樋口直美のレビュー一覧

  • 「できる」と「できない」の間の人

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    「私の脳で起こったこと」「誤作動する脳」にひきつづき、樋口直美さんの著作を読みました。

    レビー小体型認知症を持っている樋口さんがコロナ禍で書いたエッセイ集です。
    レビー小体認知症についての詳しい話を見たい方は、上記の二冊を先に読まれることをお勧めします。

    何度も書きますが
    私は樋口さんの文体や語り口が大好きで。
    確かに話していることはレビー小体認知症を持つ樋口さんの体験なのですが、そのカテゴリから一旦外して読んでいただきたいなと思います。

    個人的に刺さったフレーズは、
    【認知症は、ご長寿ギフトの箱に同梱されている。】 ー 162ページ
    【もし今、未来が見えなくて、不安を抱えていたとしても

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    2025年01月11日
  • レビー小体型認知症とは何か ――患者と医師が語りつくしてわかったこと

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    当事者や当事者家族ではないものの、脳神経学に興味があるのと樋口氏の他の著書が面白かったので。
    パーキンソン病でもレビー小体の蓄積が認められるというのはぜんぜん知らなかった。認知症的な症状を伴わないタイプのレビー小体型認知症(と言って良いものか)の存在も合わせ、レビー小体病という考え方はいいような気がする。(遠い未来には、全てをスペクトラムとして脳の多様性の中で困り事があれば対応しましょうねという形になれば良いなと思うけれど、ひとまずは。)
    ADHDとの関連性についても興味深く読んだ。

    それにしても、医師や医療関係者とよくよく話し合えるような医療だったら本当に良いのにな。

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    2024年10月19日
  • レビー小体型認知症とは何か ――患者と医師が語りつくしてわかったこと

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     とても良い本でした。60歳をこえた人に一読をおすすめします。心配な症状がある人やそのご家族向けの本です。でも、今無関係と思っている人も、認知の老化への覚悟と、もし症状が出ても絶望することはない、と知ることができます。

     先月の新聞記事でレビー小体型認知症について読みました。記事は発症してもなにもできないわけではない、という内容でした。そのなかで当事者の方が幻視について語られていました。その方は、座敷わらしが見える、と話されており、興味を持ちました。

     レビー小体とは、αシヌクレインというタンパク質が集まりかたまったもので、全身の神経細胞に溜まるようです。それが原因でレビー小体病を発症しま

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    2024年10月06日
  • レビー小体型認知症とは何か ――患者と医師が語りつくしてわかったこと

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    何度も読み返しました。身近な人がなった時、初めて知ることばかり。患者さんは多種多様だから、これがあてはまる、とはいかなくても、何故かホッとした。勇気をいただきました。

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    2024年03月19日
  • 「できる」と「できない」の間の人

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    ネタバレ

    他者と自分の境遇を比較、優劣を設定、それに一喜一憂する。

    そしてネットの世界には「できる人」がいっぱい。ありとあらゆる物事に、「上には上がいる」「もっといいものがある」「もっとすごいことがある」と見せつけられ続ける世界。自分の持っているどんないいものも色あせていくような気がする。

    でも、いいよ。
    私は、私が楽しいと思うことを続けていこう。私は、また毎日書いていこうと思う。

    “主よ、変えられないものを受け入れる心の静けさと
     変えられるものを変える勇気と
     その両者を見分ける英知を我に与え給え“

    有名な「二―バーの祈り」だ。自分一人の力だけでは、変えられないものがある。例えば病気でできな

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    2023年10月03日
  • 「できる」と「できない」の間の人

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     「誤作動する脳」を読んだ後、その後の樋口直美さんのことを知りたくて手にした作品がこの作品です。樋口直美さんは、30歳台の頃から身体の不調を抱え、40歳台でうつと言われ、50歳台でレビー小体型認知症との診断を受けられています。「誤作動する脳」を抱え、迎えたコロナ禍で描く読む人をちょっと元気にするエッセイ…。

     このエッセイでは、樋口直美さんのこれまでの生活、今の生活を垣間見ることができます。子育てで悩んだり、コロナ禍であることから思うように日常生活を送ることが出来なくなったり…そんな場面を読むと、共感できることも沢山ありました。

     徐々にできないことが増えてきて人の手を借りなければならない

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    2023年05月29日
  • 私の脳で起こったこと ――「レビー小体型認知症」の記録

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    以前読んだ『ゆかいな認知症』でこの著者とこの本について知った。
    壮絶な体験記。よくぞここまで書かれたと敬服。
    病との孤独な戦いが、少しづつ前向きに変えられていくきっかけは、ご主人と息子さんにご自分の状況について話したこと。夫の見守りと優しい子どもたちのサポートは、どんなに心強いものになったことか。
    障害や病気の有無にかかわらず、支え、見守り、自分の気持ちを受け止めてくれる存在があるかないかは、その人が前向きに立ち上がれるか否かの分水嶺なのだと思う。

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    2022年10月12日
  • 「できる」と「できない」の間の人

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    読みやすいエッセイで、すごく良い内容だった。最近ギックリ腰になったりして老いについて考えることがあったので、先達の言葉が身に染みた。
    「誤作動する脳」を読んだ時に、「こんな面白い本を書ける人が、レビー小体型認知症にならなかったら本を1冊も出さずに人生を過ごしていたのか」と不思議な気持ちになった。そんな人の日常的な要素多めのエッセイが読めて嬉しかった。

    再読。言葉や内容の選び方が丁寧で、おそらく憤っていらっしゃるのであろうことや悲しい思い出についてもそんなに辛い気持ちにならずに読めるのがすごい。あと、参考文献がまめに書いてあるのが助かる。

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    2022年07月21日
  • 私の脳で起こったこと ――「レビー小体型認知症」の記録

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    先日読んだ「名探偵のままでいて」という本の中で、レビー小体型認知症の症状として幻視が現れるという事を初めて知り、数日後たまたま見つけたのがこの本だった。

    今から10年前位のことなのに、お医者さんでも知らない方がいるような状況で、体調の波も激しくて、不安と孤独感に耐えながらも将来誰かの役に立てたなら、という想いで書かれているのが本当にすごい事だと思う。

    日記形式なので体調が悪い時や気持ちが落ち込ん出る時は、胸が痛むけれど、お子さん達に伝えた時や旦那様との今の生活を今が一番幸せ。と言ってる日はこちらまで幸せな気持ちになれた。

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    2025年10月01日
  • 私の脳で起こったこと ――「レビー小体型認知症」の記録

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    レビー小体型認知症本人による日々の記録。
    この病気のことをよく知らなかったので、若くして発症しながらも執筆活動を続けておられることにまず驚いた。そして希望を感じた。
    病気になったときは、こうしたことが悪かったんじゃないかな、こうしたら楽になるんじゃないかなってグルグル考えてしまうものではあるけれど、激しくアップダウンする心と体調を日記調でリアルに書かれていて、とても参考になった。

    というのも、そもそもこの本を手に取ったのは身近な人がレビー小体型認知症を発症したから。
    幻視に苦しみ、調子がよかったり、ふさぎこんだり、イライラしたりを行ったり来たりで、以前とは違う様子を目の当たりにして、私たちは

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    2025年08月24日
  • レビー小体型認知症とは何か ――患者と医師が語りつくしてわかったこと

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    この本を読んで

    レビー小体がたまったところで必ずしも認知症になるわけではない
    ということを思い出しました

    すっかり忘れていました
    認知症イコール会話が成立しない、というわけではないのでその人の気持ちを大事にしていきたいと改めて思います

    現場はなかなか、難しいけれど

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    2024年11月07日
  • 「できる」と「できない」の間の人

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    40歳代にして、レビー小体病の症状が出てきた樋口直美さんのエッセイ。
    彼女は以前鬱になったことがあったようだが、エッセイからは窺えない。

    恐らくはかなりのショックだったに違いないが、達観していると言うか、超越していると言うか、あまり悲観的にならず、前向きな姿勢とマインドが読み取れ、暖かい気持ちになれる。

    平均寿命がどんどん増え、老いと共に認知症患者も増えてくる。そんな人たちとの関わり方なんかにも役立つかな。

    次のことばには、泣けてきた。
    心の余裕を取り戻した私には、子どもたちが無性に可愛いかった。
    保育園から連れ帰って、一緒に過ごす時間がとても貴重で、しあわせだった。
    私は、また子どもた

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    2024年09月06日
  • 「できる」と「できない」の間の人

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    とても良かった!

    レビー小体症と診断されている著者の、病気と共存する日々のエッセイ。
    当事者の体験する諸症状や、当事者から見る社会の課題、そこから広がり、病気に関わらず子育ての中で感じることなど。

    当事者目線を知ることが出来るだけでなく、当事者ではないのに「あ〜わかる…」と共感する点も多々あり、それでも何とかやってこうとする著者の姿勢に励まされ、肩の力抜いてやってきますか〜と思える。
    病気や症状を切り口に日々の工夫や課題を語るが、それは社会の中で少しでも難しさを感じている人なら、共感、応用できるアイデアに満ちている。
    体力や体調的に社会一般で普通とされてる働き方ができない私だから、共感する

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    2024年03月17日
  • レビー小体型認知症とは何か ――患者と医師が語りつくしてわかったこと

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    レビー小体型認知症について、わかりやすい解説を患者と医師が対話する形でまとめられ、読みやすいです。レビー小体病と表現した方が良いほど記憶障害のない病態があったり、パーキンソン病の認知症とレビー小体型認知症、アルツハイマー病との線引きが難しく、特に高齢になればレビー小体が脳に蓄積されるのは珍しくなく(発症の有無とは別に)、アルツハイマー病との合併もあるというのには驚きました。著者の一人である当事者の著書「誤作動する脳」も読みたいと思いました。

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    2024年02月21日
  • 私の脳で起こったこと ――「レビー小体型認知症」の記録

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    自分が同じ状況におかれたらどうするだろうか。きっと、世の中の不幸を全て背負ったかのように悲嘆にくれ、周囲の人たちに当たり散らし前向きに生きようという気力すら出てこないだろう。

    当たり前のように淡々と述べられてはいるが、少なくとも私には著者のように正面から病気に立ち向かうことが出来るとは思えない。感服する。

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    2022年02月21日
  • 「できる」と「できない」の間の人

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    『「できる」と「できない」の間の人』樋口直美
    できない人に対して対等に向き合う姿勢を持てているだろうか。みんな何かの間(生と死/過去と未来など)で、どうにもできない不安と背中合わせなのに自立と孤立をはき違えていないだろうか。何かの間で生きることから逃げかけの自分に気付かされる。

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    2025年05月14日