セレステ・イングのレビュー一覧

  • 秘密にしていたこと
     読み終わってから、最近の本だったという事に驚いた。翻訳者の後書きを踏まえると、まだアジア人差別のようなものが残っているのだなと感じた。まあでも、この本の主題はそうでは無いので、一旦置いておこう。
     この本を読んでいて、コンプレックスの克服とは、なかなかうまくいかないものだなと、強く感じた。コンプレ...続きを読む
  • 秘密にしていたこと
    いやー、なかなかしんどかったな。
    家族とは言え(家族だからこそ?)誰にでも何らかの秘密はあるものだけれど、もうちょっと共有し合えていればよかったのに、とは思う。人種、女性として生きる道、両親から過剰な期待をされること、あるいはまるで期待されないこと…何もかもがあまりにも重くて。

    作家の力量はひしひ...続きを読む
  • 秘密にしていたこと
    言い回しに分かりづらさを感じる部分があり、読み始めは戸惑った。娘の死は既に確定しており、家族それぞれに抱えた思いやすれ違いがどうにもならないところまで捻れていく様は耐え難いものがあった。
  • 秘密にしていたこと
    重苦しい作品だった。
    一人の少女、彼女の死をきっかけに明らかになる事とは。
    差別や偏見は目に見えてわかりやすくあるのではない。それは空気のようにそこにあり続けて知らぬ間に生活に浸透しているのだ。劇中に出てくる新聞の一節は彼らの抱える孤独を百分の一も理解していなくて言葉を失った。
  • 秘密にしていたこと
    アジア系の大学教授の夫・ジェームズは
    小さい頃からアジア系や日系が受ける差別を経験して育ってきた。
    誰とも関りをもたず結婚するまで寂しい人生を送っていた。
    そのせいもあり、娘に友達を作れ周囲に溶け込めと
    しきりに言ってきかすようになる。

    医師を志すのを諦めた子育て育児に精を出す妻のマリリン。
    夫と...続きを読む
  • 秘密にしていたこと
    長女のリディアが生きていた時と亡くなった後の時間がごちゃまぜに話が進んでゆき、なぜ自殺するに至ったのかを家族メンバーの視点を替えて複眼的に語られる。
    途中ダラダラと冗長な話の展開だったが頑張って読み切った。アメリカでのアジアンヘイトや女性の生き方、浮気するお父さんと秀才の兄、崩壊していく家族の様子は...続きを読む
  • 秘密にしていたこと
    本を読まない人にこの内容を話すとしたら「異民族間結婚の難問題 アッパーインテリ層の嘆き 女性特有のガラスの天井 銀の匙を咥えて生まれた悲哀」そして女性であるがゆえに苦しむ自分の歩きたい路、目指す頂上、そして結婚、家庭、子供・・だろうか。

    最初はマリリンの苦悩 生き辛さ 米社会での東洋人の立ち位置に...続きを読む