マライ・メントラインのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いまNHKのドラマ「舟を編む」が話題だ。
数年前にBSで放送され評判がよかったので、
地上波に降りてきたもの。
テーマは辞書編纂。
「ことば」にとことんこだわっている。
私はこの本をだいぶ前に読んでいるんだけど、
このドラマでよく使われる「語釈」ということばに
全く記憶がなかった。
前置きがやたら長くなったが、
ドイツ人マライ・メントラインさんが書いたこの本を読んで、
この「語釈」を思い出した。
日本語が母国語である日本人で、ここまで言葉を深堀する人って、
どれだけいるだろうか。
それこそ「舟を編む」の辞書編集者のマジメさんやみどり(池田イライザ)
くらいなもんではないか。
かくいう私も言 -
Posted by ブクログ
在日ドイツ人による日本語の再定義を通した日本社会やドイツ社会への洞察。
「隠居」でアップデートできない高齢者とそれがもたらすであろう社会問題について議論されたが、これはアップデートできていないのは高齢者に限らず、10代の男性にもいて、実際どの世代にも一定数いると言うよりも、アップデートできていない人たちの方がマジョリティなのだという事が可視化されたのが、ここ半年の国民民主党への支持拡大とその急落、それと入れ替わるような参政党の支持上昇なのではないかと思う。アップデートできていないことを薄々自覚しつつ、それによるルサンチマンを抱えた人々が多く爆発寸前なのが今の社会なのだろう。などと考えていくよ -
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Posted by ブクログ
「職業:ドイツ人」(引っかかるがちゃんと冒頭で解説してくれている)のマライ・メントラインさん、おなじみ池上彰氏と増田さんによる対談形式。初版が昨年の9月だからまぁまぁ情報は新しい。
マライさんの事は今回初耳だったけど、会話の端々から知性や有能さが滲み出ている…二度の日本留学に加え、15年の在日歴でも「毀誉褒貶(きよほうへん)」って言葉が出てくるか?
自分が対談の場にいたらドイツの話よりも先に、彼女について色々聞き出そうとするかも笑(他のお二方の手前、聞かずじまいになるのがオチなんだろうけど…)
ドイツ国内の土地柄から対談は始まる。各地方を日本の地方に当てはめ、特に「同じドイツ語圏のウィーン -
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Posted by ブクログ
変なタイトル!
戦争おたく?戦闘機おたく?戦車おたく?兵器おたく?映画おたく?アニメおたく?である
ロシアの軍事・安全保障の専門家、小泉悠氏を中心に、戦争について?語る語る。
?ばかりで恐縮だが、
題材の多くは映画やらアニメやら。
ゴジラマイナス1とシンゴジラの違い??
エヴァンゲリオンも時代時代それぞれの映画の描き方、特にアスカ!
ナウシカや風立ちぬを中心に宮崎駿。紅の豚も出たかな。
・・・私も触れている世界であるだけに、状況はある程度理解できるが、
戦闘機の車輪の出方なんてところに目が行くなんて、、、
極めるってのはすごいことだ。
わからんところは斜め読み、知ってる世界は思い出しな -
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Posted by ブクログ
タイトルや帯、特装版の表紙から想像する内容とは少し異なると感じる方がいるかも。
本書の内容は、はじめに、に集約されていますので、そういうものだと思って読むものです。
アニメを居間のテレビで観て、プラモデル作りにいそしんだ世代には激しく刺さると思いますが、本書に出てくるアニメを今、全部観たとしても、当時の空気感や世相ありきで話されていることに共感できるのだろうか、とは思います。知識≠実体験。
いずれにしても大量の注釈を、ほぼ注釈無しで読める自分に少し驚いた。
書籍の販売という商業的な観点でのタイトルや帯なんだと思いますが、もう少し本書の内容に沿った、「あの」小泉氏や高橋氏のオタク談義であること -
Posted by ブクログ
フォルクスワーゲンの前身は、ヒトラーによる国有企業だったというのは本書で初めて知りました。
お三方の知識の深さや頭の回転の早さに驚き。
当たり前ですけど、池上彰さんは特にさすがでした。「カナン」と聞いて「聖書に出てくる約束の地」ってすぐに解説出来ます?!その割に雑誌VERYの内容に笑ってしまうあたりがチャーミングで(笑)。
内容的にドイツや欧州賛美にならないよう気を配っている内容ではありましたが、やはり、フィンランドやドイツでは教育の目標として、全ての子どもに教育を与え、収入を得られる仕事につき、税金を納めてくれるような人材を育てるというところが明確であると述べられていました。
また続編の本 -
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Posted by ブクログ
ドイツの○○は素晴らしい、それに比べて日本は、、、
というドイツ礼賛(らいさん)の発言をしばしば耳にします。
教育や環境問題や働き方や政治の在り方など、日本の抱えている問題に何か意見したい時に、
ドイツでできているのだから日本でもできるでしょ。と主張するための根拠にしているわけです。
「必要以上にドイツを褒めちぎることは、ドイツの正しい理解に繋がらない。」
「日本のマスコミは都合のいい部分しか報道していない。」
と、ありのままのドイツを知って欲しいと思っているのが、マライ・メントラインさん。
池上さんと増田さんは、マライさんに何を語らせるかのネタ振り役だと思って読みました。
実はこうい -
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Posted by ブクログ
ドイツ
俺ルールを合法的に周囲に押し付ける
家を出たらすべてが政治
10歳で大学進学か、職業専門学校(15歳~)の技能職かを決める
大学進学率41% 大学まで無料 塾は無し
日本史と世界史があるのは日本だけ? ヨーロッパの歴史では日本は登場しない
定義されていないことはやらない サービス砂漠
親の経済状況ではなく子供の福祉 児童手当は一律 「子供は社会で育てる」
日本人:社会的な問題への突き放しと無関心
積極的土下座外交
ドイツの謝罪=被害者への直接の謝罪+賠償金+罪の自覚と再発防止
森の民 環境意識
食事にはこだわらない 味ではなくプロセスや品質を求める -
Posted by ブクログ
密かにドイツ移住を企んでいるので読んでみました。
ドイツ賛美の意見には触れることが多かったけど実際どうなの?というところを知れて、非常に参考になりました。
改めていいなと思ったのは、ドイツでは多くの人が「子どもは社会全体で育てる」という意識を持っている、という点です。
教育も自己責任な日本から比べると理想郷のように思えますが、それでも移民の教育水準が上がらなかったり、10歳のタイミングで将来の進路を決めないといけなかったり、大変なことも多いということも知りました。
人間がやってる以上完璧な制度にはなり得ない、というのは本当にその通りだと思います。
あと、エコに対して意識高いマウントとか、