粟木こぼねのレビュー一覧
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ネタバレまたまた江戸川乱歩。世田谷は経堂に住む、伴天連爺さんこと日暮紋三という人形師のもとを訪れた怪奇小説家が主人公。
精巧につくられた様々な人形を見せてもらうが、最後に見せてもらったのは、棺の中に横たわる本物と見紛うかのような女性。ただそれはドッキリで、彼女はれっきとした生きた人間であることが明かされる。彼女はいずれ型となるため、石膏を塗りつけられる日を人形師の家で待っている。
しかし別れ際、小説家が彼女からこっそり手渡されたのは、
「助けて下さい。わたしは殺されます。」
と書かれた紙切れだった。物語はそこで終わる。なんて怖い!!
イラストはどれも艶やかで、蝋燭の灯火のふくらみや、街灯で照らされる光 -
Posted by ブクログ
1954年昭和29年
リレー小説となっており 乱歩は書出し担当
怪奇小説っぽい
小説家大江蘭堂
小説の為 蝋人形士の老人形士の仕事場を見学
人形に命を吹き込む人形士
人形とも人間とも見極めぬ美女に堕ちる小説家
いかにも怪しげな仕事場で
あまりに美しい人形
栗木こぼねさんのイラストが美しく
セピア写真のような映画のワンシーンのような
見て読んで楽しめます
乱歩は一人の生き人形的な妖美女から助けを求めるメモを渡されるところでバトンを渡す
「発展編」角田喜久雄 3/26命日
美女からの手紙は博士からの差金と気づく
そしてこれまでの出来事が自分が連載している悪霊物語の筋書きと同じ事に驚く
「解 -
Posted by ブクログ
乙女の本棚シリーズから、江戸川乱歩さんと粟木こぼねさんのコラボ作品『悪霊物語』です。粟木こぼねさんのイラストもまたいいですね♪まくらくらまさんのイラストと似たような雰囲気で、なんとも怪しげでいてちょっと重さを感じるような…絵画のような、うん、それそれっ!!
このお話の主人公は、大江蘭堂という小説家で伴天連爺さんという人形師の元を訪れることになります。そこで、まるで生きているかのように作られた人形の数々を見せられます。その人形は、生きている女性に石膏を塗って模りをしたのだと教えられます。ただ、最後に見せられたのは棺の中に横たわる生きた美しい女性、彼女もモデルだと伴天連爺さんは言いますが…。