廣瀬麻微のレビュー一覧
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◯あらすじ
ベイカー外221B
かの有名な名探偵シャーロック・ホームズが事務所を構えた場所へ途切れることなく依頼の手紙が届く。
架空の名探偵宛の手紙への返信を返すだけの日陰役を任された主人公
彼女は返信する中で、ある夫婦からの失踪した娘の捜索を願う悲痛な依頼に目を止めた
ホームズの助手を名乗り、「消えたメイド」事件の捜査に赴く
◯感想
スラスラと読みやすく、ミステリーの読み物として面白かった。ホームズへのリスペクトを感じる作風も心地良く、すんなりと世界観に入り込める。
クライマックスは意外とあっさり、怪しい人物が多すぎて「いや、結局お前関係ないんかーい」が多かった -
Posted by ブクログ
若かりし頃、昔はこんな仕事があったと知って、やってみたかった職業だったー
ミステリで読めて嬉しい。
ミステリの運びも良くて、主人公ハリーの、男爵の孫設定や賢いところも良かった。前向きで少し無鉄砲だけど思いやりがある感じ。
当時の女性だと、ディケンズのひ孫のモニカ・ディケンズの時代くらい?だよね。彼女の、社交界が嫌で料理人(できないのに)なって仕事したりしていた自伝が面白かったんだけど、それを彷彿させる話だった。
ハリーと弁護士オリヴァーの距離感もほど良かった。このほんのりロマンス感も好み。
続きも読みたいな。
長編だったけど、短編とかも書いてほしいなー -
Posted by ブクログ
作中探偵のシャーロック・ホームズに送られてきた人探しに対し、実際に解決に乗り出しちゃう私立探偵小説
■あらすじ
アビー・ロード住宅金融組合はロンドンのベイカー街の219-229番地にあった。当時有名だったシャーロック・ホームズの作中住所(221B)と同じである。そのため住宅金融組合には、ホームズへの依頼が次々と届き続けていた。
組合に勤務していたハリエット(ハリー)は、その依頼に対して断りの手紙を書き続ける仕事に就く。しかしある日、かなり深刻な依頼が目に留まってしまったハリーは…
■きっと読みたくなるレビュー
架空の探偵であるシャーロック・ホームズに送られてきた依頼の手紙に対して、実際に解決に乗り出してしまうという探偵小説。おもろい設定ですよね~
さらに驚いたのは、ホームズに依頼の手紙が届くことは、ちょっと前まで本当にあったんですって。冗談かマジかわかんないけど、影響力ってスゴイよね。
そして現代でもAIを擬人化して、自分の心の寄り処にする人も多いみたい。そう考えると、悩み落ち込んだとき、困ったときに寄り添う人が近くにいるってのは、ありがたいことですよね。
本作は比較的ライトで親しみやすい私立探偵小説。舞台は1930年代のイギリスで、主人公のハリーは女性の組合職員。始まっていきなり上司から左遷の通達をうけ、地下の郵便部署へ異動になる。
ハリー自体は男爵の血筋でいいところのお嬢さんだけど、世間はまだまだ男社会。最初から最後はで冷たい洗礼を浴び続けることになる。でもハリーの人間性がそんな環境をも吹き飛ばしてくれるんすよね~。前向きで元気、正義感溢れる気っ風の良い性格してんのよ、まぁ若干無鉄砲で危なっかしくはあるんだけどね。
でもそんなハリーをバックアップしてくれるのは弁護士のオリヴァー、なんとなくイメージは背が高い王子様タイプのイケメン。中盤以降はふたりのコンビのやり取りが見ものですよ。
またハリーの家族との会話もほんわかしてるんすよ、優しさと高級感に溢れる。私もこんな妹が欲しかったです。
さて本作の謎解きは失踪したメイドを探すという人探しもの。丁寧に展開していく安心設計で、もうこれそのままTVドラマ化できそう。そして終盤はこんなシーンもあるの?って感じで、見どころがあってグッドですね。元気いっぱいの探偵小説でした!
■ぜっさん推しポイント
ハリーとオリヴァーの距離感がいいよね~、ロマンスを感じるような、そうでもないような。特にハリーからオリヴァーへの女性目線の語りが好き。
期待しちゃう、頼っちゃうところが見え隠れする不安さをよーくかけてると思いました。ふたりはこれからどうなっていくのか、これは続編も読みたくなるよね。次作も翻訳を期待しています。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ目次
・5セントのお月さま
・へま
・女が男を殺すとき
・消えた役者
・どうしてなんだベニー、いったいどうして
・球形の食屍鬼(グール)
・フルートと短機関銃のための組曲
・死の警告
・愛しのラム
・殺しのプレミアショー
・殺意のジャズソング
・死の10パーセント
・最終列車
『5セントのお月さま』『フルートと短機関銃のための組曲』『死の警告』が初訳。
フレドリック・ブラウンのSF短編全集が出たとき、どうしてSF限定なのだろうと思った。
ミステリの短編もそこそこあるのに。
『最終列車』が収録されたアンソロジーには、これが最後のアンソロジー未収録作品とあったような気がするけれど、その後にこれが出たということは、つまりまだ未訳の作品が眠っている可能性があるというわけか。
『真っ白な嘘』とか好きだったので、なんとか頑張って全集を刊行してほしい。
買うから。
エド・ハンターシリーズは長編のイメージが強かったけど、短編もあったなあと懐かしく思い出した。
今の作品に比べると、テンポがゆったりとして、必要なことはすべて書いてあるけれど、最後に大きく話が動くという展開は、まどろっこしく感じるかもしれない。
だけどこのテンポに慣れ親しんで育った私には、久しぶりに大きく呼吸ができるような気持ちで作品を読んだ。
ドキドキはしたけども。
『球形の食屍鬼』と『殺意のジャズソング』が特に好きかな。
落としどころの意外性が。
読後感は全然違うけど。
とにかく東京創元社さま、短編全集完全版をぜひ出版していただきたいのです。
お願いします。 -
Posted by ブクログ
シャーロック・ホームズの二次創作小説。
ベーカー街のホームズの住所宛に構えた組合にホームズ宛の手紙が届き、その組合の社員である主人公がホームズの秘書を名乗って事件を解決するという、今まであってもおかしくなかった…のになかった?お話。
当然、主人公は元々名探偵ではないので、なかなか解決には向かわず、そこが少々じれったくはあり、後半あたりまでジリジリとします。しかも、お恥ずかしながら勝手に短編集と勘違いしてて、なかなか事件解決しないなー思ったら長編でしたね。
シリーズ化されたみたいで機会があれば続編も読んでみたいです。だって最後が駆け足すぎて幼馴染の弁護士オリヴァー(たぶんワトソン的な位置付けになりそう)と全然話ができてないままストーリー終わっちゃったし、最後の最後で次の事件の予感を匂わせてくるし、めっちゃ気になって仕方ないじゃないですか。
そして、それよりも何よりも、よりにもよってこの本を読みつつ、ネトフリで「エノーラ・ホームズの事件簿」を見てしまったので今回も頭の中がものすごく混乱の極みです。。前回の「憂国のモリアーティ」と「シャーロック・ホームズ対伊藤博文」の再来ですね。こっちも結局ホームズものなので、いかにシャーロック・ホームズが人々から愛されているかが伺えますね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ主人公は、いかにも正典に登場しそうな、勝気な上流階級のご令嬢。
表層に見えている事件の裏で実は何某かの悪だくみが蠢いている…という構造も、正典に多く採用されている枠組みを踏襲していると言える。
パスティーシュという括りに入るかどうかは微妙だが、オリジナルの世界観を上手く著した作品であることは間違いないだろう。
ただ、長編の割にストーリーの細かいところは意外と粗いなという印象。
特に、終盤で示されるキーの1つとも言える手紙の暗号解読のくだりが、あっさりスルーで驚いた。
次作、次々作も既に世に出ているそうだが、何が何でも邦訳版を読みたい、という気にはならず。
実際にベーカー街221Bに相当するところに金融組合があり、ホームズ宛の手紙に対処する担当者がいたという史実は知らなかった。 -
Posted by ブクログ
舞台は1932年イギリス・ロンドン。
シャーロック・ホームズが事務所を構えていた、世界一有名な住所「ベイカー街ニニ一番地B」には、住宅金融組合が建っていた。
ホームズ宛に日々送られてくる手紙(調査依頼)に断りの返事を書く担当者「シャーロック・ホームズの秘書」が置かれる。
上司からのセクハラ・パワハラ(という概念はなかったが)により、この閑職に就くことになったハリーが、ふとしたきっかけで、送られてきたある一通の調査依頼に関心を引かれ、「ホームズの秘書」を名乗って自ら調査に乗り出す。
素人探偵、かつまだまだ女性の社会進出も進んでおらず、社会格差も大きかった当時の中で、実は男爵の孫娘という設定も活用して、少しずつ謎の解明に近づいていくという設定が上手いと思った。
前半はやや退屈な展開が続くも、中盤以降は物語に動きも出て、後半に向けて加速。
ちょこちょこと、本家ホームズ作品を匂わせる要素も散りばめられていて、ホームズ読者にも楽しんでもらえそう。
何やら続編も予定されているとか?
今後の刊行情報にも注目。 -
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最近にわかにはまっているフレドリックブラウンの短編集。
各短編をコースになぞらえ、オードブルから始まり食後のコーヒーで締めるフレドリックブラウンのフルコースが味わえるという美味しい1冊でした。
以下お気に入り作品。
「殺意のジャズソング」
友人と中古車販売業を営む主人公。ある日友人が何者かに暴行される事件が起こり、犯人の目星がつかないまま、今度は昔の音楽仲間の一人が殺される。
最後のオチが予想外だった。信頼できない語り手。
「死の10パーセント」
俳優崩れの主人公がとあるきっかけで出会った男にマネジメントされトントン拍子にスターへの階段を上っていく。男との約束は、すべての10%を取り分として男に払う、ということ。
主人公は死神とでも契約してしまったのか、悲惨な末路。そもそもその男と出会ったのが財布を拾って勝手にクレジットカードを使ってしまったからであって、悪いことはするもんじゃないなと思った。
「真っ白な嘘」「不吉なことは何も」に比べたらオチがよくわからなかったりする作品もあったけど、訳者によるものが大きいのかもしれない。たまたま上記2作品は前2冊と同じ越前敏弥氏訳のものだった。
3冊のフレドリックブラウンの著書を読んでみて、お酒を飲んだ後車を運転するシーンがたくさん出てくるんですが、飲酒運転が合法な世界なんだろうか。とかどうでもいいことが気になった。