西村亨のレビュー一覧

  • 自分以外全員他人

    Posted by ブクログ

    第39回太宰治賞受賞作。
    「自分以外全員他人」というタイトル、良い。

    太宰治賞は大好きな作家の今村夏子さんが過去に受賞されている賞なので毎年チェックしている。

    「自分以外全員他人」の西村亨さんは太宰治賞の受賞のコメントで、昔から生きづらさを抱え、早く死にたかったと答えていたのが衝撃的だった。気になって西村亨さんの他のインタビューを読んでみたら、死ぬ練習をしていたとか、遺書を冷蔵庫に入れているとか…色々と驚きが多かった。

    この本はタイトルにも惹かれたし装丁も素敵で、だいぶ前から手元にあった。買ってすぐに少し読んだ時、主人公の柳田譲が著者の西村亨さんそのものに思え、読みたいのに読んでいいのだ

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    2024年11月09日
  • 孤独への道は愛で敷き詰められている

    Posted by ブクログ

    前作同様、希死念慮のある主人公男性の一人語り。
    世の中に絶望し、何故そこに至ることになったのか?かつて、ある女性との幸せな日々があり、満ち足りた生活があったのだが…という話であるが、拗らせ系の話で、何もかも言い訳がましい主人公に頭にくると同時に過去の自分を見た。女々しいのである。厭世的な作品であるが、性的や暴力的描写はほとんどなく、淡々と進み、淡々と終わる。まだ今ひとつ作者のテーマや意図が読みきれないが、嫌いな作風ではない。少し軽いが。

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    2024年09月08日
  • 自分以外全員他人

    Posted by ブクログ

    その通りじゃん!なタイトルに惹かれて読みました。
    自分は柳田さんの言っていること、分かってしまう側の人間です、たぶん。「分かる」なんて簡単に言ってはいけないのだろうけど…。私小説なのか不明だが、世の中にこういう人がいる(いてくれる)と思うと、ちょっと救われる。こんな考え方も、生き方もある。私はそれを知るために、小説や映画に触れるのだと思う。

    ただ、周囲への不満が抑えきれなくなる後半は、分かるけど今の自分には共感できない領域まで主人公が到達してしまい、読んでいて複雑な気持ちになった。

    自分以外全員他人だと理解しているはずなのに、いちいち傷ついたり憎んだり期待したり。自分ばかり、何故、と思うか

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    2025年02月27日