あらすじ
マライはヤバイ! マライはスゴイ!!
文芸・アニメ評論に翻訳、そしてワイドショー出演。神出鬼没のドイツ人筆者が、正邪とわぬ言語手法を駆使し、現代のパワーワードと意味定義無限勝負!
日本には、四季があります――
「じゃあ外国にはないのかよ!!」(マライ)
◎本書で扱う言葉
外タレ、忖度、ガンダム、呪う、帝国、四季、萌える、サボる、アングラ、ワンチャン、教養、理屈、余暇、エモい、ラノベ、隠居、女子力、上から目線、大予言、自己責任論…
可笑しいのはマライか、日本語か。どーですか皆さん!
ドイツ的論理思考の極北は、日本語の秘めたるポテンシャルを引き出すか、あるいはパンドラの匣を開けてしまうのか。「ニホンゴお上手ですねぇ」がもはや誉め言葉にならない未知の言霊群が、いまあなたの深奥に突き刺さる!
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Posted by ブクログ
いまNHKのドラマ「舟を編む」が話題だ。
数年前にBSで放送され評判がよかったので、
地上波に降りてきたもの。
テーマは辞書編纂。
「ことば」にとことんこだわっている。
私はこの本をだいぶ前に読んでいるんだけど、
このドラマでよく使われる「語釈」ということばに
全く記憶がなかった。
前置きがやたら長くなったが、
ドイツ人マライ・メントラインさんが書いたこの本を読んで、
この「語釈」を思い出した。
日本語が母国語である日本人で、ここまで言葉を深堀する人って、
どれだけいるだろうか。
それこそ「舟を編む」の辞書編集者のマジメさんやみどり(池田イライザ)
くらいなもんではないか。
かくいう私も言葉にはこだわりたい。
経営者に会社の状況を的確に伝える役割。
言葉を間違えてはだいなし。
しかも、そのあたりに難がある部下を抱えている。
否が応でも言葉を意識せざるを得ない。
単語の一つ、「教養」も身につけたいものだ。
外タレ、忖度、ガンダム、呪う、帝国、四季、萌える、サボる、アングラ、ワンチャン、
教養、理屈、余暇、エモい、ラノベ、隠居、女子力、上から目線、大予言、自己責任論…
と、思って読み進めてたら、最後に対談で本物の辞書編集者が出てきた。語釈ということばも。
やっぱりなあ
Posted by ブクログ
在日ドイツ人による日本語の再定義を通した日本社会やドイツ社会への洞察。
「隠居」でアップデートできない高齢者とそれがもたらすであろう社会問題について議論されたが、これはアップデートできていないのは高齢者に限らず、10代の男性にもいて、実際どの世代にも一定数いると言うよりも、アップデートできていない人たちの方がマジョリティなのだという事が可視化されたのが、ここ半年の国民民主党への支持拡大とその急落、それと入れ替わるような参政党の支持上昇なのではないかと思う。アップデートできていないことを薄々自覚しつつ、それによるルサンチマンを抱えた人々が多く爆発寸前なのが今の社会なのだろう。などと考えていくように、軽い読み味だが考えることは多い一冊です。今の日本社会のヤバさに絶望するけど。