巽孝之のレビュー一覧
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モルグ街は100分テキストで、盗まれた手紙はアンソロで既読。印象的だったのは「おまえが犯人だ」かな。ポーらしい不気味さありつつコミカルで吉。ホップフロッグはなんとも言えん気持ちになる。黄金虫は英語が母語ならさらに楽しそう
(黄金虫が暗号解読の話だと知らず、「いつ、誰が死ぬの?」とハラハラ読んでいたのはここだけの話。暗号文出てきた時、キョトンとした笑)
ポーはまさに「マガジニスト」なんだなーとしみじみと思う。この人ほんまになんでも書けるんだな(全部読んでないから知らんが)ミステリに関しては、今出ている基礎は全部ポーが作ったんじゃね?と乱暴なことも考える。私の大好きなクリスティーのアレ、たぶんポーのコレに影響受けてると思われ。 -
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ネタバレモルグ街の殺人と黄金虫について記す。
パリのモルグ街でレスパネー母娘が殺害された。現場の部屋では、家具は壊され、タンスや金庫は開け放たれ、そこら中に金貨が散乱している状態であった。数人の証言者からは、フランス人男性の叫び声ともう一人の声が聞こえたということのみしか判明しなかった。しかし、比類なき分析力を有するデュパンは、殺害方法、現場の様子、証言者の内容の食い違いなどから、フランス人男性から脱走したオランウータンがレスパネー夫人宅に入り、母娘を殺害したと導くのであった。
サリバン島に住むルグランは、新種らしき黄金虫を捕獲する。羊皮紙に包んで持ち帰ったルグランは、その羊皮紙には熱すると文字が浮かび上がるという化学的仕掛けがあると知る。彼は浮かび上がった髑髏と山羊のマークから、キャプテン・キッドが残した暗号であると推察し、何日間も解読に没頭した。登場回数から「8」が「e」であると突き止めたことを皮切りに解読に成功し、財宝を手にするのであった。
モルグ街の殺人では、数人の証言がまとめられており、読者にとって配慮のある書き方になっている。現代の科学技術を用いれば、動物が犯行を行ったことを導くことは困難ではないと思われるが、あまりにも斬新な結末で驚かさせた。文章の中に登場していない者が犯人であり、トリックも存在していないことから、本格ミステリーではないが、デュパンという端倪すべからざる分析力と論理的思考力を持ち合わせた名探偵がものの見事に事件を解決するさまは誰もが魅了されるであろう。
黄金虫は、初の暗号解読小説と言われている。英文書で「e」が最頻出であること、そこから「the」を特定し、暗号解読に繋げていくことなど、初心者にも丁寧に暗号解読の基礎を記しており、現在でも読み継がれるベストセラーである理由に納得のできる書である。
その他、警視総監を小馬鹿にし、デュパンが手紙の在り方を突き止める『盗まれた手紙』、浮浪人の老人の追跡を描いた『群衆の人』、勧善懲悪を描いた『お前が犯人だ』、道化師が暴君を懲らしめる『ホップフロッグ』が収録されている。『群衆の人』は老人を追跡しても無駄であるという結論に、だから何?というような釈然としない気分になるため、理解の難しい作品なのかもしれない。 -
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アメリカの作家エドガー・アラン・ポーの短篇ミステリ作品集『モルグ街の殺人・黄金虫 ポー短編集II ミステリ編(原題:The Murders in the Rue Morgue/The Gold-Bug)』を読みました。
エドガー・アラン・ポーの作品を読むのは久しぶり……以前読んだのは30~40年前かな、記憶になりですね。
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2019年はポー生誕210年!
史上初の推理小説。世界初の名探偵。
文豪によるミステリの原点が、鮮やかな新訳でいま甦る。
史上初の推理小説「モルグ街の殺人」。
パリで起きた残虐な母娘殺人事件を、人並みはずれた分析力で見事に解決したオーギュスト・デュパン。
彼こそが後の数々の“名探偵"たちの祖である。
他に、初の暗号解読小説「黄金虫」、人混みを求めて彷徨う老人を描いたアンチ・ミステリ「群衆の人」を新訳で収録。
後世に多大な影響を与えた天才作家によるミステリの原点、全6編。
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エドガー・アラン・ポーの生誕200年記念して2009年(平成21年)に刊行された作品……『モルグ街の殺人』は『東西ミステリーベスト100』では海外篇の34位にランクインしている作品です。
■モルグ街の殺人(The Murders in the Rue Morgue)
■盗まれた手紙(The Purloined Letter)
■群衆の人(The Man of the Crowd)
■おまえが犯人だ("Thou Art the Man")
■ホップフロッグ(Hop-Frog)
■黄金虫(The Gold-Bug)
■解説 巽孝之
■年譜
面白いかどうか……というよりも、ミステリ作品の原典として読んでおくべき名作ですね、、、
1841年(天保12年)に発表された作品で、史上初の推理小説と言われており、天才的な探偵と平凡な語り手、結末近くでの推理の披露、意外な犯人像など、以後連綿と続く推理小説のジャンルにおける原型を作り出し、密室殺人を扱った最初の推理小説とも言われている『モルグ街の殺人』、
1843年(天保14年)に発表された作品で、宝の地図を元にキャプテン・キッドの財宝を探し当てるまでを描く冒険小説で、暗号を用いた推理小説の草分けとも見なされている『黄金虫』、
が特に印象的ですね……『黄金虫』は子どもの頃に初めて読んだのですが、英語の文章で最もよく使われるアルファベットはeであることや、英語の文章で最もよく使われる単語は「the」であることから、暗号を解読していく方法は、ずっと覚えていますもんね。
現代のミステリに比べると、物足りなさを感じる部分はありますが……この作品からミステリ作品の歴史が始まったんだと思うと感慨深いですね。 -
Posted by ブクログ
大自然との戦いを描く「大渦巻への落下」やオチが楽しい「使い切った男」、怪しげな雰囲気の「タール博士とフェザー教授の療法」など7編収録。未完の遺作「灯台」が読めるのが嬉しい。→
SF欲を満たしたくて積読棚から引っ張り出したんだけど、私の求めるSFとは少し方向性が違ったのが残念。でもファンタジー寄りの作品は楽しめたので結果オーライ。
というか、モルグ街の殺人などを読んだ時にはそこまで感じなかったんだけど、ポーの文章は私にはちょいと難しい。「アルンハイムの地所」
あたりは難しくて流し読み。オチまで読むとわかるんだけど、そこまで行くのがなかなか難しい(笑)とりあえず解説を先に読んでどういう話か認識してから読んだ。そういう意味では翻訳者さんの解説がとても丁寧でわかりやすく助かったー!