一色まことのレビュー一覧
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私自身もすっかり忘れていた、カイと阿字野の約束。
それを今ここで目の当たりにしようとは…と思うと、かなりのショックでした。
カイにとっては父親以上の…いや、父親であり、師匠であり、目標であり、尊敬する人で、その精神的支柱を失うことは、どれほどのことだろう…と考えると、本当に辛かった。
でも、ここに雨宮がいてくれて良かった。本当に良かった。
前巻であんなことがあった二人だからこその今の二人だと思える。
あのまま表面的なものが続いていたままだったら、きっと雨宮はカイの心には寄り添えなかったと思うから。
こればかりは、一緒にビアノをやっていて、苦しみ、悩んでいた相手だからこそ、支えになれるだろうと -
Posted by ブクログ
長年に渡る、第1巻から延々と続く雨宮君の心の葛藤が昇華する巻。この漫画の最大のヤマ場。
もっとずっとぐちょぐちょのドロドロになるかと思っていたら、案外さらっと自分で整理がついたようで、なんかあっけなかったな?という印象もあるけど、雨宮お父様の、息子への鬱々とした屈折した愛情も、ようやく平穏をとりもどして、この親子はようやく、第1巻以来か?次のステージへいけるんだろうな。
いい話だよ。。。やっぱ、この雨宮くんの人物描写は凄い。完璧。好きなキャラランキングで完全にナンバーワンだろ。こんな人間臭いキャラそうそういないよ。
ひとつの大きな大きなヤマ場が終了したけれど、いろいろハプニングも起き次回 -
Posted by ブクログ
ネタバレ二次に進めなかったアダムスキが、二次に進んだ雨宮を慰める場面から始まります。
ピアノの森は、壮絶なドラマとは別に、ほのぼのとした人間性も垣間見ることができるところがとても素敵だと思います。
ピアノ、音楽に対する知見や、ショパンに対する解釈。
努力する人が報われるとは限らない世界。
雨宮が二世としての呪縛から逃れられず、父親との葛藤を表現している。
海の出番は少ないが、二次予選の2人の演奏家に対する描写は参考になる。
海とは別の境遇だが、したから這い上がってきた人の表現がすざましい。
作者の洞察力、表現力には感服する。
遅筆な理由もなんとなく分かる気がした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレショパンコンクールがポーランドのワルシャワであることを知りませんでした。
ショパンが、ポーランドの誇りであることも知りませんでした。
ピアノの森が、音楽やピアノに対する理解に役立つだけでなく、
ショパンに対する理解にも貢献することが分かりました。
ショパンコンクールが終わったら、アニメの映画の第2弾が作成されることを期待します。
ピアノの森の、映画が、とてもよかったので、期待できると思います。
音楽に対する理解は、
「のだめカンタービレ」の千秋のようなエリートの悩みは、二世ピアニストの雨宮が代表し、
「のだめカンタービレ」ののだめのような女の子の悩みは、誉子が代表するが、 -
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ネタバレショパンコンクールの話が続いてくるなかで、
ショパンに対する誤解が溶けてきた。
ショパンの曲を聞きながら、読んでいると、話の中に、だんだん引き込まれていく。
音楽は、いろいろな人の思いが詰まっているのだろうが、
CDだけを聞いていると、ピンとこないことがいろいろあることに気がついた。
クラッシック自体、食わず嫌いだったが、
コンサートで聞いてみて、演奏者の人間の思いが伝わってきた途端に、
聞けるようになった。
ピアノの森をそれから読むようになったので、
ピアノを弾く人の思いが、伝わってくる。
パンウェイをはじめ、登場するコンテスト参加者の思いを、
丁寧に描いている