久米田康治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今巻もオチを先頭ページに持ってくる演出法は健在。このやり方、まず1ページ目で話に興味を唆られるんだけど、直後から展開されていく話があまりにも先頭ページと無関係なものだから、いわばオチを忘れた状態で読み進められるんだよね
その上で最後まで読んでから先頭へ戻るとオチに納得しつつ、思わずそのオチに突っ込みたく成るような心地になる贅沢な作りですよ
107話、デザイナーズトイレという渋谷区ならではの現象に対して、デザイナーズトイレらしさを備えた”トイレの花子さん”とは?というお題へ展開していくのは面白い
確かにトイレの花子さんのイメージって昭和的なトイレのイメージのままだったかも
でも、それで探求されたデザイナーズ的花子さんが魔法少女っぽい感じになるのは果たしてどうなんだ(笑)
今どきの運動会って安全対策で温すぎるよね?という前フリから始まる109話、昭和の運動会というワードに釣られ訪れた施設で久米田作品らしい無法世界が展開されるかと思いきや、ここでも安全対策が施されているというのはちょっと笑ってしまうけど、小学生の逸子相手なら正しい対応だよなぁ
むしろ逸子に今後の日本における人口逆ピラミッドを教え込む老婆達の方が別の意味で恐ろしさを覚えてしまったよ…。確かにリアルだけどさ……
久米田先生って時々、ハッと驚かされるようなネタを提供してくるものだけど、113話の体内時計を臓器としてイメージした挙句に体内時計を人それぞれの多様性へと話を広げていく手法には驚かされたり。アップルウォッチ型の体内時計とかどういう発想してたら思い付くんだ…
それでいて、オチは体内時計としてはメジャーなものへと収束させるのは面白いものですよ -
Posted by ブクログ
今巻は「なぜこんな事に…」な前フリで始まる作品が多数収録されていたね。これまでも冒頭で前フリをするというのはあったけど、今巻ではオチの先にあった光景としての前フリ表現も見られ、一旦読み終わった後にエピソード冒頭に戻るともう一度楽しめる構成になっていたように思えるよ
今般はAIによる画像生成は色々な意味で話題だけど、本作でも遂に言及したね。まあ、入力内容に問題が有ったのか生成に問題が有ったのか、微妙に外した光景が生成されていたけど。「レジャー」が「ラジャー」に誤解されるピクニックイラストって現実感が無さすぎて逆に笑えてくるなぁ
しかも、何故そんな頓珍漢なイラストに沿った春休みを過ごそうと思ったのか(笑)
教室内にスクランブル交差点という前フリで始まった93話は五月病に関するお話に。これで五月病に成らない生活をしよう!となるのではなく、勘違いした逸子がむしろ新生活が始まった者達へ「クールガウン」を着せつつ現実を囁く構図は面白いね
てか、逸子の囁く内容が若干韻踏んでるのかリズム感に乗ってるのか、妙に味のある言い回しだったのが更に笑える点だったり
逸子がチェ・ゲバラになっている!?と仰天させてからの99話は近年話題な都知事選の選挙ポスターを「自分の顔写真貼るイベント」と風刺
これを更に「インスタ脳」と更に風刺しているのは愉快な視点。また、逸子はそのように斜めに見ているのに、結局は自分の顔も貼り出されたくて(飯)テロ行為に走るのはそれこそ承認欲求が溢れていて可愛らしいね
少し物騒な前フリで始まる105話、「なぜこんな事に…」と読み進めていたら、予想の斜め上な展開からVIPおじさんが誘拐犯に仕立て上げられてて大いに笑ってしまったよ!
子供の夢ある未来予想図が救難信号扱いされるとか、どんな展開だ(笑) -
Posted by ブクログ
冒頭の72話、中古車販売店を見て「葉っぱひとつ落ちてない」と社会風刺ギャグをぶち込んでくる潔さに笑ってしまったよ
まあ、実態としては完全にあの会社を想起させる店名ながらガチの無関係という流れだったんだけども
一つの企業がやらかすと業界全体が同じように見られてしまう。そのような「裏」社会見学から始まって、「社会人」とは何か?に話を広げ、理科人・図工人などでお茶を濁すオチは好きだなぁ
雑で意地悪なアダ名は悪口になる、という観点から率先して自らアダ名を名乗れば悪口ではないし、他人は否定し辛く成る78話は面白いね
まあ、実際は他人にイジられないアダ名を自らに付けるなんて難しい話なのだろうけど
そこから更に進んで本名で生きるリスクやらバカにされないアダ名を考えた結果、ランダムパスワードっぽい文字列がアダ名扱いされるのは随分と奇天烈な展開に(笑)
あと、呼ぶ度に新しいアダ名が発行されるシステムって何だ(笑)
明るい未来なんて見えないから、「ダメージトレーニング」をして強靭なメンタルを鍛える86話
超後ろ向きな姿勢がポジティブを作るとか久米田先生らしさが詰まっていて好き
一方で、どれだけ非道い現実に直面しても更なる最悪の結果を想像して「大丈夫♪」ってなるのは一種の現実逃避じゃないかな… -
Posted by ブクログ
久米田先生らしさに溢れた内容には毎度のことクスリとさせられるね
それは社会風刺のようで居て唯の言葉遊びのようで居て。嫌味な感じにおちょくるのではなくコメディ作品として申し分ない内容にイジっているのだから堪らない
個人的には41話のフードロスに引っ掛けてムードロスなんて言い出すのは面白い
フードロスそのものをおちょくるのではなく、無駄を省く行動をムードを損ねていると指摘しつつコメディにする展開は好み
それでいながらオチはムードを意識しすぎた行動がフードロスに辿り着くというものなのだから見上げたもの
また、44話の鍋奉行の話も面白かったな
仕切り屋だとか闇鍋だとかリーダー論に触れつつも最終的に現代の鍋奉行をあのようなポジションに見るなんてね
あれこそ渋谷ならではの鍋奉行といった印象ですよ
あと、聖母マリアに引っ掛けて歳暮マニアと言い出す46話や子供の年度末調整として新学期に向けて文房具を使い切ろうとする54話には笑ってしまったよ