あおあそのレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
原作は未読です
珍しく剣と鎧と弓と魔法とかではなく第一次~第二次世界大戦レベルの兵器がホイホイ出てくる世界観の作品。航空機の空襲の描写があったから第二次大戦くらいかな?
人類の技術の進化で狩られる対象になった竜に拾われ育てられた少女がその竜を殺されて復讐心を胸に行動していくお話。
少女には竜の血と力が混ざっているのでかなりの戦闘力があるんですが、近代兵器相手に大立ち回りするような作品では無いのかなという印象です。歩兵の小銃は見てから回避してるような描写があったので、一般歩兵相手に無双しつつ装甲兵器に対しては執念で身につけた知識や策略で対処していくのかな?そもそも大規模な戦闘はせずにじわじわ復讐相手に迫っていく作品の可能性もあるんですが。
ともかく続きが気になりました。期待。 -
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ネタバレさーて、今回のブリュンヒルドはどんな目に遭うのでしょうか!
と、もはやリョナ感を期待しているのではと自分でも思ってしまうくらい、安定して「登場人物(特に女の子)がひどい目に遭う」小説。
しかも今回はタイトルにある通り二人もいる。おいおい。楽しみだぜ。…いや、お話がね。楽しみなんですよ。
と思ってたのに、ハッピーエンドやんけ!びっくりした。アニマも死亡フラグビンビンだったのに普通に生きてるし。
まあ、圧倒的にひどい目には遭ったし、なんだったらブリュンヒルドは序盤でいきなり死にかけたからね。サイヤ人ばりにぎりぎりで目覚めた雷霆パワーでなんとかなったが、同時に「蝕み」にも目覚めてやっぱり死にかけることに。展開が早い!
最終的に二人共生きてはいたけど、神の力で不死に近い体という設定がしっかりしてしまったからか、割と簡単にグロい怪我をしていく。手足を切られるのは序の口で、喉を貫かれたり脳みそ貫かれたり。親の生首見せられたり。ひー。体は治っても心は治らないんですよ!いや、治るのか?クリムヒルトは割と治ってたな。
あと今回は竜とのバトルではなく、やたらと強いイケジジとのバトルというのが新鮮。前作でもそうだったが、竜、だんだん弱くなってきてない…?前作は王国最強の戦士と一騎打ちで負け、今作はジジイに完封。まあ、今回は量産型の黒竜だったからというのもあるか…
そういやタイトルからも竜が消えてるわ。そのうち圧倒的に未来になって竜なんていないよ何言ってんのくらいの未来になりそう。クッ、結局竜よりもかわいい女の子が売れるのか…
内容としては前作の直接的な続編だった。初代女王ブリュンヒルドが興した国が建国から100年経ち、神の力もあっさり弱まってきているとのこと。薄まるの早いなぁ。
そして初代女王の死から70年しか経ってないのにもう5代目女王となってて、あれ?代替わり早いなと思ったら、そうか、「蝕み」か。神の力のデメリット。
でも一冊目のときはこれの700年後とかだった気がしたが、普通にほぼ不死のままだったしなんなら痛覚もなかったような…?まあいいか。
しかし回復装備の細剣を持ってたとしても、「蝕み」持ちの状態でずっと生きていたブリュンヒルド、結局なんやかんやで克服したということなのでは…?ずっと生きててくれー。
一番良かったのはアレだな、クリムヒルトの説得に応じそうな流れだったのにあっさりと断ったウォレン。狂ってやがるぜ。いいね。あとがきで作者もなんか好かれなさそうなジジキャラをメインにしてしまったとあったが、こういう突き抜けた悪役、嫌いじゃないぜ。
あと、こういう小説の頭にあるカラー挿絵、たまにネタバレがあるのでなんとなく嫌な予感をして中を見てなかったが、普通に登場人物紹介としてアニマがシグルドの家系とか書いてあって、後で読んで良かったわ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレなんとなく転生モノでもない、純粋なファンタジーを読みたくなって、タイトルと表紙と電撃文庫という組み合わせでなんかそんな感じがした本作をジャケ買い。
結果的にとてもファンタジーだった。満足。しかもだいぶ不幸気味。
ヨコオタロウや縹けいか作品ほど残酷で絶望というほどではなかったが。
強くて切ない主人公。
コミックだと明るいものを読みたい昨今だが、小説だとそうでもない。なぜかは自分にもよくわからない。
しかし一番の疑問点は、本屋で見かけたときはシリーズで、二冊目があったはずということ。
途中から「あれ、この展開どう考えても…」となり、読み終えた今でも「なぜ二冊目がありうるんだ?」ってなってる。変わった方向からネタバレを食らってしまった。
結局アレですね、人は愚か、と。 -
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鮮烈で脳にこびりつくぐらい印象的なストーリーだった。
主人公の少女の描き方がとにかく上手くて、いくつかのエピソードを通して、人称や視点も使い分けながら少女の多面的な部分を描くと同時に、登場人物の目を通して彼女が持つ心のうちの優しさや魅力にも自然と読み手側が気づけるようになっている。
復讐と愛という相反するふたつの要素がテーマになっていると思うが、これも物語内で主人公視点の部分が少ないことによって、いわゆる心の中の葛藤のような部分に焦点を当てすぎることなく、程よく感情移入し、また程よく傍観しながら、メインストーリーの流れを追えるようになっている。それでいて、最後にはちゃんと感情の波に浸らせてくれる。
読み終わって全体を俯瞰すると、プロローグを絡めた構成のうまさには舌を巻いてしまうし、無機質気味ながらここぞと言うところで情熱的になる語り口も感情を動かす場面を演出するのに一役買っていると思う。
いやー読んでよかった。 -
購入済み
小説と同じ体験ができるシナリオのセットが2本掲載されている。
小説を読んでからシナリオを遊ぶと「ここの選択があやしいぞ」となるしシナリオを遊んでから小説を読むと「あ~違う違う」と別の楽しみ方ができて楽しい。 -
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ネタバレ東崎惟子『王妹のブリュンヒルド』は、シリーズの中でもひときわ濃密な感情の奔流をたたえた一作であり、その読後に残る余韻は、単なる物語の完結を超えて、読者の内面に深く沈殿していく。
本作の核にあるのは、愛と赦し、そして赦されなさという、極めて普遍的でありながら、扱うにはあまりにも苛烈な主題である。ブリュンヒルドとシグルズの関係は、血縁という揺るぎない絆で結ばれながらも、その内実は痛ましいほどに歪み、すれ違い、そして決して単純な形では回収されない。だが、その“解けなさ”こそが、本作の価値を決定づけていると言っていい。
登場人物たちは皆、不器用である。自らの感情を持て余し、言葉にできず、あるいは誤った形でしか伝えられない。その結果として生じる悲劇は、決して奇をてらったものではなく、むしろ現実の人間関係の延長線上にあるような生々しさを帯びている。だからこそ読者は、ただ物語を“読む”のではなく、彼らの選択や逡巡を、自らの痛みとして追体験することになる。
特筆すべきは、その重厚な構造の中に確かに息づく“愛”の存在である。たとえ憎しみに覆われ、破壊的な結末へと向かおうとも、そこにあった感情の根が愛であったことは否定されない。この二律背反的な感情の共存が、本作に単なる悲劇以上の奥行きを与えている。読者は、誰かを責めることも、完全に肯定することもできない曖昧な領域に立たされ、その中で人間という存在の複雑さを思い知らされる。
また、物語の終着点も印象的である。劇的なカタルシスではなく、静かに、しかし確実に胸に沈み込んでくる結末は、読者に思考の余白を残す。すべてが解決されたわけではない。それでもなお、この物語は確かに「終わった」と感じさせる力を持っている。その余韻の長さこそが、本作の完成度の高さを雄弁に物語っている。
『王妹のブリュンヒルド』は、読み手に決して優しい作品ではない。だが、その厳しさの中にこそ、物語が持ちうる深みと真摯さが宿っている。感情を揺さぶられ、心を削られ、それでもなお「読んでよかった」と思わせる力——それこそが、本作が多くの読者の心に刻まれる理由なのだろう。 -
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ネタバレクリムヒルトとブリュンヒルド(著:東崎惟子)は、シリーズの中でもひときわ濃密な陰影を湛えた、静かでありながら苛烈な物語である。読み進めるほどに、王という存在の重みと、その座に就く者が背負わざるを得ない「選択の残酷さ」が胸に迫ってくる。
本作で描かれるのは、単なる善悪では割り切れない人々の決断の連なりだ。それぞれがそれぞれの正義と責務を抱え、最善を尽くそうとするがゆえに、結果として取り返しのつかない断絶が生まれていく。その構図はあまりにも誠実であり、だからこそ痛ましい。しかし、その痛みこそが本作の核であり、読者に深い思索を促す力となっている。
クリムヒルトの在り方は、とりわけ印象的だ。彼女は理想や情だけで動くのではなく、未来のために現在を切り捨てる覚悟を引き受ける。その姿は決して華やかではないが、だからこそ王としての孤独と気高さが際立つ。彼女の選択は決して万人に肯定されるものではないかもしれない。それでもなお、その決断の重みを正面から受け止めようとする意志に、強い感銘を受ける。
また、本作が優れているのは、誰一人として単純な「悪」として描かれていない点である。対立する者たちもまた、それぞれの立場において必然を抱えており、その衝突は避けがたいものであったと理解できてしまう。この救いのなさは、同時に物語の深みそのものでもある。
結末に漂うのは、決して快い達成感ではなく、静かな余韻と苦い納得だ。しかしそれは、軽やかな希望よりもはるかに強く、長く心に残る。すべてが報われるわけではない、それでもなお人は選び続けなければならない——その厳然たる事実を、美しく、そして重厚に描き切った一冊。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ東崎惟子さんの『クリムヒルトとブリュンヒルド』
東崎惟子さんによる「ブリュンヒルド」シリーズの第3部です。
王国はかつて神竜によって脅かされましたが、「竜殺しの女王」によってそれが葬られてから百年が経過していました。五代目女王の娘であるブリュンヒルドとクリムヒルト。
姉として、6代目の女王を目指していたブリュンヒルドですが王室の病に蝕まれ、それを果たせません。戴冠の日を迎え、クリムヒルトは女王となりますが、その日王国の闇を知ります。
やがて王国史から名を消された「暗愚の女王」とされるクリムヒルトでありますが、その後なにがあったのしょうか。真実を辿るストーリーです。
忠臣ウォレン、琥珀の竜ベルンシュタイン、槍のアニマなど、魅力的な人物が出てきます。
東崎さんの作品、このブリュンヒルドシリーズはファンタジーなんですが、相変わらずのテンションです。みなさん愛憎がギリギリと溢れてくる感じで、作品がそれぞれ短編的であることから、なんとなくシェイクスピアなどを想起させるんですよね。ドラマに溢れています。
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ネタバレ『竜殺しのブリュンヒルド』の続編的作品。
邪竜の脅威にさらされる小国ノーヴェルラント王国は、神聖な竜(神竜)と契約して守護を受けていた。その神竜と心を通わせる者こそ「竜の巫女」であり、その家系に生まれた少女・ブリュンヒルドは幼い頃から神殿で竜と会話し、月に七人の生贄を捧げる儀式を務めていた 。しかし、ブリュンヒルドは竜が生贄を食べる残忍な姿を目撃することで王国を襲う邪龍は本当に存在するのか疑い始める。
やがて、ブリュンヒルドは、従者ファーヴニル、王国の王子シグルス、王子に使える王国一の騎士スヴェンと共に神龍を倒すことを画策する。
読んでいて話の着地地点がどこになるのかわからなくなる作品。
神龍はいつ倒せるのか。シグルスは助かるのか。
ハッピーエンドになるのか、それともバッドエンドになるのか、なかなか見えない展開でした。
異世界転生物や軽めのファンタジー作品が多いライトノベル界で、この緊張感を出せる作家はなかなかいないように思えます。
『竜の姫ブリュンヒルド』もスリリングな作品でした。東崎さんの作品は、いつもギリギリのテンションで溢れています。
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Posted by ブクログ
ネタバレ神秘の島「エデン」で、少女ブリュンヒルドは島の守護竜と共に穏やかに暮らしていた。幼いころ、竜の血を浴びたことで、彼女は人間でありながら半竜となった。守護竜と愛し合う仲となるブリュンヒルド。しかしある日、ノーヴェルラント帝国の竜殺しの名門・ジークフリート家が島を襲撃し、守護竜は殺され、島も焼き払われる。竜の血をすすったブリュンヒルドはただ一人生き残り、ヨハン・ザックスという軍人に助けられる。襲撃の指揮を執っていたのは、彼女の実の父であるシギベルトだった。
守護竜との永遠王国で会おうという約束とは裏腹に、ブリュンヒルドはジギベルトへの復讐に駆られていく…
復讐劇のお話として面白いです。
ブリュンヒルドはジギベルトに復讐などせず、全てを受け入れ愛していれば、永遠王国で再び愛する人と一緒になれたはずです。でもブリュンヒルドはそれをしなかった。
東崎椎子さんはあとがきにて「わたしは勝利の物語として胸を張れます」と書いています。復讐は甘美な蜜の味、と言ったところでしょうか。
全てを受け入れて天寿を全うするブリュンヒルドでは、劇的なストーリーにならなかったはずなので。
「その一言で、わたしは明けない暗闇をいくらでも歩けると思えるのだ。」