青波杏のレビュー一覧

  • 花咲く街の少女たち

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    2025.10 誰かの小説に雰囲気が似ているなと思ってい読み進めていた時にふと頭に浮かんだのが伊吹有喜さん。芯のある若い女性の心情でストーリーが進んでいくからでしょうか。沁みる小説でした。

    ただ、こういう小説を読むと日本人であることが恥ずかしくなることがある。日本人は優しくて礼儀正しい、なんて言われるけれどムッツリなだけで本性はちがうよな、なんてことも感じました。人のことは言えんけど。

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    2025年10月10日
  • 花咲く街の少女たち

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    ネタバレ

    主人公翠は、私娼と朝鮮人の子として生まれ玉の井に育ち、妾候補となり、朝鮮にわたり京城の竜谷高等女学校に入学する。そこで子守に雇われている朝鮮人の少女ハナに出会う。
    時代は1936年から37年、京城で世話になる家は、早稲田卒の社会主義者で京城第一高女の教師で特高の影が、日華事変が始まり京城にも戦争の跫音。翠とハナとの間の反発と恋愛感情が描写される。

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    2025年09月25日
  • 楊花の歌

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    途中でヤンファが誰なのか1ミリも気付かないのも都合が良い気もするけど、映像にしたら良さそう。史実が混ぜられていて勉強にもなった。

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    2025年09月06日
  • 花咲く街の少女たち

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    文章がしっかり作中の空気を纏っている。
    あつあつで少し塩辛いソルロンタンをご飯に浸して食べるシーン。ふわりとはためく紫のワンピースを着てみたかったハナ。
    背景や人間関係もよく描かれていた。

    作者名から勝手に女性と思っていたが、女性史研究家の男性と知って新鮮な気持ちになった。

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    2025年09月01日
  • 楊花の歌

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    戦時下の中国、主人公女性が出会ったヤンファという女性、彼女らはスパイ活動を行なっていたのだが、、というお話(?)。

    それぞれの出自や過去、途中挟まれるエピソードも何かしらあるのだろうと思っていたら、やはりラストで収束した。美しさある物語だった。

    これはこちらの問題なのだけど、読むのに時間がかかってしまったために、最後の展開で誰が誰だったっけ?が曖昧になってもう一度読み返さなければならなかったのよぅ。人物関係把握間違ってたら申し訳ないです。

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    2025年06月30日
  • 日月潭の朱い花

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    以前大学のカリキュラムの一環で、台湾の学生達と一緒に日月潭に行った事があり、懐かしい!と思い読み始めました。
    台湾、韓国、日本の歴史とマイノリティーの生きづらさが物語の根幹に深く関わっていて当時無邪気に無知なまま彼らに案内されて観光を楽しんだ自分が恥ずかしくなりました。
    過去は変えられないけれど、今に生きる自分たちは過去を知る必要があると強く思いました。

    亜熱帯の湿度のある空気、美味しい料理、優しい人たち、一人一人が心に抱える痛み。
    思ったよりサスペンス色が強くて驚いたシーンもありましたが、過去の歴史や痛み、愛情を現在へと繋ぐこの作品をぜひ読んでみてほしいです。

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    2025年06月21日
  • 日月潭の朱い花

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    2月に行った台湾、寒桜満開の日月潭。タイトルに惹かれ手にしたが…時代小説かと思ったらミステリー仕立て。「わたしたちは悲しいくらい歴史を知らない。それなのに根拠のない優越感という負の遺産だけ引き継いでいる」「知らん人からネガティブな感情ぶつけられるの、怖いに決まっとるやん」初めての作家だけど、歴史観含め次の作品楽しみ。

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    2025年05月05日
  • 楊花の歌

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    日本とは違う多湿の大陸で生きる少女達
    心情表現も物凄く良かったけれど、ジメジメした時期のコンクリートの感触だったり肌に触れる服がくっつく気色悪さがとてもリアルで良かった
    後半の全てが繋がって丸くなっていく感覚はジメジメした土地に涼しい風が吹いてくるようだった

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    2025年03月23日
  • 日月潭の朱い花

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    現代の台湾と日本統治時代の台湾
    二つの時代が交差する


    台北で日本語教師をするサチコとルームメイトのジュリ。
    二人は、古道具屋で買ったトランクの中に古い日記を発見する。
    それは日本統治時代を生きた桐島秋子という女学生の書いたものらしく、解読していくと事件や謎が見えてきた。
    それを追い始めた二人の毎日は大きく動き出すことになる。


    特に今まで引きこもり生活を送っていたジュリは、夢中で日記を解読していくのだが、あまり興味を持てないサチコには、ジュリがのめり込む理由が分からない。

    ジュリは在日コリアンだ。
    そして秋子の日記には、朝鮮から来たという友人の白川さんが登場する。
    植民地支配という歴史、内地人と本島人、朝鮮人…
    ジュリは秋子と白川さんに、サチコと自分を重ねていたのだろうか。


    私達はそれらの過去について、もっと知るべきだろう。
    〝無知〟であることが、相手を傷つけているかもしれないから。
    この小説では植民地支配の他に朝鮮半島の歴史にも触れていて、改めて考えるきっかけになったと思う。


    と色々書いたが、物語全体としてはミステリー仕立てで読みやすく、台湾の美味しそうな食べ物もたくさん紹介されていてヨダレが出そう(笑)

    そして台北から淡水、台中、日月潭(湖)、さらにはイタリアのナポリ、カプリ島まで日記の謎を追いかけて旅をするロードムービーでもあった。

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    2025年02月10日
  • 日月潭の朱い花

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    青波杏の日月潭の紅い花を読みました。
    主人公のサチコは日本から逃げるように台湾の求人を見て台湾にで暮らします。
    古い皮のトランク中の古い日記を発見し、その日記に違和感を覚え、謎を解いてきます。
    秋にサイクリングで訪問した十和田の宿で知り合った台湾のご夫婦と台湾での再会を約束してから、台湾のことをいろいろ調べて、この小説でも登場する地名をGoogleで調べながら読んでいました。
    半分まではなかなか引き込まれないで、読むペースが遅かったのですが、後半古い日記の謎解きから現代につながり、ミステリーな話に急展開して、なかなか面白かったです。映画になるともっと面白いかなと思いました。

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    2024年12月05日
  • 日月潭の朱い花

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    25歳のサチコは、不条理な派遣から逃れて台湾で偶然再会した在日コリアンのジュリといっしょに住む。
    古物商で見つけた革製のトランクのなかから古い日記帳を見つける。
    それは、日本統治時代の台湾を生きた女学生が、書いた日記だった。
    その日記を読んだときから普段は引きこもりのジュリが、その女学生の行方を調査するようになり…

    現代のサチコとジュリが、時をこえて日記の少女の行方を探すのだが、植民地台湾の生活に触れて思う重たい気持ちや知らなかったやるせなさなども考えさせられる。
    それだけではなくこの二人のアイデンティティも求める旅にもなっている。
    探して、追い求めて、ときには苦しみも伴い、だけど断ち切れない思いが伝わってくる。
    そのなかに台湾の情景も目に浮かぶほどの描写で表現されている。
    それでいて日記だけでは推察できなかったこと…最後にはミステリーだと感じた。



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    2024年09月20日
  • 日月潭の朱い花

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    台北で暮らす日本人女性が見つけたのは戦中の日記。行方不明になった女性がどこに行ったのかを探すミステリー。

    書いたのは女性だと思ってたら男性だと知って驚いた(女=こう、男=こうという自分の感覚が間違ってるのかも)爽やかに描く冒険譚、面白かった。

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    2024年08月27日
  • 日月潭の朱い花

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    ネタバレ

    今の20代後半から30代初めの感覚だとこんな風に見えるのかなあと読んだ。場所の選び方がうまいなあ。満州でも沖縄でもなく。

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    2024年08月08日
  • 日月潭の朱い花

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    日月潭は台湾の地名だ読んでみて人名地名に中国語のピンインが多く出ていた。話しは二つの時代一つは日記のもう一つはそれを読んでいて探索している時代が折り重なって進む。ただもう一つ日本統治時代の世相も語られている。差別を受けた人びとの生活が重く心に重積を感じた。違った話しをここに記しておこう中国の歌にメイファ(梅花)があり歌詞を思い出し中国語で思わず歌ってしまった。

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    2024年07月25日
  • あたしたちのナルニア

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    不登校になった子の矯正施設が孤島にあり未成年が集められている。そこは刑務所よりもひどい人権を無視した暴力や労働が繰り広げられている。そこで暮らす子たちの脱走に至る経緯と奮闘を書いている。そして在日コリアンの事にも少し触れて青波杏氏らしい物悲しい内容だった

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    2026年10月25日
  • 夜が明けたら

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    脈々と受け継がれて来た命、その一つ一つには人生があり、生きたという証がある。生まれた以上、何も残さずには死ねないのではないでしょうか。その残したものが少しでも今の世代を豊かにするものであれば幸せだな、と思いました。

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    2026年10月10日
  • 夜が明けたら

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    1971〜72年、学生運動が過熱していた半世紀前に大学生だったジュンは親友を亡くした。
    そのときのことを綴った原稿が、駆け出しの編集者・ルルが読むことで、当時の報道との食い違いや深追いをしたくないのに関わっていくことに…。

    2つの時代を交互に描いている。
    似ているようであるから、ルルは最初は嫌悪していたのか…と感じた。
    お互いに気になる女性のこととか、学生運動…革命とか…
    けっして明るい青春だとは思えなく、ただがむしゃらで一途であるのがわかる。
    大切な人の記憶に苦しみながら生きていくのは、辛いとしか思えない。…だから共感できなかったのかもしれない。




    『二十歳の原点』〜高野悦子著、高校時代に読んだ記憶がある。
    確かに本棚に並んでいたはずなのに、内容を思い出せない。









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    2026年06月20日
  • 楊花の歌

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    ※ネタバレ注意



    舞台は1941年、日本占領下の中国・厦門。そうそうアモイって読むんだったなこれ。
    主人公のリリーは表向きカフェー(カフェじゃなくて、カフェー。伸ばし棒が大事な気がする)の女給だが、実は抗日活動家の楊のもとで働く諜報員である。リリーにはヤンファという同じく女諜報員の仲間がいて、ともにある人物の暗殺作戦に関わることになる。リリーはヤンファに惹かれているのだけど、もしヤンファが暗殺に失敗した場合は彼女を殺すよう命じられている……というお話。

    亜熱帯の蒸し暑い感じ、登場する女性たちの壮絶な人生、日本が周辺国を支配している当時の情勢など、描写はどれをとっても素晴らしいし、勉強になるなと思った。
    いっぽう、スパイ物として期待した手に汗握る駆け引きなどの要素はやや物足りなかったのと、最後に明かされる「実はリリーとヤンファは少女時代に出会っていた」という事実が蛇足のように感じた。
    リリーはヤンファとあのように印象的な別れ方をしたのであれば、大人になってからも、日本人が日本人だというだけで知らず知らずのうちにほかの国の人を虐げている、ということにもっと自覚的であったはずだと思う。遊郭に身を落としてから、過去の裕福な時代のことはあえて思い出さないようにしていた、というのは理解できるとしても、そこまで忘れ去ってしまうのは、なんだかなあという気がする。

    作者は女性史研究家で、近代の遊郭における労働問題が専門なのだという。
    ほかの作品も機会があったら手に取ってみたい。

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    2026年05月24日
  • 夜が明けたら

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    学生運動をしていた人たちも同じ若者で集団の恐ろしさ、そして携わって抜けることのできない苛立ちが伝わりやはりこの作家の本は考えさせられる内容ばかりだなぁとそして読んで数日経つのに消化できない自分の頭の悪さ。。
    もっと寄り添える理解力や気持ちがあったらいいのに。

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    2026年03月23日
  • 夜が明けたら

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    初読みの青波杏さん。
    学生運動に関わり、親友をある事件で亡くしてしまったジュン。当時のことを綴った原稿を出版社に持ち込み、編集者のルルが事件の真相を探っていくという設定。
    学生運動については詳しくないのだけど、読んでいると「なかなか過激だな」と思う場面もあった。「ある事件」というのは、どうしても浅間山荘事件を思い出してしまうし。
    そこに、LGBTやタイムリープも絡んできたりで、色々な要素が詰め込まれているなと思った。
    それと、登場人物の名前がほとんどカタカナで、どういう意図があるんだろう?と気になってしまった。
    興味深かったけど、感情移入しづらい物語だった。

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    2026年03月18日