貴志俊彦のレビュー一覧

  • 帝国日本のプロパガンダ 「戦争熱」を煽った宣伝と報道

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    明治維新後、対外拡張に乗り出した日本のプロパガンダ事情話。徐々に厳しくなる検閲や統制を受け入れながら発展するメディアと、戦後GHQに占領されてからのGHQによる検閲を解説。沖縄軍政下のアメリカによるプロパガンダ話も面白かった。

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    2025年04月15日
  • 戦争特派員は見た 知られざる日本軍の現実

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    戦場を語るとき、私たちはしばしば勝敗や作戦図だけを見てしまう。その陰で息づいた兵士の日常と、記録する者の日々のまなざし、現実が垣間見える。特派員の筆は勇ましさを飾るためでなく、飢えや疲労、混乱の実相を刻んでいた。戦争は国家の物語として語られがちだが、現場には名もなき一人ひとりの暮らしがあった。遠い過去の記録に見えて、その現実は、いまなお平和を考える足元を私たちに問い返してくる。

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    2026年03月27日
  • 戦中写真が伝える 動物たちがみた戦争

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    ✾動物たちがみた戦争
    ✾渡邉英徳、貴志俊彦、中島みゆき
    ✾光文社新書

    ーーーーーー

    【?QUESTION?】

    この書籍の表と裏の写真。

    この写真を見て何が違うか、
    分かりますか??

    ーーーーーー

    “これからはAIの時代になる。”

    講演会でプロジェクターを見ながら、 
    話を聞いた日。

    戦時中の写真が色づいている。

    写真が動画となり、
    色と音がついている。

    ーーーーーー

    戦争で犠牲になっていたのは人間だけではない。

    軍鳩・軍馬・軍犬。

    この三種だけは軍の名前がつき、
    戦争にに駆り出されていた。

    そしてー
    食べられもした。

    そんな動物たちにフォーカスされた、
    当時の写真とAI化した写真どちらも掲載された戦争の話。

    ーーーーーー

    【ANSWER】
    花の色。

    ⇨どちらも本物にみえる。
    事実がどうかは分からないのに。

    AIはフェイクニュースも大量に出回る。
    それを見極めるための目を養うことも
    すごく大切なこと。

    ⋯ということも教えてくれる、
    学びに溢れた1冊です✧

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    2025年12月06日
  • 情報・通信・メディアの歴史を考える

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    山川出版社らしく、歴史を考えたものである。ヨーロッパの通信や電話の歴史はある。戦争中の女性の通信に携わったことでの日本とドイツの説明はあり、この点では面白い。
     大学生というよりは、高校の自由研究で通信の歴史を考えるためのもののような気がする。

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    2024年05月31日
  • 帝国日本のプロパガンダ 「戦争熱」を煽った宣伝と報道

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    著者もあとがきに書いていますが2022年ロシア軍のウクライナ侵攻によってプロパガンダという言葉は現在進行形の意味を持つキーワードになっています。この新書は主に1894年に始まった日清戦争から1945年の太平洋戦争敗戦を経て占領統治が終わるまでの「帝国日本」のプロパガンダ(著者は政治宣伝と戦争報道をまとめてそう呼んでいます。)を手際よくまとめています。日清戦争期を版画報道の流行、日露戦争期を「戦勝神話」の流布、第一次世界大戦期を日独戦争をめぐる報道選択、中国、米国の反日運動では報道と政治の関係、台湾霧社事件と満州事変では新聞社と軍の接近、日中戦争期は国家プロパガンダの絶頂期、アジア太平洋戦争期をビジュアル報道の衰退、敗戦直後うぃ占領統治のためのプロパガンダ…章がほぼディケイド毎になっていて戦争は武器の進化だけでなくコミュニケーションのイノベーションを次々生み出していることが多くの図版によって示されていきます。近代国家はナショナリズムをエネルギーに成立していくのだ、と考えるとプロパガンダの主役は、そう思わせたい国家だけでなく、そう思いたい国民、そしてその情報で利益を上げたいメディアの三位一体の行為である、と思いました。特に1931年10月1日の社説からの朝日新聞が行った軍縮キャンペーンから関東軍の意に沿う方針への大転換が朝日不買運動から始まったことには強いインパクトを感じました。昨年読んだ『言論統制というビジネス: 新聞社史から消された「戦争」』と相まってジャーナリズム、宣伝、プロパガンダ、広告、広報などメディアを巡る言葉が頭の中でグルグルしています。そういえば今週は新聞週間。新聞の凋落は戦争との関係の清算が終わっていないところから始まるのか?みたいな気にもなってしまいました。

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    2022年10月19日
  • 帝国日本のプロパガンダ 「戦争熱」を煽った宣伝と報道

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    主要な内容は日清戦争である。第二次世界大戦の中では1/4しか書かれずしかも歴史的事実が多く、プロパガンダはほとんど言及されていない。一方、明治の日清戦争が最も詳細に書かれている。しかし、プロパガンダよりも歴史的事実の説明の方が多い。

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    2022年09月03日
  • 帝国日本のプロパガンダ 「戦争熱」を煽った宣伝と報道

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    日清戦争期 錦絵がリバイバルブーム(記録メディアとして写真が出始める)旧メディアの錦絵vs新メディアの新聞
    日露戦争期 写真が広まり始める 絵葉書も流行る     活動写真も出始める
    日独戦争期 写真がプロパガンダに使われ始める
    日中戦争期 博覧会、写真、映画、ポスター、紙芝居などの新旧のプロパガンダ・メディア

    上のはざっくりとしたまとめ。それぞれのメディアが流行った時代は重なってたりするからあくまで目安としてのメモ。

    白瀬矗はおもしろ知識として知ってたけど、そうか大和雪原は日本領だとしたがるよなそりゃ。

    「敗退」が戦略的撤退と報道されるような世界。曹操側が赤壁の戦いで船に火をつけられて敗退したのも、自分で火をつけたんだ、って言い張ったみたいなものかな。いずれにせよ真相がどっちかはわからない。

    1938年公開の『五人の斥候兵』。文部省、内務省、陸海軍省、警保局、教育総監部、日本文化協会などから表彰状をもらっている。もちろんプロパガンダとしての貢献からだろうけど。ヴェネツィア国際映画祭でもイタリア民衆文化大臣賞を貰ってるみたいで、この前年には日独伊三国同盟が結ばれているからそれで気を遣ったんじゃないか、っていう著者の指摘も面白い。

    いまや誰もがスマホを持っている時代で、SNSにつながるのも当たり前になった。ラジオや新聞の全盛期よりも、報道の速報性は高まっているし、双方向的なメディアであることから国民同士の同時性も高い。これまでよりも「戦争熱」が一層高まりやすい状況にあることは少し考えればわかる。

    情報は切り取り方によってさまざまな見方をさせることができる、と言葉ではわかっていても、実際に距離を置いた見方を取り続けていてもなかなか解決にはつながらない。だからこそ身を乗り出して新しい情報に食いついてしまうんだろうけど。

    もっというと、この本だってプロパガンダになり得る。ほかのあらゆる本もそう。どんな情報メディアを信用するか、なんていうのも最早あてにならないのかもしれない。

    ビジュアルがそこそこ収録されてて面白い。同じく中公新書の『宗教図像学入門』と同じ感覚で読める。

    とはいえ、もっと図録があってもいい。本文では説明されてるのにその写真やイラストがないといまいちピンとこない。新書っていうメディアの限界なのかもしれないけど。

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    2022年07月25日
  • 帝国日本のプロパガンダ 「戦争熱」を煽った宣伝と報道

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    済南事件と日貨排斥を巡る日本国内のマスメディアの動きが、当時の写真技術の進歩と合わさり、プロパガンダとして大きな一歩を踏み込んだ。

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    2022年06月27日
  • 戦中写真が伝える 動物たちがみた戦争

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    毎日新聞戦中写真アーカイブプロジェクトから、
    動物が写っている写真をあつめている。
    白黒のままのものもあるが、
    多くが、Aiでカラー化されている。
    また、戦中写真を
    最近流行り?というか、かなり技術が進んでいる
    動画生成Aiで動く画像も作成されているらしい。
    着色だけでなく、色々と弄ってそうなので、
    かなり作為の入りそうで、聞くだけでゾッとするが、
    かなり着色の違和感がある画像もあれば、ないのもある。
    当時の時代考証の上に着色されているとはいえ、
    正解は失われているので、Aiとそのプログラムを使った人の
    ”色”を見ているかと思うと、少し違うように感じられてならない。
    好みの問題かもしれないが、
    軍馬や軍犬を愛し、敬う人々が感じられ、
    共に戦う仲間として遇されていたのがわかる。
    年に1度は靖国神社にお参りをし、
    軍用動物慰霊碑にも参拝しているというのもあり
    特に軍馬と軍犬の写真はとても心に感じるものがあった。
    まあ、その他
    当初の固有種保護とかの観念がゼロだった昭和初期なので
    オオフウチョウの雑な剥製をいっぱい持ってたりとか
    モズの巣をとってきて、中の雛を手に持ってるとか
    (食べるんか?)
    やばい写真もあって、現代感覚でちょとドキドキはするが
    よく考えたら、この写真の人々と
    あんまり歳がかわらんお年寄りと普段仕事しているので、
    ああ、この感覚かな、と
    思ったりもする。本当に意識をアプデしてほしい。
    と、なぜか現世のことを思いながら
    読んだのだった。

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    2026年02月13日
  • 戦争特派員は見た 知られざる日本軍の現実

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    現代社会は情報に溢れている。テレビやラジオ、雑誌だけではなく、インターネットやSNSからも大量の情報が流れ込み、頭の中に一度溜め込んで一つ一つの情報について深く考える時間などない。同時に情報に飢えている時代にもなっている。それは大半の情報が誰かの主観や狂言、真実とはとても言い難い、ある意味稚拙な偽情報までもが濁流の様にいっぺんに目の前を通り過ぎていくから、誰かとの共感や共通の話題、そして一部の真実の情報に辿り着けずにもがいている状況に見えてくる。下手に安易に流行に流されたりしてしまうと、それは偽情報に惑わされた狂った集団かの如く、情報の真実性を見極められる一部の冷静な集団からは、冷たい視線を浴びる事になる。勿論、そちらが大衆であれば(徒党を組んでいたなら)、まさか正しい側がまるで誤っているかの様に扱われる事すらある。情報分析力に優れ、努力して真実を掴んだ側からすると残念ではあるが、それが現代情報社会の表面だったりする。
    今年は戦後80年になるが、太平洋戦争につながる中国大陸での戦いの最中、現代社会とはまるで異なる情報社会がそこには存在した。勿論、情報ソースは限られ、通信手段も現代と比べて遥かに未発達な時代だ。人々は専ら新聞による情報を信じるしかない時代。更には軍国主義に染まり、国政や軍事に対して不利になる様な情報は、権力側の篩にかけられ、都合の良い情報しか流れてこない。そうした意味では現代と同じく、人々は真実の情報に飢えていた点で同じと言える。但し圧倒的に少ない情報量であるから、努力すれば情報の選別は出来た時代かもしれない。その様な時代に戦争を伝えるための戦争特派員がいた。本書はその中でも現在の毎日新聞に繋がる、毎日新聞大阪支社(大毎)、旧東京日日新聞の毎日新聞東京支社(東日)を中心に、戦場に真実を求め、命懸けで戦場を駆け抜ける記者=特派員の姿を追う。
    日本が軍国主義一色に染まり、国を挙げて総力戦で戦わなければならない時代。当然の如く、戦場で撮られた写真や描かれた記事には検閲が入る。よって世に出てくる写真を中心とした報道は、相当絞られて読者に届く。ましてやこの様な時代に、日本の負け戦情報を流す訳にはいかない。日々伝えられる敵艦撃沈などの情報は、完全に捏造されたものになっていく。その様な状況下でも、同社は少しでも多くの真実を伝えるために(それが世に出ない事がわかっていても)、多くの特派員を中国や南洋の島々に送り込む。そして戦場の兵士と同じな様に被弾し、爆発に巻き込まれ、そして消息を断つ。戦時中は多くの報道班員があらゆる場所で命を落としてきた。兵士の死だけではない、その真実を伝えながらも、僅かながらに残された写真の数々。更には検閲を抜けて新聞誌面を飾った写真の数々。きっと恐らく、写真を撮ったカメラマンや記事を書いた記者などは、決して全てが公開されないことを理解しつつ、読者に見えない行間を読んで欲しかったのだと思う。切り取られた写真と、動かない文字の背後には、カメラマンや貴社の目に映り、脳裏に焼き付いた様々な戦場の真実と真の恐怖があったに違いない。だから読み手である私たちは、しっかりとその行間について考え、考察をつなぎ合わせながら、訴えたかった真実に迫る努力を怠ってはならない。面倒くさがって入ってくる情報を鵜呑みにして仕舞えば、情報の嵐の下、無惨に大波に飲まれる自分に気づくだろう。
    本書はそうした情報を命を危険に晒してでも集めに行った多くの報道関係者がいた事を教えてくれる。そして情報に溢れ、「怠った」私たちに警鐘を鳴らしている。それは二度と戦争を起こさない事、自分の考えを持って、戦争に抗うことこそ、平和を継続するために必要な態度である、という事を教えてくれる。

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    2025年07月22日
  • 帝国日本のプロパガンダ 「戦争熱」を煽った宣伝と報道

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    日清戦争からアジア太平洋戦争敗戦まで、当時の日本で飛び交った政治宣伝を研究している一冊です。
    今の尚残る日本人同士の同調圧力ですが、これをプロパガンダを用いて方向性を共有した場合の力は凄まじいものだと感じました。
    察することを美徳とする民族であるが故に精神的に一丸となることも可能であり、それにより島国でも大国と戦えるのですね。
    しかしいつの世でも同じように宣伝は針小棒大や竜頭蛇尾であったり、更には虚偽であったりするものです。
    嘘も結果として真実となることはありますが、行き着く先には制御不能の国が拵えられるのです。
    言葉や情報には力が宿るもの、集団でも個人でも気を付けて使いたいものですね。

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    2022年08月07日
  • 帝国日本のプロパガンダ 「戦争熱」を煽った宣伝と報道

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    ネタバレ

    <目次>
    序章   戦争と宣伝
    第1章  日清戦争期~版画報道の流行(1890年代)
    第2章  日露戦争期~「戦勝親和」の流布(1900年代)
    第3章  第一次世界大戦期~日独戦争をめぐる報道選択(1910年代)
    第4章  中国、米国の反日運動~報道と政治の関係(1920年代)
    第5章  台湾霧社事件と満州事変~新聞社と軍の接近(1930年代前期)
    第6章  日中戦争期~国家プロパガンダの絶頂期(1930年代後期)
    第7章  アジア太平洋戦争期~ビジュアル報道の衰退(1940年代前期)
    終章   敗戦直後~占領統治のためのプロパガンダ(1940年代後期)

    <内容>
    新書っぽいまとまり方で、主に新聞社の戦争報道にスポットを当てて、戦争をどのように報道したのか?報道らしさよりも軍や政府との関係、利益という側面から、世論(大衆)に媚びへつらっていた側面を描いている。もうちょっと図版を増やしてほしかった。

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    2022年07月20日