佐藤彰一のレビュー一覧

  • 宣教のヨーロッパ 大航海時代のイエズス会と托鉢修道会

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    イエズス会の創始者イグナティウス・デ・ロヨラの瞑想法がベルニーニの独創的な作品に大きな影響を与えていた。

    これは宗教を学んでいる私にとっても非常に興味深いものでした。

    で、あるならばそのイグナティウス・デ・ロヨラやイエズス会そのものについてもっと知ってみたい。

    そんな思いを持ったからこそ私はこの佐藤彰一著『宣教のヨーロッパ』を手に取ったのでした。

    イエズス会やイグナティウス・デ・ロヨラ、ザビエルに興味のある方にぜひおすすめしたい作品です。

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    2024年08月22日
  • 宣教のヨーロッパ 大航海時代のイエズス会と托鉢修道会

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    宗教改革や大航海時代を背景とした,カトリック勢力の世界的な拡大についての概説。同シリーズの他著に比べると自説が薄いが,特に読みにくさは感じなかった。

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    2022年05月31日
  • 贖罪のヨーロッパ 中世修道院の祈りと書物

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    5世紀から12世紀,ベネディクト戒律〜カロリング・ルネサンス〜シトー派の誕生についての社会史を扱う。世界史では目立ちにくい領域を拾い上げてくれる。

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    2022年05月28日
  • 禁欲のヨーロッパ 修道院の起源

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    前半は古代ギリシア・ローマにおける禁欲に至る要素についての解説。当時の法体制および医学との関係が興味深い。後半は古代から中世までの修道院の成り立ちについて,これは神学の実践の系譜と捉えられるだろう。

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    2022年05月25日
  • 宣教のヨーロッパ 大航海時代のイエズス会と托鉢修道会

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    タイトルどおり、キリスト教の宣教の歴史。宗教改革から始まり、南米〜アジアの宣教に至る。日本のキリシタンとメキシコのアステカ人がキリスト教の宣教でつながったところにこの時代の「世界」が提示されている。

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    2019年01月18日
  • 贖罪のヨーロッパ 中世修道院の祈りと書物

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    五世紀ころ聖ベネディクトが定めたベネディクト戒律は修道院における生活を厳しく律した。
    罪を告白する習慣は六世紀アイルランドの聖コルンバヌスに由来する。フランク王国においてコルンバヌス修道世が広まった。貴族は魂の救済を求め教会に土地を寄進した。地上の喜捨が天国の宝になるというアウグスティヌスの論理に基づく。
    弛緩していたガリア教会に比べ厳しい戒律を持っていた。シャルルマーニュの子ルイ敬虔帝は公開の贖罪儀式を行った。これは政治的紛争の解決の手段であった。
    修道院は多くの土地を所有し農奴による生産が行われた。中世農奴制にとって修道院は重要な存在である。
    分割後のフランク王国は、9世紀頃、ムスリム、バ

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    2022年07月08日
  • 歴史探究のヨーロッパ 修道制を駆逐する啓蒙主義

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    ゆったりと、近世ヨーロッパに向けた学術世界の歩みを説明。学究的偉人はどの時代にもいたのだな、と感心してしまう。人名と地名がいっぱい出てくるので、マニア向けかな。

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    2019年11月26日
  • 禁欲のヨーロッパ 修道院の起源

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    歴史の中の身体を丹念に見ていくことで修道制誕生が歴史的・文化的にどう生まれていくか丹念に追った好著。新書なめるなの1冊。

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    2014年03月21日
  • 宣教のヨーロッパ 大航海時代のイエズス会と托鉢修道会

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    宗教改革が発展していった16世紀、ローマ教会はプロテスタントとの争いから目を転じて信徒の拡大を目指し、世界へ進出していく。その一環としてイエズス会があり、ザビエルらの日本宣教があった。それまでの欧州にとって、隣接しているイスラム世界は全くの異世界ではなく、遠く離れたアジア、新大陸アメリカこそが未開の地だった!世界各地での洗礼者が激増し、正に世界宗教に発展していく。新興のイエズス会はポルトガルと、旧来の托鉢修道会(フランチェスコ、ドミニコ、カプチノ、アウグスチノ会など)はスペイン王国と共同し、日本はイエズス会の独占活動だった。そこにフランチェスコ会の日本進出、スペインの徳川との対立が持ち込まれた

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    2018年12月21日
  • 贖罪のヨーロッパ 中世修道院の祈りと書物

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    本書の題名を見たときには今現在のヨーロッパの混乱の原因をヨーロッパ自身の罪の意識に求める贖罪思想に関連する本だと勘違いしたのだが、その贖罪思想の源流を辿れる事が結果的に出来た。原罪から派生した贖罪意識は人類共通の感情だが、キリスト教で抽象化された事で人類全体に波及し再帰的に積み上げられた人工的な概念でもあるのでは無いか?

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    2016年12月29日
  • 禁欲のヨーロッパ 修道院の起源

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    信仰を深め全うするために世俗的・肉体的な欲望(特に性的なそれ)から離れようとする志向は、洋の東西を問わず多くの宗教に共通する。そうした「禁欲」の中でも、キリスト教における代表的なあり方である「修道院」制度の成立を追った一冊。
    修道院という制度は、どのような理論や信念のもと成立したのか。そして、それらはどのようにして受容され広くヨーロッパ全土へ広がっていったのか。
    著者はまずその前提としてギリシア文化や帝政ローマの状況から始める。ギリシアやローマにおいてもやはり禁欲は重要な位置を占め、それがキリスト教的な修道院制度の萌芽を支えたという。
    そして、後半では4世紀以降、修道院制度がガリア地方に広く伝

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    2014年10月16日
  • 禁欲のヨーロッパ 修道院の起源

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    6世紀までのキリスト教修道院の歴史的思想的背景を考察。新書にしては極めてマニアック。
    ギリシア時代の肉体の鍛錬、食事への関心が大元となり、その後ローマ時代でのより官僚的な状況での形式化された欲望の統制に変容していく。一方婦女子の抑圧された状況から彼女らがキリスト教とそれと結びついた禁欲主義に傾倒していき、ローマ世界のキリスト教化の契機となる。一方同時期のエジプトでは町を離れた僧が砂漠に庵を構えて修道生活に入り、それが大量化集団化し修道院の源流となる。寄進と労働によって質素な食料をまかない、生活道具の政策/写本などの労働を行う。
    ローマがゲルマン人に駆逐される中で流動化した貴族層が修道生活を選択

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    2014年04月17日
  • 禁欲のヨーロッパ 修道院の起源

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    前半のパートが特に面白かった。キリスト教が広まる時代のことをギリシャローマ時代との連続性で語られていて、なるほどなぁ、と思った。

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    2014年03月24日
  • 禁欲のヨーロッパ 修道院の起源

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    ネタバレ

    20140309~0317 大学での講義がベースなだけあって、時代背景の説明が丁寧。『禁欲』のヨーロッパ史の前段としてのギリシア・ローマの結婚・家庭事情が興味深かった。それにしても、禁欲とか言いながら修道士間での同性愛や少年への性的虐待って、ミレニアム規模で続くのね…
    著者は続巻も刊行予定なのでそれも期待!

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    2014年03月18日