声に出せずに叫んでる

声に出せずに叫んでる

2,090円 (税込)

10pt

4.3

母さんを殺したのは、俺だ――。
許せなかった。自分自身も、父の再婚も、大好きだった音楽も。

高校2年生の羽山陽介は母を亡くした幼少期の記憶に今も囚われていた。
男手一つで育ててくれた父と、突然紹介された父の恋人に懐く無邪気な妹。
あの人が家に来るたび作ってくれるカレーは、母の得意料理だった。

「俺、絶対認めないから」。
気持ちの整理がつかない日々の中、学校で不可解な事件が起こる。
切り刻まれた幼馴染のイヤホン、階段から突き落とされた友達。
突然部活を辞めたエース、誰とも長続きしない人気者、善意の押し売りに苦しむクラスメイト――。
それぞれの無言の叫びは渦となり、やがて溢れ出していく。

本当は誰かに叱ってほしい。お前を許すと言ってほしい。
誰も本当の意味では分かり合えない、それでも分かり合いたい。
僕たちは、必死にもがいて手を伸ばしている。

デビュー作で青春の「痛み」を暴いた若き才能が掬い上げるのは、
「痛み」の先にある一筋の「救い」。

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  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    講談社
  • ページ数
    256ページ
  • 電子版発売日
    2025年02月10日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    3MB

閲覧環境

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声に出せずに叫んでる のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    ちょこっと真面目に。

    久しぶりに小説らしい小説だった。
    文学っていってもいいと思うけど、なんか守備範囲が広がりそうで、あえて小説。
    だって本来の小説って人間の「ココロ」をさまざまに、しつこいくらい洞察して、それに比喩を筆頭に色々脚色をつけた物語のことでしょう⁇

    それがこの作品は素晴らしかった!

    0
    2025年05月25日

    Posted by ブクログ

    タイトルと表紙の絵に魅かれて読み始めた。

    高校2年生が主人公。
    高校生活を謳歌しているような日常が綴られている、と最初の頃は思った。
    が、主人公陽介の母を失った悲しみ、自分のせいだと思う後悔の念、再婚しようとする父親へ反発・・・など、
    思春期真っただ中の心模様が、ビシビシ胸を打つ。

    著者は高校生

    0
    2025年05月05日

    Posted by ブクログ

    思春期の少年の人間関係の機微に過剰に反応し相手に対して、先生、そして親に自分なりの対応を葛藤しながら成長していく。
    自分も経験した事ある大人の対応を当時はモヤモヤしていたけど言葉にできなかった。それを今こんな気持ちだったとやっと言葉にできて少し楽になる。がんじからめで気持ちの整理ができてなく当時に読

    0
    2025年04月20日

    Posted by ブクログ

    子どもの頃の後悔って、大人になってもそう薄れる事なく、いつまでも残ってるもので。
    うまく言葉にできなくて、なんとなくそう思う、と表現するしかない複雑な気持ちを、整理するのは自分自身でも大変で。
    多感な年齢の頃のそんな心情に、取り憑かれるように一気読み。サイレントスクリームに、自分でも気がつけるか。そ

    0
    2025年03月08日

    Posted by ブクログ

    高校生たちの話。
    イヤフォンを切り刻んだのと女子生徒が突き落とされたのは、誰がやったのかすぐに分かった。
    でも赤ちゃん誘拐は分からなかった。
    告白されてはフラれる何かが欠落しているモテ男や、なんとなく自殺した女の子。
    からっぽなようで、混沌がつまってる。

    0
    2025年11月08日

    Posted by ブクログ

    主人公の周りでつるんでる友達がすてきだった。
    主人公の苦悩とか葛藤とかを知りながら、あえて何も言わず気づかせようとする感じ。
    現代にもこんな友情があると良いなと思った。

    0
    2025年04月05日

    Posted by ブクログ

    言葉の難しさ、他者理解の難しさを感じた
    理解はできないけど関わらないこともできない、、

    一言で表現できないなんとも言えない感情や人間の行動を表現されている作品

    0
    2025年06月29日

    Posted by ブクログ

    朝霧咲さん、初読み作家さんです。
    作品名に惹かれて手にした本です。

    高校2年生の陽介は小4の時に母を亡くします。
    後悔してもしきれない体験が、陽介の時を止めてしまいます。

    父に交際相手を紹介されて、妹が喜ぶ様子に、ひとり母への想いを断ち切れず、家族も友人さえも踏み込ませない繊細な心のうちが丁寧に

    0
    2025年05月03日

声に出せずに叫んでる の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    講談社
  • ページ数
    256ページ
  • 電子版発売日
    2025年02月10日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    3MB

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  • 【閲覧できる環境】
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