日月潭の朱い花

日月潭の朱い花

2,200円 (税込)

11pt

【第35回小説すばる新人賞受賞第一作】
デビュー作『楊花の歌』
Apple Books 2023年ベストデビュー作(歴史フィクション)第12回歴史時代作家協会賞新人賞部門候補
第3回本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞候補

【東山彰良さん推薦!】
本当の自分への逃走はこんなにも輝かしい

25歳のサチコは、不条理な派遣労働から逃れるように亜熱帯の台湾に渡り、偶然再会した在日コリアンのジュリと、台北の迪化街で暮らしていた。
誕生日の晩、サチコが古物商の革のトランクのなかに日本統治時代の台湾を生きた女学生の日記をみつけたことから、ふたりの生活は一変する。
普段は引きこもっていたジュリだったが、その日記を書いた女学生の行方調査に夢中になり、やがて大きな謎につきあたった。
それは、70年以上前、深山に囲まれた日月潭という湖で起こったある少女の失踪事件だった。
遠い昔に姿を消した少女を探す旅は、いつしかふたりのアイデンティティを求める旅につながってゆく――。

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日月潭の朱い花 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    日本統治時代の台湾で女学生が書いた日記を追うお話。過去調査ミステリって好きなんだよね。戦前の台湾って全然知らないからそこも面白かった。現代側の主人公サチコとジュリのもだもだした共依存関係も好き。近現代史を研究する大変さが詰まってるのも好き。

    0
    2025年04月29日

    Posted by ブクログ

    日本統治下の台湾と現在の台湾を舞台にした物語。親日家が多いイメージだけど、日本統治下時代は平等な立場ではなく、支配者と従属者の関係であり多くの犠牲を強いていたことを忘れてはいけない。そして朝鮮の問題にも触れられている。決して堅苦しい内容ではなく、ミステリーやサスペンス、台湾の風習やグルメ、ファッショ

    0
    2024年09月13日

    Posted by ブクログ

     『楊花の歌』で小説すばる新人賞を受賞した著者の2作目。こんどは2013年の台北を舞台に、25歳の日本人女性と23歳の在日コリアンの女性とが、古道具屋で見つけたトランクに隠されていた女学生の日記を手がかりに、1941年の台中と日月潭で起きた本島人女性の殺人事件と日本人少女の溺死事件の謎に迫るというス

    0
    2025年11月23日

    Posted by ブクログ

    以前大学のカリキュラムの一環で、台湾の学生達と一緒に日月潭に行った事があり、懐かしい!と思い読み始めました。
    台湾、韓国、日本の歴史とマイノリティーの生きづらさが物語の根幹に深く関わっていて当時無邪気に無知なまま彼らに案内されて観光を楽しんだ自分が恥ずかしくなりました。
    過去は変えられないけれど、今

    0
    2025年06月21日

    Posted by ブクログ

    2月に行った台湾、寒桜満開の日月潭。タイトルに惹かれ手にしたが…時代小説かと思ったらミステリー仕立て。「わたしたちは悲しいくらい歴史を知らない。それなのに根拠のない優越感という負の遺産だけ引き継いでいる」「知らん人からネガティブな感情ぶつけられるの、怖いに決まっとるやん」初めての作家だけど、歴史観含

    0
    2025年05月05日

    Posted by ブクログ

    現代の台湾と日本統治時代の台湾
    二つの時代が交差する


    台北で日本語教師をするサチコとルームメイトのジュリ。
    二人は、古道具屋で買ったトランクの中に古い日記を発見する。
    それは日本統治時代を生きた桐島秋子という女学生の書いたものらしく、解読していくと事件や謎が見えてきた。
    それを追い始めた二人の毎

    0
    2025年02月10日

    Posted by ブクログ

    青波杏の日月潭の紅い花を読みました。
    主人公のサチコは日本から逃げるように台湾の求人を見て台湾にで暮らします。
    古い皮のトランク中の古い日記を発見し、その日記に違和感を覚え、謎を解いてきます。
    秋にサイクリングで訪問した十和田の宿で知り合った台湾のご夫婦と台湾での再会を約束してから、台湾のことをいろ

    0
    2024年12月05日

    Posted by ブクログ

    25歳のサチコは、不条理な派遣から逃れて台湾で偶然再会した在日コリアンのジュリといっしょに住む。
    古物商で見つけた革製のトランクのなかから古い日記帳を見つける。
    それは、日本統治時代の台湾を生きた女学生が、書いた日記だった。
    その日記を読んだときから普段は引きこもりのジュリが、その女学生の行方を調査

    0
    2024年09月20日

    Posted by ブクログ

    台北で暮らす日本人女性が見つけたのは戦中の日記。行方不明になった女性がどこに行ったのかを探すミステリー。

    書いたのは女性だと思ってたら男性だと知って驚いた(女=こう、男=こうという自分の感覚が間違ってるのかも)爽やかに描く冒険譚、面白かった。

    0
    2024年08月27日

    Posted by ブクログ

    日月潭は台湾の地名だ読んでみて人名地名に中国語のピンインが多く出ていた。話しは二つの時代一つは日記のもう一つはそれを読んでいて探索している時代が折り重なって進む。ただもう一つ日本統治時代の世相も語られている。差別を受けた人びとの生活が重く心に重積を感じた。違った話しをここに記しておこう中国の歌にメイ

    0
    2024年07月25日

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