朝霧咲のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今オイラが1番世に出たら速攻で読みたい作家さん。
それが、朝霧咲さん!(知念さんごめん)
「Z世代の等身大青春小説」と帯はうたっています。
朝霧さんがどう思っているかわからないし、「Z世代」なるものに分類されていることも同じく。
まだこの作品を含めて2冊しかないのだけれど、「小説らしい小説」を生み出すことのできる作家さんだとオイラは思っています。(もう一つの作品のレビューでも書いたけれど)
とんねるずが仮面ノリダーとかやって爆発的な視聴率を取っていた頃、北野武さんがこう言ってました。
「とんねるずがやってることは、ひょうきん族でやったことと同じなんだよ。でも同じネタでも「今」旬なタレン -
Posted by ブクログ
ちょこっと真面目に。
久しぶりに小説らしい小説だった。
文学っていってもいいと思うけど、なんか守備範囲が広がりそうで、あえて小説。
だって本来の小説って人間の「ココロ」をさまざまに、しつこいくらい洞察して、それに比喩を筆頭に色々脚色をつけた物語のことでしょう⁇
それがこの作品は素晴らしかった!
でも人間の「ココロ」って何?
心臓?まさか。いやいや突き詰めたら意外とそうかもしれないよ。
じゃあ脳?それっぽいけど、心臓とは比較にならないくらい解明されてないよ。
きっと、作家さんたちはずっとそのことを考えて考えて次の世代にバトンを渡しているんじゃないかなぁ。
だから小説は読み継がれて来たん -
Posted by ブクログ
タイトルと表紙の絵に魅かれて読み始めた。
高校2年生が主人公。
高校生活を謳歌しているような日常が綴られている、と最初の頃は思った。
が、主人公陽介の母を失った悲しみ、自分のせいだと思う後悔の念、再婚しようとする父親へ反発・・・など、
思春期真っただ中の心模様が、ビシビシ胸を打つ。
著者は高校生の時に新人賞をとって、現役の大学生らしい。
もろにリアルな青春物語だと思う。
誰しも「欠けている」部分がある。
完璧な人などいない。
ラストは温かい友情に、陽介がどんなに慰められただろう。
とてもいい小説だった。
高校生にお勧め、かつての高校生にも、ぜひお薦め! -
Posted by ブクログ
ネタバレ中学のバレー部に所属する女の子たちの視点を変えて紡がれるストーリー。
痛々しいくらいに学生時代のことを思い出した。
どの子の性格も自分や周りの友達にあてはめられるくらいリアルで、わかる!という気持ちとわかるからこその気持ち悪さのようなものも感じた。
以下ネタバレ
一章の主人公、若菜は特別な存在になりたかった。バレー部の最後の試合に向けた練習も、自分が主人公である気持ちが強く、ミーティングばかりしていた。(わかる、ミーティングって、やってる気持ちになれるんだよね…)もちろん、きちんと練習していなかったため今まで勝てた相手に負けてしまう。
二章の主人公、真希は部活ではエースで頭も良い。進路 -
Posted by ブクログ
側から見たら仲良し5人のバレー部であり、他の人から見たら、輪の中に入りづらいグループだと感じさせるほど結束力が強い。しかし、一人ひとりの心の内は蓄積された不平や不満、劣等感、独占欲、どろどろとした負の感情が渦巻いていて、登場人物一人ひとりがリアルで、いるよなー、こんな人。というような懐かしさを感じた。嫌われたくない、他人と違うことがしたい、推しと話せるのは自分だけ。すべて中学校や高校時代に体験した感情であり、制服で押さえ込まれた少女と大人の境の心の細かい揺れ、感情全てが生々しかった。6人の中だと、若菜、真希、愛美がましな人物のように思えたが、実際はどうなんだろう。学校に行かず、不を閉じ込めただ