田中奈津子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ニューベリー賞作家、ロイス・ローリーが平和へのメッセージを込めて書いた本で、第8回「日本子どもの本研究会作品賞」を受賞した。
「1941年12月7日の早朝、日本の戦闘機がハワイの真珠湾を攻撃しました。アメリカ海軍太平洋艦隊の船がたくさん係留されており、たいへんな被害をうけました。戦艦アリゾナはたった数分で沈んでしまい、1177人の兵士が犠牲になりました…」
18歳で入隊したレオのこと
ふたごの兄弟のうち、兄ジョンはやけどを負い、弟ジェイクが亡くなったこと
アリゾナ・バンドのメンバーで、国旗掲揚の準備をしていた21人の若者たちはだれひとり助からなかったこと
・・・・・・・
私はアリゾナを見て -
Posted by ブクログ
2024年ヨーロッパ、アメリカ、そして、日本では移民問題がニュースで話題になっていた。
文化、宗教、生活習慣の違いによる衝突。
治安の悪化とアイデンティティの喪失。
このままでは、日本でなくなってまう!!等々
とかくネガティブに報道され、拡散されてしまうなかで、移民側の思いを知りたいと思い
AIに「移民小説教えて下さい」と聞いたらこの小説を紹介されたのだ。
物語は中国からの移民の両親と娘のミアが、チャイニーズレストランの従業員を経て、モーテルの管理人になることから始まります。
そこにまつわる、人種差別や、同じ中国をルーツにもつオーナーに意地悪されたり、学校での出来事。著者の経験がベースにあ -
-
Posted by ブクログ
中国からアメリカへ移民したミアと両親を待ち構えていたのは過酷な人生だった。溢れるほどいる中華系移民にまともな仕事はなく、安い賃金でアパートすら借りられない。
やがてミアの両親はラッキーにも住み込みでモーテルを管理するという仕事を見つける。だがラッキーだと思ったのは最初だけ。オーナーの中国人は信じられないほどケチでおまけに悪どい。賃金契約を勝手に書き換え、設備が壊れたら全て請求してくる。
ミアは両親の手助けをするためにフロント係を買って出て、自分にできる工夫でモーテルへ貢献する。お客様カードを作ったり、忘れ物を郵送するサービスを思いついたり。
そして手紙。
だんだん覚えてきた英語を駆使し -
-
-
-
Posted by ブクログ
アンソニー・ホロヴィッツというと、「刑事フォイル」の重厚なミステリ、『メインテーマは殺人』などの作品を思い浮かべる。
だから、そこからスタートしているので、こんな10代向けの本も書くんだ、なんて思っていた。
いや待て待て。
元々は中高生向けの本からスタートした作家だ(2023年春に代表作の海外ドラマも始まるようだ)。
だから本作は重厚な物語しか知らない私のような読者にとってはとても新鮮で、YA 世代には読みやすい・・・ホラーとなっている。
おすすめは『猿の耳』。
もちろんかの有名な、『猿の手』をオマージュしている。
さぁて、どこに辿り着くかな。
それにしても著者の作品には結構日本人が出てくる -
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ何か明るいお話を読みたくて、タイトルから明るそうなこの本を手に取りました。
勝手にそんなイメージを持って読み始めたもんだから、中国人の移民の女の子のお話で、しょっぱな家族3人で1つのハンバーグをを食べている時は、ん?ってなりました。
主人公のミアはパパとママと3人暮らしです。ファミリーはアメリカンドリームを夢見て移住してくるのですが、その暮らしはあまり良いものではありませんでした。そんな時あるモーテルで住み込みで働くことになりました。そこのオーナーはヤンさんといって同じ中国人ですがとてもお金に執着春のあるケチな男性でした。
そしていざ働き始めてみると、急に労働条件が変わったり、清掃や管理に