リチャードオスマンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本屋に目立つ場所に置いてあり、ミステリーが読みたい気分だったので購入。読み始めてすぐ面白いと感じて、何回かに分けてほぼ一気読みした。
最後の最後までどんな結末になるか想像がつかないのも良かったし、中盤はそれぞれの容疑者に焦点が当てられ、読みながら推理していくのが面白かった。
自分の推理は当たらなかったけど、犯人や容疑者たちの動機がはっきり明かされているのが個人的に良かった。また木曜殺人クラブの4人のメンバーそれぞれに個性があって、それぞれ微妙に異なる関係性が描かれているのも良かった。後書きにも書かれていたけど、生き生きとした生活の描写の中に迫り来る「老い」やその先の「死」を感じずにいられない場 -
Posted by ブクログ
★3にするか★4にするか、とても困ったんだけど、とりあえず続刊もあるというから、これからの期待を込めて★4とさせていただきました。
導入から面白く、タイトルの面白さミス・マープルシリーズの『火曜クラブ』を知っているならば、興味津々になってしまうし、期待もしてしまう。
結果的には、思っていた感じとは違っていたが、物語としては面白かった。ふたつの殺人事件が、同一犯だと思わせておいて、実は別で、あやしい人物たちはことごとく外れとか、ちょっとばかり散乱している印象があるけれども、老人たちの元気具合と、身体的にはしんどいところとか、かなり丁寧に書かれていて面白いと思った。
続刊もあるので、彼らにまた再会 -
Posted by ブクログ
ネタバレこの作品だけではないけれど、欧米の小説で往々にして見られる高齢者の恋愛事情、日本とは違うなあと思わされる。
今回は後期高齢者であるロンに若い彼女ができた。
その他、作中で61歳の男性が20代前半の彼女に愛情を寄せ、彼女もまた彼を守るために身を引くというロマンスも。
完全に身を引いて10年、互いに相手を思う気持ちが薄れていなさそうなところも含めて、日本とは違うなあと思うのだけど、それは恋愛偏差値底辺の私だからなのかしら。
それはさておき、今回の事件はゴリゴリの刑事事件で、さらにエリザベスの誘拐事件まで絡んできて、次はどうなる!?が止まらなかった。
たぶん彼女のことだからうまく切り抜けるのだろう -
Posted by ブクログ
ネタバレ高級高齢者施設に暮らす4人の男女が、自身の持つ知識や行動力で、未解決の事件を勝手に推理する「木曜殺人クラブ」。
今回はリーダー格のエリザベスの元夫がそこに入居してきたことから事件が始まった。
それとは別に、マーティン・ロマックスという、ビジネスマンを騙る大悪党。
金になるなら、盗品だろうとなんだろうと取引の対象にする。
彼のもとから2千万ポンド相当のダイヤが盗まれる。
犯人は、エリザベスの元夫・ダグラスと思われる。
そのダイヤがないと、マーティンはアメリカのマフィアに殺されてしまうので、なんとかしてダイヤを取り戻さなくてはならない。
4人の中で一番内省的なイブラヒム。
新しいことをはじめる -
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ネタバレ木曜殺人クラブ第三弾。
このシリーズが面白いのは、
何と言ってもジョイスのおかげだという気がしてきた。
エリザベスとの息の合った掛け合い漫才のような会話も笑えるし、
(ジョイスは元スパイなの、とエリザベスに無茶ぶりされても、
「言えないのよ」「話せたらいいんだけど」とぼけをかます)
あくまでもミーハーで恋する乙女なのもかわいらしいし、
それでいて、
「毒は入れないって約束する」と言った舌の根も乾かないうちから、
あっさり睡眠薬のお茶を暗殺者に飲ませる手際も素晴らしい。
女性キャスターの殺人を調べるため、
ロンを囮に有名なキャスターを罠にかけた木曜殺人クラブ。
だが、エリザベスは夫とともに誘 -
Posted by ブクログ
ネタバレ木曜殺人クラブ第二弾。
クーパーズ・チェイスに現われたエリザベスの元夫で現役のエージェントは、
無くなったダイヤモンドのためにマフィアとドラッグカルテルから狙われており、
あっという間に殺されかける。
次の隠れ家に逃れたが、
そこでMI5の同僚とともに殺されてしまう。
犯人は誰なのか、ダイヤモンドはどこへいったのか、
そして死体は本物なのか。
もちろん木曜殺人クラブのメンバーが、
調べ推理していくが、
今回は精神科医のイブラヒムが路上強盗に遭い、
引きこもっている。
もちろん、強盗犯人に復讐を誓う他のメンバーたち。
今回はジョイスの閃きがさえわたり面白かった。
ロンが冷や汗をかきながら、 -
Posted by ブクログ
シリーズ第三弾。
老人探偵グループ〈木曜殺人クラブ〉メンバーが今回取り上げたのは、約10年前にとある経済詐欺犯罪を追っていた女性ニュースキャスターが車ごと崖から落とされた未解決事件。
手掛かりを求めて地元テレビ局の有名キャスターと対面するなど捜査を進めますが、そんな中エリザベスとその夫・スティーヴンは謎の男に拉致され、エリザベスの旧知の人物を殺害するように脅されてしまいますが・・。
軽快な筆致にますます磨きがかかり、著者が乗りに乗っているのが伝わってきますね。
“ちょっと(文面が)遊び過ぎやぞ!”と思わんでもないですが、愛すべきご老人たちがお元気そうなのは何よりです。
巻を追うごとに、四人