村上雅郁のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
新船中学校を舞台とした連作短編で、大袈裟な話はなく、だからこそ読む人が登場人物の誰かに共感できるような内容だと思います。
「自分もこんな事に傷ついた」
「自分もこんな事で傷つけたかも」
と懐かしんだり反省したりしながら読みました。
「タルトタタンの作り方」で
「ぼくらは自分のままでいたいだけ。そうあるように、ありたいだけ。
それを、関係のないだれかに、勝手なこと、言われたくなかった」
という言葉を、ヒリヒリするような中学時代を送っているみんなに送りたいです。
カシワイさんの繊細で軽やかな絵も作品に合っていて感情移入しやすかったです。
この作品が好きな人には村上さんの「キャンドル」もとても良かったのでオススメです。
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Posted by ブクログ
ネタバレ二つの世界に生きる香奈多(かなた)と瑚子(ここ)。
香奈多が語るパートと、瑚子が語るパートが交互に出てきて物語が進んでいくが、どこかちぐはぐな印象を受ける。
展開するごとに、その謎が判明していくのだが、過去の話の伏線回収と、これからの二人の未来の話のどちらもが温かくてホッとした。
かなしいことがあっても、かなしいだけで終わらせない。そんな決意が二人の中に共通している。
それは香奈多のお母さんの言葉でもある。
「かなしいのは、いっしょにいられたことが幸せだったからなんだって。だからさだからさ、そのかなしいのは、パパが最後にくれたプレゼントなの。すっごく大切にしないといけないものなんだって。」
そして互いの世界に生き続ける二人を繋げたのは一見、意地悪に見える佑実で。
「この世に友だちは一人もいない」と信じきっていた二人が、実は色んな人に見守られているという事実は、とても優しく、勇気づけられる。