青波杏のレビュー一覧

  • 夜が明けたら

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    ネタバレ

    ジュンsideとルルsideが交互に繰り返されており、
    繋ぎの描写に関連があるのが芸の細かさを感じる。
    伏線回収もすごい。

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    2026年05月31日
  • 夜が明けたら

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    社会に抑圧を感じている私にとって、プスっと内側に針が刺さる話だったなぁ。

    登場人物が「社会から逸れている」もしくは「今の生活に疲れている」人達ばかりで、誰もが主人公なんだと思える内容で…私だけかもしれないけど、もう読み終えた最後には登場人物全員に愛着が湧いちゃった。

    この物語で私は、登場人物達と一緒に「自分を見つめる旅」に出掛けたけど、人生の問いは簡単に見つかる筈もない。これは作者が読者へ向けた物語の本質的な部分だと思う。

    これは色々な人に刺さる物語だと思う。
    最初は言葉にできない難しさがあるかもしれないけど、何度も味わってほしい作品。

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    2026年05月10日
  • 花咲く街の少女たち

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    二人の少女の友情と愛情の物語。
    二人の距離が近づいたかと思うと離れたりドキドキするくらい近づいたり。
    それやのに切ない別れがあったり、、、。
    第三章からの答え合わせのような流れに「どうなってくん?」ってドキドキしながら「そんな繋がりがっ!!」って驚いて。
    天生縁分。
    翠とハナが、また必ず会えますように。

    ☆【第一章】はじまりの予感
    ☆【第二章】秘密の花園
    ☆【第三章】恋の花ひらく
    ☆【第四章】ふたりの旅立ち
    ☆エピローグ

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    2025年12月19日
  • 日月潭の朱い花

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    軽く読めない内容で他人には分からない傷や感情を分かって欲しいけど伝わらない思いや同じ出来事を見ているのに感じ方が違って相手が重要に受け止めてないと知ると上っ面だけ心配しているのか?と疑心暗鬼になる。感じ方が違うと無理に正そうとする自分には心に刺さりそして相手を傷つけていたのかも知れない。
    早く結論を出したい自分はゆっくり考える能力がないのでこのゆったりとした感情の流れはうらやましい。と思うのも許されないのかも。

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    2025年12月07日
  • 花咲く街の少女たち

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    朝鮮の少女とのすれ違いながらも心を通わせていく切ない話。
    標本の話とは重さは違うけど懸命に生きている戦争中の人々の話は現代の小説にはない重厚な、ずっしり感と戦国時代小説よりも読み応えのある気がする。この作者もこれからも追いかけていきたい作家の1人となった。

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    2025年10月02日
  • 花咲く街の少女たち

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    当時の歴史背景を全然知らずに読んだので、その事実を知って、複雑な気持ちになった。
    それでも、本当に美しい文章で物語が書かれていて終始引き込まれっぱなしだった。
    最後は、出会う人や街を通して大きく成長した主人公とハナが、また笑顔で再会できると良いなと心から思った。

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    2025年09月10日
  • 花咲く街の少女たち

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    ずっと、この物語好きだなぁと味わい噛み締めながら堪能した。戦前の東京の下町の娼婦街で育ちかりそめのお嬢さまとして日本統治下の京城で女学生になった翠と、翠の下宿先で子守として働く朝鮮人のハナ。民族、生まれ、親、立場、何もかも違う2人の少女の友情はたまた恋愛の物語。時代背景や民族差別や虐殺など息苦しくなる部分がありハナの、お嬢さまにはわからないと怒る気持ちに悲しくなる。分かり合えないと感じていた2人が惹かれ求め合い、過去の真実に辿り着いた瞬間には目から鱗だった。2人がまた再開できる明るい未来が待ち遠しい。

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    2025年09月06日
  • 日月潭の朱い花

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    ネタバレ

     衝撃の事実に驚いた。ミステリー仕立てで、足跡を追った末に知らなかった世界や感情が立ち上がってくるのが良かった。

     最後のKからの手紙には自分のことを知ってほしいと思う気持ちと、背景の違いからどうしても届かない悲しさともどかしさが綴られており苦しくなった。また、Kに自分を重ね合わせたジュリにとっては、秋子の足跡を追うことは過去を探すことではなく、自己を見つめることでもあったのだろう。
     積み重ねられてきた歴史の表層しか知らず、その裏で歴史に残らなかった一人一人がどんな思いをしてきたかは当事者でなければきっと完全にはわからない。自国が他国にしてきたことを直視せず、つい都合の良いところだけを見て

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    2025年07月19日
  • 日月潭の朱い花

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    日本統治時代の台湾で女学生が書いた日記を追うお話。過去調査ミステリって好きなんだよね。戦前の台湾って全然知らないからそこも面白かった。現代側の主人公サチコとジュリのもだもだした共依存関係も好き。近現代史を研究する大変さが詰まってるのも好き。

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    2025年04月29日
  • 楊花の歌

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    1941年、日本が占領していた中国の南の方、厦門が舞台。主人公リリーは日本人向けのカフェーで働いている日本人。実は日本人諜報員の暗殺を命じられたスパイ…という設定。一緒に作戦に関わることになるヤンファとともにすごすうちに、リリーはヤンファに強く惹かれていくことになります。しかしヤンファが任務に失敗した場合は、リリーが自らの手でヤンファを殺さなければならない…という緊張感が漂う状況です。そういったサスペンスフルな面だけでなく、読み終えたあとには深い感動が残っており、生涯の大切な作品の1つになるだろうな、と強く予感しました。再読しましたが、改めて同じように噛み締めています。
     リリーの複雑な感情や

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    2025年04月02日
  • 日月潭の朱い花

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    日本統治下の台湾と現在の台湾を舞台にした物語。親日家が多いイメージだけど、日本統治下時代は平等な立場ではなく、支配者と従属者の関係であり多くの犠牲を強いていたことを忘れてはいけない。そして朝鮮の問題にも触れられている。決して堅苦しい内容ではなく、ミステリーやサスペンス、台湾の風習やグルメ、ファッション、サブカル、そして日常生活が生き生きと描かれており、複雑な環境で育った二人の心情も細やかに描写されていて読みごたえがあった。
    先日読んだ『台湾漫遊鉄道のふたり』と同じく百合要素あり。日本統治時代の台湾と百合が重なってどうしても思い出してしまった。

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    2024年09月13日
  • 楊花の歌

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    細部の描き方、伏線の張り方が細かすぎず嫌いではないが、最終的に、ああそういうことだったのか、と驚きつつもしかし、そんなことありえないのでは、とちょっと冷めてしまった部分も正直ある。全体的にはよくできていたので★4つ。

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    2026年05月21日
  • 夜が明けたら

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    1971〜72年の連合赤軍事件がモチーフの作品。
    とは言え、この事件や学生運動を深掘りしたものではなく、女性たちの友情や青春を描いた希望の物語。


    この事件については昭和の重大ニュースなどで何度も映像を見たことはあるが、あまり関心を持ってこなかった。
    日頃ぼんやりと生きている私は、学生運動の意味をよく考えた事がないかも。
    しかし、登場人物のひとりがどんどん傾倒していく姿を見て、その理由を知りたいと思った。
    巻末の参考文献を頼りに少し調べてみようかな。


    ストーリーは…
    2024年、小説誌の編集部に届いた原稿には、学生運動が過熱した半世紀前、日本中を震撼させた事件で親友を亡くした大学生ジュン

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    2026年05月15日
  • 夜が明けたら

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    60年代の学生運動と、現代の安保法制反対運動の中にいた女性がオーバーラップする。激しい学生運動と数年前のことは切り離してみていたけど、今をもっと良くしたい。それができるはずという思いは繋がっている。と気付かされた。

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    2026年04月04日
  • 花咲く街の少女たち

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    戦前の朝鮮で暮らす日本人女学生と同い年の朝鮮人の間の微妙な関係。たとえ当時の日本が占領側だからといって、現地で暮らす朝鮮の人たちに対して上から目線は良くない。

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    2026年03月27日
  • 夜が明けたら

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    もの凄いお話を読んだ
    映像でチラッと見たことはあるけど・・・
    ただただ悲惨で、
    残酷では終わらなかった事は救いです

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    2026年02月20日
  • 花咲く街の少女たち

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    ネタバレ

    最後は前向きだしいいお話ではあったけど、歴史上のしんどい部分が後半は主軸になっていたので、すっきり前向きな話としては読めなかった。

    翠の環境もハナの環境も時代によるところは大きいと思うけど、じゃあ今の時代はどうなんだろうって思うと、もっと潜在的な差別はあるんじゃないかなとも感じる。

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    2025年11月24日
  • 日月潭の朱い花

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     『楊花の歌』で小説すばる新人賞を受賞した著者の2作目。こんどは2013年の台北を舞台に、25歳の日本人女性と23歳の在日コリアンの女性とが、古道具屋で見つけたトランクに隠されていた女学生の日記を手がかりに、1941年の台中と日月潭で起きた本島人女性の殺人事件と日本人少女の溺死事件の謎に迫るというストーリー。小説の鍵となる場面で淡水の老街や紅毛城が舞台に取られていて、つい懐かしくなってしまった。

     いささか教科書的な記述や展開が気になったけれど、それでも、現代の日本語の読者に帝国日本の支配と植民地主義の暴力、とくに女性に対するそれを主題化しようとする志の高さは特筆したい。2010年代のサチコ

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    2025年11月23日
  • 花咲く街の少女たち

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    2025.10 誰かの小説に雰囲気が似ているなと思ってい読み進めていた時にふと頭に浮かんだのが伊吹有喜さん。芯のある若い女性の心情でストーリーが進んでいくからでしょうか。沁みる小説でした。

    ただ、こういう小説を読むと日本人であることが恥ずかしくなることがある。日本人は優しくて礼儀正しい、なんて言われるけれどムッツリなだけで本性はちがうよな、なんてことも感じました。人のことは言えんけど。

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    2025年10月10日
  • 花咲く街の少女たち

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    ネタバレ

    主人公翠は、私娼と朝鮮人の子として生まれ玉の井に育ち、妾候補となり、朝鮮にわたり京城の竜谷高等女学校に入学する。そこで子守に雇われている朝鮮人の少女ハナに出会う。
    時代は1936年から37年、京城で世話になる家は、早稲田卒の社会主義者で京城第一高女の教師で特高の影が、日華事変が始まり京城にも戦争の跫音。翠とハナとの間の反発と恋愛感情が描写される。

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    2025年09月25日