オザワミカのレビュー一覧

  • 両手にトカレフ

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    主人公ミアの現実世界の話とそのミアが読んでいる本に書かれてる話の行ったり来たりだったけど個人的にはどっちにも入り込めた。
    こういう世界で生きている子供たちがいるということを知るだけでも意味があると思う。自分に何が出来るというわけではなくとも読んでよかったと思える。
    「私は私だ。私の価値を決めるのは私。」

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    2025年11月09日
  • 両手にトカレフ

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    貧困社会で育った主人公がカネコフミコの自伝本と出会い、時代は違うけれど重なる2人の世界と成長とコミュニティの温かさを描いた物語。
    主人公の強く生きようとする姿が、まさに銃をかまえて立つ「両手にトカレフ」
    階級の違う同級生のウィルの温かさ(希望)と2人のもどかしさが眩しくて。
    読み終えた時、温かい涙が溢れた。
    ブレイディみかこさんにしか描けない物語。

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    2025年11月07日
  • 両手にトカレフ

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    初めは自らの海外生活を懐かしむために読んでいたが、徐々に子供の世界に吸い込まれていった。
    子供時代を海外で過ごした身としては、ブレイディみかこさんの本は親近感があって読みやすい。

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    2025年10月11日
  • 両手にトカレフ

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    貧しくて苦しい環境の中で生きている女の子2人。暗くて胸をえぐられるような話しが続き、自分自身も気分が滅入ってくるんだけど目が離せなくて読みたくなる本でした。どうか最後はハッピーに終わってくれ!と思ってたらそれなりに幸福感が得られる最後だった

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    2025年08月30日
  • 両手にトカレフ

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    読み終わった後にも余韻が残る。
    ふと背表紙のあらすじを読んで、
    あ、そうか。
    自伝、ってことは、終わらなかったんだ。
    変えられるんだ、と思った。
    さらに参考文献を見て、
    なんだ、めっちゃ変わってる、と思った。

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    2025年08月27日
  • 両手にトカレフ

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    とても壮絶な物語。
    作中の一家と比べて自分のように恵まれた環境下で生きている人間には、理解できない苦しみがある。
    子供は親も、生まれてくる環境も選べない。
    大人はもっと自覚しなくてはならないだろう。

    もしかすると、自分が知らないだけで、日本でも同様の事象が起きているのかもしれないが、華やかに見える英国社会がこんなに病んでいるとは。

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    2025年08月23日
  • 両手にトカレフ

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    2025/07/06
    自分的にここ最近読んでよかった本一位。
    ミアは強いと思ったけど、こんな環境だったら強くならざるを得ないよなと。
    ゾーイやレイチェルが、近くにいて良かった。
    私ができることはなんだろう。

    また、金子文子という女性は初めて知った。彼女の最期はつらいが、作中での一度自殺を止めた部分は美しかった。

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    2025年07月06日
  • 両手にトカレフ

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    帯にあったよう、ブレイディさんにしか書けない、と思いました。移民や貧困、ネグレクトやヤングケアラーなど様々なテーマが軽すぎず重すぎず描かれていて、遠い日本の時代も違うカネコフミコとのオーバーラップ( overlap)と音楽のラップ(rap)を軸にティーンエイジャーの弱さ、強さ、青春が輝いて切ない中にも希望がある小説でした。

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    2025年05月26日
  • 両手にトカレフ

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    ブレイディみかこ、らしく英国の貧困に焦点を当てた小説。
    貧困家庭の少女が、金子文子という実在した日本人女性の自伝に書かれている少女と、自分を照らし合わせながら日々を懸命に生きていく話。
    主人公の少女がクールで非常にカッコ良い。

    本作はフィクションだが、主人公の少女を取り巻く環境はおそらく事実に基づいていることが多いと思われる。
    ブレイディさんの貧困をテーマにした本はいつも非常に解像度が高い。
    中流階級で生きる人からの、善意や褒める言葉が結果的に貧困階級の人を傷つけてしまうといったような、生きる階級が違うことによる隔たりが巧みに描かれている。

    とても面白い小説でお勧め。個人的には黄白青より面

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    2025年02月18日
  • 両手にトカレフ

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    ミアがしっかりしすぎて14歳?て読みながら何回も思った。薬物中毒者の母親と繊細な弟の面倒を見てて大人になるしかない状況だから辛いんだけどカジュアルな文体のおかげがいい意味で感情移入しすぎず(バッド入っちゃうと読めない)一気に読めた。状況は不幸だけどミアの視点は財産で羨ましい幸せになってほしい

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    2025年02月16日
  • 両手にトカレフ

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    金子文さんとミアの同時進行での子ども時代の辛い経験を読んで生きる意味や強さを知る。そしてこの2人の二重の辛さに読むスピードが遅くなる。この年齢になって生きる意味や人間関係を考えている自分は幼少期から今まで何不自由なく挫折する前に逃げていたし、辛いことや悩みなども避けていたので今になって目標もなくダラダラと底辺を彷徨っている。打たれ弱い人間、残りの人生を捨てているなぁと考えさせられる内容だった。

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    2025年02月10日
  • 両手にトカレフ

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    一気に読んでしまった。
    日本でも今では「ヤングケアラー」と言う言葉がよく聞かれるようになってきた。
    自身がまだ子供であるミアが、弟を食べさせるために自分が食べるのを我慢したり、世話をしたり。
    でも、チャーリーがいたからこそ、死んではいけない生きなければ、と思ったり。
    すごく苦しかった。
    ゾーイやレイチェルなど、信じていい頼っていい大人が近くにいるということ、まだミアの世界は変わっていけること、私も信じたい。

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    2025年02月01日
  • 両手にトカレフ

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    一気読みしてしまった。
    これでもかとキツくなる状況に胸が苦しくなる。
    福祉と大人と繋がれる機会があっても、福祉や大人に裏切られる傷つけられてきた過去がそれを選ぶことを出来なくさせる。

    大人として、エンパシーをもってこの小説を受け取りたい。
    そして今同じように苦しんでいる子どもにとって、この小説は救いになるかもしれない。ミアにとってのフミコのように。

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    2025年01月19日
  • 両手にトカレフ

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    弟を守るために、心を病んだ母親から、そして貧困から逃げずに頑張る中学生ミア。今日の食事にも困る中でも、弟のために頑張る姿が健気ですが傷ましい。
    そして青い表紙の本のフミコの自伝とミアの日常が重ねられながら進んでいく物語がハラハラしっぱなしでした。でもいつの場面でも心折れることなく弟のためにまっすぐに全力に頑張るミアは、痛々しくも応援せずにはいられません。何より自分で考え、自分をしっかり持っているミアが羨ましい。
    舞台がイギリスとはいえ、これは日本でも現在進行形だと思う。声を上げられない子供たちは今もどこかで闘ってる。
    「見ないふりをせずに、言い訳をせずに、何かをしなくてはいけないのは大人たちの

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    2025年01月13日
  • 両手にトカレフ

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    残念だけど、ミアもふみの気持ちはわたしには分かることができない。
    だけど、ミアは最高にクールだし、強くて弱くて、ミアとも一緒にわたしは生きたい。
    自分の価値は自分で決める
    これってすごく難しい。
    でもそうして生きていきたいし、そこに価値を見出せる人を育てたい。
    わたしが育てたい人はそれかも。
    そして、違う人を、わかりたい。
    ウィルのせりふ、最高。
    わからないから知りたい。わかる努力をしたい。だって人間はわからないことをわかるようになりながら、生きていくもんだよね?
    そうだよね。そう思う。
    わたしもわからないことをわかるようになりながら、生きていきたい

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    2025年01月11日
  • 両手にトカレフ

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    最初から最後まで、胸が締め付けられるような展開でした。金子文子の自叙伝が効果的で、最後の方はずっと涙が止まらなかったです。社会からいないことにされている人たちにスポットが当てられています。

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    2025年01月11日
  • 両手にトカレフ

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    ぬるま湯的な生活にいて気楽に手に取って読むと、横っ面を殴られるような衝撃を受ける本。
    裕福な人もミドルクラスも、男性だって、理不尽に耐えたり悩み苦しんだり、それぞれの立場で精一杯生きているのだろうとは思う。けれど、女性、それよりも子供が弱い立場にいること、自助の手段も力も持ちにくいことを改めて思い知る。
    諦めてしまうことと、別の世界に一歩踏み出せるきっかけを掴むことは本当に紙一重。格差や貧困の問題が取り沙汰される昨今、単なる同情や見て見ぬ振りや気まぐれな慈善行為では解決できないことをどうするのか。なかなかにヘヴィーな内容で読んでいて辛くなるようなところもあるが、多くの人にぜひ読んでほしい一冊。

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    2025年01月02日
  • 両手にトカレフ

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    限られた狭い世界で、必死にその日その日を生きている子供たちが確実にこの世界にはいるんだ。
    助けを求める術、学ぶことで今いる世界から飛び出せることを知ることも出来ない、そんなのって悲しい。
    フミコとミアの異なる時代、異なる国での出来事がリンクし会ったこともないフミコに引き込まれていくミア。

    ミアのリリックが彼女の羽になり羽ばたけますように。

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    2024年12月31日
  • 両手にトカレフ

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    ヨシタケシンスケさんの推薦帯で即購入。

    全世界の子どもに、子どもだった大人たちに、理不尽で受け入れ難い現実というスクリーンにむかって両手でトカレフを撃つ勇気を与えてくれる一冊だった。

    ミアのリリックを昇華させてくれるのがイーヴィでもレイラでもなく、ウィルなのが好きだったので、巻末対談で触れられてて嬉しかった。

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    2024年12月16日
  • 両手にトカレフ

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    子どもが自分で決めることの大切さ、大人が責任をもって決める(守る)べきことが描かれている。全て大人が決める(強制する)べきではないが、子ども任せにせず、大人が決め切らないといけないことが世の中にはある。子どもの未来を思い責任を持って決め切る人こそが大人と呼ばれるのかもしれない。
    ソーシャルワーカーが登場する小説は日本ではそう多くない。責任をとることが難しい大人になりかわりサポートする役割をもつこの仕事をもっといろんな人が知ってくれたら嬉しく思う。
    日本では社会福祉士が主にソーシャルワーカーの責務を負う。

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    2024年12月01日