入れすぎ、計画を立てられすぎ。知らないことを探索しながら、知っていることを活用していくバランス。
避けようのない不確実性に対して、プロセス